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京都雲龍院 寺庭婦人のブログ

京都東山泉涌寺別院 雲龍院でのちょっとした出来事を皆さんに大公開!

「寺庭婦人」である私がblogを始めました。「寺庭婦人」とは「じていふじん」と読みお寺の奥さんの事です。私なりに雲龍院を徒然なるまま ご紹介いたします。






三寒四温で定まらない気候ですが、河津桜が早くも咲き始め 春の息吹はそこかしこで感じられるようになりました。花の香りや鳥のさえずりに、寒さで固まっていた心もホッと緩みます。
2月18日、中興 如周上人の法要が行われました。如周さまは 戦国時代から江戸初期にかけて活躍された方で、後水尾天皇様のご信頼が厚く 度々参内して説法や授戒をされたそうです。又、泉涌寺や雲龍院での説法会には幅広い層の方々が大勢 詰め掛け 帰依者が続出したと言われております。泉涌寺の第80世長老も務められており、本山としても先師に当たるので 泉涌寺の長老様と山内住職様方がフルメンバーでご参集され、午前11時から法要が始められました。 理趣経が読誦される中、茶道 扶桑織部の尾崎宗匠のお献茶点前が始まり、中央では 長老様が数々の印を結び 真言を唱えられ…  想いを捧げる所作が斯くも美しいものかと感動し見入ってしまいました。
法要後、ご参列の皆様は順番にお焼香をされ 悟りの間 でのお茶席へ…。袴姿の男性が立ったまま 目の前でお茶を点ててくれる 「二つ頭」のお点前が行われ、愉しんで頂きました。
その後 大輪の間 で大黒そば と普茶料理のお点心を召し上がって頂き、心もお腹も春のようにポカポカに温まるひと時を過ごして頂いたのでした。


2月18日(月) は中興忌法要が行われる為、一般の拝観とお写経は出来ませんのでご了承願います。
毎年 中興忌法要の頃に梅が満開となり、御斎膳に ちょこっと梅の枝を乗せているのですが…。今年はお正月から咲き出す慌て者もいて ちょっとやきもきしておりました。只今 満開ですので あと2日、何とか頑張ってくれるのを願っております。
異常気象の影響で樹木にとっても苦行の日々のようで…。悟りの間 の角にある松がとうとう枯れてダメになってしまいました。枝ぶりが素敵で大きな松だっただけに 庭師の斉藤さんもかなりショックなご様子。ご説明によると カミキリムシが樹木へ止まり穴を開けたところに お腹で寄生していた松食い虫がゾロゾロと樹に乗り換えて松を弱らせ、別のカミキリムシが止まった時にゾロゾロとお腹に寄生して 別の松に移動するというメカニズムなのだそうで…。世の中には このようにちゃっかり者の嫌な奴が居るのかと憤慨することしきり。あちらも生活が掛かっているのですから仕方ないのですが…。
という事で 周りに被害が拡大しないように 大きな松は伐採。今後 その場所に何か植えるか否か?  頭を悩ませ 中興さまにお知恵を拝借したい住職なのでした。




本山 泉涌寺では 
今上陛下御在位三十年 を記念して舎利殿に安置されている [いだてん] 像を特別公開しております。
そもそも舎利殿(しゃりでん) は お釈迦様のお骨が祀られている御堂で、泉涌寺にある おシャリさまは お釈迦様のお口元(歯) であることから 大変に貴重とされております。「どうして 歯の部分が大切なの?」と質問すると、「お釈迦様はありがたい説法を沢山されたでしょ? 歯はそれを間近で全部聴いているからです!」との事。
ところが このような大事なお宝を盗もうとした不届き者がいたようで…。

昔  出雲の国(島根県)美保の関の僧が、都を見物しようと京都へ上り  唐の国から渡って来たという十六羅漢や仏舎利を見ようと、東山の泉涌寺にやって来たそうな。寺の僧の案内で、仏舎利を拝んで感激していると 寺の近くに住むという男(里人)がやって来て、一緒に舎利を拝み始めた。そして、仏舎利のありがたいいわれを語っていたが、突然 空がかき曇り、稲妻が光ると、男の顔は鬼と変り、「自分はこの舎利を望んでいた 昔の足疾鬼の執心である!」と言い、仏舎利を奪い、天井を蹴破って虚空に飛び去ってしまった。

僧は、物音に驚いて駆けつけた寺の僧から、釈迦入滅の時、足疾鬼という外道が、釈迦の歯を盗んで飛び去ったが、足の速い韋駄天 が取り返した という話を聞いた。そして 二人が一心に祈ると、韋駄天が現れ 足疾鬼を天上界に追い上げ、下界に追いつめ、とうとう 仏舎利を取り返した。足疾鬼は力も尽き果てて逃げ去ったとさ。


これは お能の演目 「舎利」の物語。
足疾鬼を追い詰めた 韋駄天さまは今も お舎利さまの護衛官として任務に就かれており… そして 舎利殿の裏堂には韋駄天さまの絵が美しく描かれているのだそうで、初公開! 私も 是非ともお参りに伺いたいと思っております。
ところで 雲龍院にも 走った姿の大黒様が居られ、「舎利殿の韋駄天さま と 雲龍院の走り大黒天さま ではどちらのおみ足が速いか?」 という疑問が昔から囁かれているとか いないとか…。 すばしっこさを自負している私としては お二人の駆け比べに割り込みたいところでして…。 まさかの 寺庭婦人 勝利? を目指して研鑽に励みたいと思っております。





寒さ厳しい日々ですが 白梅の花がひとつ ふたつ と咲き始めてまいりました。 馥郁( ふくいく ) な梅香に誘われて おサルが出没! 義母の育てているネギをほじくり返し甘い部分だけを食べて 退散!!
息子が犯行現場を撮影して送信してくれましたが…  
「見てたんだったら 追い払ってちょうだいよぉ〜!」





