外苑散歩・・・家出のするめ

朝一番で仕事を一件片付けて 地下鉄で 「 外苑前 」 へ
何か 「 ついで 」 でも無ければ 都内へと出るのが億劫でしょうがない
まだ降りる人がいるというのに無理に乗り込もうとする若者や
カバンをぶつけておいて振り返りもせず それを「 颯爽 」とでも思ったかの女性
白い杖を突いた男性が押されてよろけて謝っている
カツカツと鳴らしたヒールが折れてしまえ・・・と 呪う私の心まで汚れてしまう

さあ
地上へと出て まだ朝の気配が残る冷たい空気で気分を変えて
ベルコモンズを曲がって 外苑西通りへと入る
最初の目的地は ワタリウム美術館 「 寺山修司展 『ノック』 」
いわゆる 「 キラー通り 」 と呼ばれるエリアにあって
いまだ ギャラリーやおしゃれな店も点在していますが
街として最も華やかさを極めたのは 生前の寺山の活動時期と重なるでしょうか
美術館のはす向かいには 「 原宿幼稚園 」 なんてのがあって
「 ぼくね~ キラーどおりの はらじゅくようちえんなんだ~ 」 だなんて言ったら
わずか4~5歳にして 随分とカッコいいような
・・・話が逸れました

展示のタイトルにある 『 ノック 』 とは
今となっては伝説的とも言える 寺山が主宰した劇団 天井桟敷の
30時間市街劇 『 ノック 』
1975年4月19日午後3時から4月20日午後9時にかけて、30時間市街劇『ノック』を敢行。杉並区一帯を劇場に見立て、パブリック・プライベートな場所関係なし(銭湯や空き地、普通の住宅、果ては区役所)に指定された場所で同時多発的に演劇を始めるというもので、上演中に市民からの苦情が殺到し、警察が介入する事態に陥った。( Wikipedia より )
私自身 上京した時には既に寺山はこの世に無く
このような形での追体験しか出来ないのは至極残念でなりません

美術展を見終えて 外苑方面へと戻り
ここは 雲一つない秋晴れの空の下
関東大学ラグビー 対抗戦 早稲田 × 慶応
好天もあってか メイン バックスタンド共にほぼ満員
缶ビールを調達して ゴールポスト裏に陣取る
早慶戦は 毎年11月23日と決まっていて
これは気象データを基に 晴れの特異日として選ばれたのだそうな
この日も絶好の日和

これから年末年始に向けてサッカーに駅伝 スケートなど
ウインタースポーツも花盛りですが
個人的には 寒さを堪えてまでの ナマでの観戦ならボディコンタクトの激しいラグビーが好み
近年の大学ラグビーにおいては 帝京大学が一枚も二枚も図抜けた存在
今年も盤石のようですが 果たして・・・
来週 12月1日は改修工事を控え 最後の国立競技場開催となる 早稲田 × 明治
試合終了後には ユーミンが 「 ノーサイド 」 を歌うそうです
ちなみに ラグビーでは試合終了のことを ノーサイドと言うのです

競技場を裏門から出れば そこはいちょう並木
まさに見頃
大きく傾いた陽が 三角の帽子のように木々を輝かせます
見上げては立ち止まり写真に興じる人波を掻き分けて
ゆっくりと 夕暮れの並木道を歩きます

ビルの谷間に日が沈むと指先も冷たくて
自然と早歩きとなった足は ワインの美味しい青山の馴染みのビストロへと向かいます
・・・なんてことは無くて

銀座線に乗って 新橋の居酒屋へ
すると
腰掛けたカウンターの隣の席には なんと
十代にしてラグビー日本代表となり 強豪・明治大学では主将を務め
ラグビーの80年代黄金期 天才の名を欲しいままにして 海外でプレーもし
近年では 自身の母校の監督ともなった さるお方が !
( 分かる人にはわかる ? )
ご挨拶だけさせて頂きましたが これは来週も国立へ見にゆくべしということか・・・
本日のお土産はこちら 「 家出のするめ 」
これも 分かる方にはわかるでしょうか^^
*
図らずも 秋の陽射しの中に
70~80年代の輝きを垣間見たような
そんな 一日でした
「 ノーサイド 」 松任谷由実
※ 歓声よりも長く、興奮よりも早く・・・
港の街の秋の夕暮れ

わたしはこんな風に色々なことを思ひ出す。
さうすると戀しい女と別れた悲しさが胸に湧き上がる。
その頃のわたしには五月が今とは別に見えた。
その筈さ、わたしの心は休みなく戀をするために出来てゐるんだもの。
( フランシス・ジャム )
恋のお相手は女性ばかりとは限らず
郷里から戻って 今ひとつ気分が乗らないのは
それは ホームシック ?
そんな風に思ってしまうと それもなんとも気恥ずかしいような
ともあれ 気が付いてみれば
秋らしい秋の気分で過ごす 今年の秋なのでした
*
そんな訳で
夕暮れに間に合いそうでしたので
気分を変えて
街の夕暮れに車を寄せてみました
既に街はクリスマスシーズン 普段より電飾の数も増えて
イルミネーションは夜の帳を待っているようですらありますが
オレンジ色の残照の中に ゆっくりとその存在感を高めてゆく街の灯り
クロスフェードしてゆく束の間の 移ろう光の僅かな時間こそが
また 美しく・・・

帰り道は急がない
けれど
地平線は見えない街の風景の
その向こう側に
あかい陽がゆっくりと沈んでゆくであろうを
わずかに想像できるほどの
微かな色が
まだ
残っているうちに
・
・
・

これはオマケ
帰郷の際 足を延ばした鹿児島の桜島
私にしては珍しく 夕暮れでは無く
滅多に撮らない ( 撮れない ? ) 時間帯 (笑)
燃えるお山の朝焼けです^^
「 WHAT A DIFFERNCE A DAY MADE 」 山中千尋
※ あんまりしんみりしててもね・・・
帰郷

今年はもう
その盛りを過ぎてしまいましたが
秋には一面のコスモスが揺れる丘の上
大昔 幾度となく 訪れた場所
茜色の帯に沈んだその眼下には 懐かしい故郷の街が佇んでいます
数年振りに郷里である 九州・宮崎 に帰ってまいりました・・・

飛行機に乗ってしまえば二時間足らず
自分自身でも もっと 気軽な場所であっていいように思うのですが
やはり 郷里と言うものは 良くも悪くも 私にとっては やはり 「 重い 」 存在です

懐かしい風景や 馴染んだ味や 空気や陽の光さえ
一呼吸ごとに かつての何かが 体の中に甦っていくようです
とは言え 過ぎた時間は還ることは無く
甘さと 苦さを 合わせて口に含むようなものでもあるかも知れません

貧しくも やさしさに溢れ
懐かしさは 美しいばかりの哀しみを湛えて・・・

なんだか まだ
私にとっての故郷を語ることは 難しいようです
帰京して二日
感傷に過ぎて 甘すぎるといけないと 時間をおいてみたのですが(笑)

そもそもの帰郷の目的であった両親は
思いのほか元気で・・・
( その節はご心配いただき有難うございました )

もう
戻れないほど 放り出せないほど
抱えた荷物も少なくないけれど
そんなこんなも ひっくるめて
それでも やっぱり
ここが 好きなんだなあ
と
取り出してみては
埃を払い
また
仕舞い込んでみた
そんな
一週間でした
「 歌姫 」 中島みゆき
※ 二回目ですが・・・小さな飲み屋街で久し振りに再会した彼女に・・・
