瀧川一郎(CIPHER)(G)、中尾朋宏(SHEELA)(B)を中心に京都で結成され、翌年6月には大阪バーボンハウスでファーストライブを行う。この時、一郎はまだ15歳であり、過激なパフォーマンスとビジュアルもあって関西で人気を集め始める。
 

 幾多のメンバーチェンジを得て88年7月、磯野宏(KYO)(Vo)、菊池哲(TETSU)(Dr)を加えたラインナップが揃い、ファーストアルバム「LA VIE EN ROSE」をデンジャークルーより発売。

 

 スピードとパワー、そしてサイケデリック的要素も盛り込んだ自分たちのナンバーを、過激なビジュアルも相まって「サディスティカルパンク」と命名していた。
89年暮れにメジャーデビューするもわずか9カ月で突如解散。その解散は未だ謎に包まれている。 その後メンバー各自、バンド活動をはさみ、そして2007年デランジェ再結成となったのである。

 

 

 ちなみに、瀧川一郎氏と菊池哲氏はデランジェ解散後もクレイズで一緒に活動しており、
もはや「一郎&哲コンビ」は切っても切れない関係にあるんじゃないかな。そんな二人が出会ったキッカケは、広瀬さとしさんや、現在ZIGGYで活動している宮脇知史さんが在籍していた44MAGNUMのローディーであった。特に一郎氏は広瀬さとしさんを崇拝しており、「師匠」と言っている。

 

 一郎さん曰く「俺のファンなら「一郎の師匠は広瀬さとしさん」ということは誰でも知っている。一郎ファン100人中100人が知っている(笑)」と。また「ローディー時代、師匠のチューニングを一寸の狂いもなく覚えて自分のギターで鳴らしたんだけど、全然師匠の音にならなかった。」とのこと。


 

「LA VIE EN ROSE」

 このアルバムはインディーズ時代ではデンジャークルーより発売されているが、あまりの人気に即完売、追加プレスも即完売という状況だった。各プレスごとにジャケットの変更やデジパック仕様の変更等、数種類存在するらしい。またこのアルバムは、コアなファンが好む曲、初心者が好む曲とがハッキリと分かれているような気がする。ファーストアルバムだけにいろんな要素を取り入れたいというのがあったのかもしれない。


 

1.UNDER THE PRETENSE
 当時流行していたヴィジュアル系バンドを象徴するような、ミステリアスなSE

 

2.LA VIE EN ROSE
 「デランジェといえばこの曲」というくらい、彼らのライブでは欠かすことのできない曲。次のアルバムでもリアレンジされてるのだが、それを聴くと「このバージョンは演奏が丁寧でいいな」って思う(笑)。まぁ・・丁寧な分、ちょっと面白味がないなとも思いますが。

 

3.1999~Shyboy story~
 「サディスティカルパンク」を象徴する1曲で、こっちが「サディスティカルパンク」の「光」部分を示すとすれば、6曲目は「サディスティカルパンク」の「暗」的な存在。
 この曲を聴くと当時、ベッドバンキングして聴いていたファンが想像できる。

 

 

4.DEAR SECRET LOVER
 このアルバムの中では比較的ポップな曲だと思います。

 

5.SADISTIC EMOTION
 彼らの美味しいところを凝縮したような曲で、パンクでありながらもメロディアス、そしてポップという、いろんな要素を散りばめた感じかな。

 

6.an aphrodisiac
 「ドロドロしい感じ」というか、本当のデランジェとはこんな感じみたいな(笑)。勢いで捲し立ててるワケじゃないんだけど、「ちょっと機嫌が悪いんで1発」のMC後に演奏されそうな勢い。サビだけを演奏してもインパクトある衝撃的な1曲。
 4曲目ですが、この映像を観ると、ボーカルがCDよりもかなり荒々しい感じになっているような気が。

 

 

7.INDECENT-TWO-PERSONS
 今現在の哲のドラムアレンジの元祖が垣間見れる1曲。個人的な評価として、いろんな要素が入り混じった曲的な印象がある。

 

8.LULLABY
 この曲も彼らのポップ色が強く出た感じで、「デランジェとして売れ線を狙うならこの曲だろう」という印象を受けます。初心者ファンならこの曲を聴いてから他の曲を聴いた方がとっつきやすいかもね。
 別のユーチューブ映像で「ファンへのメッセージをお願いします」と言われ、全員無口なのもこの当時のヴィジュアル系バンドによくある傾向です(笑)。クレイズ以降のTETSUを知っているとちょっとビックリする。あまりにも無口すぎて

 

 

 

9.I CAN'T LIVE WITHOUT YOU
 個人的にはあまり印象が浮かばない曲です。ごめんなさい

 

10.LAZY SLEAZY
 最後まで突っ走るような勢いのウネる曲。