提案!とにかく検索性を悪くしましょう!
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有留菜「本間さん、良い考えが浮かびました!」
本間「ほほ~、どんなだい?」
有留菜「はい!検索性を悪くするんです。つまり・・・・、とにかく探しにくい書店にするんです。」
本間「具体的に言うと?」
有留菜「漫画は1巻から並べるなんて当然しません。グチャグチャに入れます。小説もそうですね。もちろん、サイズをあわせるなんてこともしません。」
本間「なかなかいい考えだね。面白そうだね。それは確かに、買いたくなくなるね。」
有留菜「ありがとうございます!これなら山下さんに喜んでもらえますかね~?」
本間「まあ、やってみないとわからないけど、とりあえず提案してみたらどうだい?」
有留菜「そうですね。自信はあるんですけど、山下さんに喜んでもらえるかどうか・・・。」
本間「とりあえず、もっと具体的な企画書まで落として、用意してくれる?完成したら山下さんに見てもらうことにしよう。」
有留菜「分かりました。実際には作業の手間もあるので、OKが出るかはわかりませんが、企画書を書いてみます。しかし、本当にこんなので良いのでしょうか・・・・?」
本間「いいんだよ、クライアントの希望が第一だからね。お客さんのことは一切考えないでいいから。考えた時点で売れるマーケティングになってしまうからね。」
有留菜は企画書の制作にとりかかったのであった。
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提案!店をほとんど開けないのはどうでしょう?
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有留菜は急に何かを思いついたかのように立ち上がった。
有留菜「本間さん、良いアイデアが出ましたよ!これはいけそうです!」
本間「ほぉ~、いきなり思いついたか。で、どんなアイデアなんだい?」
有留菜「はい!要するに売れなければいいので、店を開けなきゃいいんですよ。」
自信を持って言う有留菜に本間はあきれていった。
本間「おまえさぁ~、そういうのは一番うちらの仕事でダメな発想なんだよね。クライアントの気持ちがわかっていないなぁ~。」
有留菜「だって、売れないようにする戦略ですよね?」
本間「あのね、クライアントはお店を開けたくないわけではないんだよ。お店はやりたいの。でも、売れないように努力したいわけだよ。どうやったら、店を開けていてもお客が来ないかっていうスリルみたいなものを楽しんでいるんだからさ。そんなの提案したら、二度と仕事がもらえなくなるよ。」
有留菜「じゃあ、開けている時間を制限して短くするのはどうでしょうか?」
本間「それは昔ならいざ知らず、今は逆効果だね。例えば、気まぐれであける料理店とか、時間を制限している店っていうのは、実際にあるんだけど、噂が広がるんだよ。珍しいもんだから、口コミでね。かえってお客を集めたり、テレビが来たりするわけ。なかなか難しいもんなんだよ。」
有留菜「う~ん、売れない工夫というのが難しいのが分かってきました。そう考えると一日で1つも売れない店をプロデュースするっていうのは、かなり難易度が高いですね。」
本間「そうだよ。それくらい無意識に俺たちは売ろうとしているってこと。まあ、でもよく考えたよね。次のアイデア頑張らないで出してね。」
有留菜は悩むのであった。
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初めての売れないための企画検討
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有留菜「う~~~~ん」
机に向かって有留菜は1人うなっていた。
本間「どうだい?いい案でたかい?」
有留菜「いや~、売るためならでるのですが、売らないってのは考えたことないんで・・・」
本間「考え方を切り替えないとダメなんだよ。どういう店なら買わないかって事だよ。」
有留菜「どういう店なら買わないか~。それは感じ悪いところとか・・・。」
本間「それはこの間行った時に実践してたでしょ?既に俺がコンサル済みだよ。俺が入って声をかけたときに、ゆっくりやってきたでしょ?あれは、売らないための1つの戦略だよ。お客が呼んでもあのまんまだよ。やる気なさそうな雰囲気を出すのに意外と時間がかかったけどね~。」
有留菜「なんか、すごいコンサルですね。お客が呼んだら出来るだけゆっくり行くようにって・・・・。」
本間「何でもいいから、常識に捉われないで考えてみなよ。きっといいのでるよ。社会経験初めてでしょ?俺みたいに社会経験長いとどうしても先入観があってね。なかなかいいアイデアが出にくくなってるよね。」
有留菜「常識か~・・・・。もう少し考えてみます。どうしてそのお店で買わないかなんてあまり意識していなかったですからね。そういえば、俺ってどうやって、買う店、買わない店を決めてるんだろうな~。」
有留菜はぶつぶついいながら、頭をひねっていた。
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