一疋の青猫 -75ページ目

日々、あたらしく


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新しいご本、

新しいかばんに。


新しい葉っぱ、

新しいえだに。


新しいお日さま、

新しい空に。


新しい四月、

うれしい四月。


金子 みすゞ




こういう詩は 授業や教科書では 出会いたくないもの

「四月 みなさんもひとつ 学年が上がって 上級生としての自覚を・・・」

なんて 余計な解説が 聞こえてきそうです


自身の 学生時代を 振り返れば

うれしい というより 不安と緊張と憂鬱が 四月の気分 だったような

それでも

つい このあいだ 「明けまして・・・」 なんて 言ったのに

早々と 再スタートが切れるのですから 有難いことなのかも知れません

暦を刻んでは 自身を省みる これも 人の知恵でしょうか


今となっては 身長が伸びることも 学年が一つ上がることも 無い訳ですが

この詩の 文言は 昔よりクリアに入ってくるような 気もします

学ぶ気持ちとセットなら 成長というものに 卒業は無いのだとしたら

その成果は 違ったところに 違ったかたちで あらわれる ものかも知れませんね

*

春はいつだって 春で新しく 日々も 毎日が新しい

はずなのに

十年一日の如く 日々を蕩尽していては 老けてゆくばかり・・・

新しい枝に 新しい葉を ひろげなければ


新しいもの 無垢なるもの

手垢に汚れず まだ意味づけられていないもの

それが 春 新しい 季節


なにごとにも 臆病になって

なにごとにも 理由やいい訳を求めて

始まる前に 既に終わりを予感して 似た記憶を検索し 経験に照らし合わせては

無難な落とし所を探している

新しいものを 新しいものとして 受け入れられないのは勿体ないね

すべてが 新しい 春なんだから


その先に 待つものが 悲しみであれ 喜びであれ・・・


濡れた花びらも 滴をまとって 意外に あかるい

風ふけば ただ しづかに 散り落つる 花

美しさに 意味は無く


ただ 美しく


ただ 落ちてゆく


そんな


花びらのような







「 New Beginnings 」   James Harmon










四月 桜と言の葉


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小さな漁船の 往来を望む

港の脇の 小高い丘に

観音さまを祀った 小さなお堂がありました

寄り添って 桜も 咲いてます

梅ほどに 枝振りも スタイルも 構わず

ウエストを 絞ることも無くとも

絵になってしまうのが 桜の 不思議

まだ ふわふわとした足取りで そんなことを 考えながら

潮風が 心地よく トンビも 啼いて・・・


*


たくさんのお見舞いや 励ましのお言葉 ありがとうございました


*


人をしあわせにする 嘘をついてやろうとの

思いも 叶わず

臥して 聴いた 四月の声は 三日を過ぎて 嵐となって

しばらく つぐんでいた口は なんだか 妙に重たくて

ひらけば 春の嵐に 舞う 花びらのように

軽口ばかりが 飛んでいってしまいそうなので


そろ そろ と また 始めます


懲りずに お付き合いの程 よろしくお願いします









「 丘の上の光 」    松任谷由実

※ いつしか 今日の日も想い出に 少しずつかわる・・・




おやすみスプーン


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おやすみ、スプーン

わたしはおまえをそっと掌にうけて

なんと囁いていいのか、もうわからない

掌にあるのは、オブラートの函だけ

おやすみ、スプーン

わたしはおまえをひゃと舌にのせて

なんと祈ればいいのか、もうわからない

舌にあるのは、空っぽのコップだけ

おやすみ、スプーン

わたしのあのこはわたしを見すてて

どこへ行ったものやら、もうわからない

だからもうね、後生だからおやすみ

おやすみ、スプーン


( 正津勉 「おやすみスプーン」 )




* * *




年度替りの この時期に 余計な風邪を

そう言う訳で 日付が変わる前に 寝てみます!

皆様も お身体 ご自愛くださいませ


おやすみスプーン








「 Kiss Me 」   Sixpence None the Richer