日々、あたらしく | 一疋の青猫

日々、あたらしく


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新しいご本、

新しいかばんに。


新しい葉っぱ、

新しいえだに。


新しいお日さま、

新しい空に。


新しい四月、

うれしい四月。


金子 みすゞ




こういう詩は 授業や教科書では 出会いたくないもの

「四月 みなさんもひとつ 学年が上がって 上級生としての自覚を・・・」

なんて 余計な解説が 聞こえてきそうです


自身の 学生時代を 振り返れば

うれしい というより 不安と緊張と憂鬱が 四月の気分 だったような

それでも

つい このあいだ 「明けまして・・・」 なんて 言ったのに

早々と 再スタートが切れるのですから 有難いことなのかも知れません

暦を刻んでは 自身を省みる これも 人の知恵でしょうか


今となっては 身長が伸びることも 学年が一つ上がることも 無い訳ですが

この詩の 文言は 昔よりクリアに入ってくるような 気もします

学ぶ気持ちとセットなら 成長というものに 卒業は無いのだとしたら

その成果は 違ったところに 違ったかたちで あらわれる ものかも知れませんね

*

春はいつだって 春で新しく 日々も 毎日が新しい

はずなのに

十年一日の如く 日々を蕩尽していては 老けてゆくばかり・・・

新しい枝に 新しい葉を ひろげなければ


新しいもの 無垢なるもの

手垢に汚れず まだ意味づけられていないもの

それが 春 新しい 季節


なにごとにも 臆病になって

なにごとにも 理由やいい訳を求めて

始まる前に 既に終わりを予感して 似た記憶を検索し 経験に照らし合わせては

無難な落とし所を探している

新しいものを 新しいものとして 受け入れられないのは勿体ないね

すべてが 新しい 春なんだから


その先に 待つものが 悲しみであれ 喜びであれ・・・


濡れた花びらも 滴をまとって 意外に あかるい

風ふけば ただ しづかに 散り落つる 花

美しさに 意味は無く


ただ 美しく


ただ 落ちてゆく


そんな


花びらのような







「 New Beginnings 」   James Harmon