1月14日 成人の日に、泉涌寺山内行事である [七福神巡り] が行われました。泉涌寺のお山には本山を含めて9ヶ寺のお寺がありますが  それぞれに七福神の神さま、そして番外として 楊貴妃観音さま. 愛染明王さまを祀っております。 この日はたくさんの方々が 福笹に各寺院で買い求めた吉兆を付けてお参りされ 大変な賑わいとなるのです。お寺によっては 小豆粥や昆布茶の接待があり、雲龍院では 柚子茶と  ちびっこ大黒さんが よもぎ餅を配っております。この よもぎ餅はお正月にお供えしたお鏡さんを突き直して作ってもらった物で、柔らかくて よもぎの香りが良いので 毎年 大好評。ちびっこ大黒さんから手渡ししてもらえるありがたさも相まって 何重もの人集りとなったようです。「あのイケメンの大黒さんは誰!?」という問い合わせが来た程、こちらの ふるまいは大きな話題を呼んだのでした。
雲龍院での主役、大黒天様は普段は台所に祀られておりますが この日だけは本堂前にお出まし頂きました。今年は晴天の暖かな日和に恵まれたおかげで 朝早くから沢山の皆様が熱心に手を合わせられ…。こちらにお参りされる頃には 福笹には吉兆がいっぱい付けられ 福々しく揺れており、 七難即滅・七福即生 (たくさんの災難から逃れ、たくさんの福徳を授かる) の御利益を授かった 皆さま方の笑顔がとても印象的でした。




大黒そば と おぜんざい の茶店も大盛況でした!




1月8日(火) 今夜 19時〜  BS朝日テレビの「京都ぶらり歴史探訪」にて 雲龍院のお庭が紹介されます。
中村芝翫さんの番組ですが、雲龍院は女優の 松原智恵子さん そして 庭園デザイナーの 鳥賀陽百合さんがナビゲートして下さいます。
今回は「京都の庭」がテーマ。京都で見るべき 歴史ある名庭を巡りながら  その庭に込められたストーリーを紐解き 京都ならではの庭の楽しみ方を知る2時間  というコンセプトの様子…。お寺参りでの視点がプラスアルファされる予感がして 放映がワクワク 楽しみな私なのでした。
この年末年始、「平成最後の〜」という枕詞を 何回聞いた事でしょう…。先の時代では 不敬過ぎて使えなかった言葉であり、歌舞音曲 、テレビのCMも自粛、重い空気で始まった平成…。1月7日、 昭和天皇様の御命日にあたり 泉涌寺では法要が営まれ、 私もしみじみと30年前に想いを馳せる今日一日でした。
さて、今更ですが 年末年始のことを綴っておこうと思います。
平成最後の…ということもあり!?  大晦日は 拝観やお写経に来られる方がいつもより多いようでした。その中を 掻い潜るように 清水先生と石津先生が お正月華を、庭師の斉藤さんが 水琴窟の竹を新しく設えて下さり お鏡さんも立派にお供えされ お年越しの準備が万端 整った夕刻… 神職と僧籍を併せ持つ本山の石野さんが 大黒様に祝詞(のりと) を上げに 御参りに。お正月に向け小玄関にお出ましになられている 大黒様は益々霊験あらたかに 新春への気合いが満載に お見受け致しました。
前年は東京で [ぼっち正月] を過ごして後悔した娘が 帰省してくれた事は しめしめ…ありがたく、昨年は手抜き気味だった おせち料理作りにも ちょっと力が入りました。お重詰めと除夜の鐘の接待準備など NHK紅白を聴きながら済ませ  11時半頃、もう外には お人の気配が…。除夜の鐘 目当ての方が早々に来られ 列が出来始めた事に焦りを感じつつ 本山の鐘の音が一つ鳴るのを待ち、 住職と息子が読経の後 順番に鐘を撞き 煩悩を払って頂きました。玄関前では 熱々の 薄茶あられ の接待をし、賑やかに お年越しをしたのでした。
お正月の三が日、住職と息子は本山の[ 修正会 ] に出仕致しました。泉涌寺の海会堂で行われるこの法要は とても大切で かなりハードなお勤めなのだそうで、6年目の参加となる息子は 除夜の鐘の後に 自らバリカンで頭を丸刈りし、寒そうにしながらも 張り切って出かけて行きました。
雲龍院は元旦から通常通り…  凍える中でも お写経に来られる方が多く、毛糸の靴下 と 手を温める湯たんぽ が大活躍しました。 [ 雲龍院での働くお正月 ] を満喫した娘は 「明日から本業出勤なんだけれど…」と 清々しい疲労をみせつつも東京に戻って行き、住職と息子は 「五体投地で足がパンパンだぁ〜!」と。
走り大黒天様の御利益で  猪突猛進、 皆 元気にスタートダッシュした 平成最後のお正月だったのでした。






新年のお祝詞を申し上げます。
己亥(つちのとい)。 本年も猪突猛進で頑張ってまいりますので どうぞよろしくお願い致します。
雲龍院はお正月の三が日も拝観・お写経を受け付けております。本堂には 堂野夢酔 先生の「双龍風雷図 襖絵」が公開されておりますので是非 お参り下さいませ。







平成最後の大晦日…  残り数時間です。
雲龍院の 除夜の鐘 は 11時50分頃から 撞き始めます。
108回で終了し 閉門致しますので ご了承くださいませ。





今季 初積雪!
年末の忙しい中ですが しばし見とれてしまいます。
寒いですので 温かい服装でお参り下さいませ。


手編みのマフラーをプレゼントして貰い はしゃいでいる子龍。
風邪 ひかないようにね…