あらすじ
21世紀、人口爆発を迎えた人類が選択した火星移住計画。人類はコケと“ある生物”を送ることで火星を地球化させようとした。それから500年。計画の仕上げのために火星へ送り込まれた隊員15人のミッションは、その生物の駆除。ところが、“ある生物”は人型に異常進化した凶暴な驚愕生物へと姿を変え、隊員たちに次々と襲いかかる。絶体絶命な状況のなか、彼らの身体に秘策が仕込まれていたことが明かされる。昆虫のDNAによって虫の姿に“変異”し、超人的なパワーを発揮できるのだ。ついに人類対テラフォーマーの壮絶な戦いが始まる!だが、その裏で、もうひとつの陰謀が着々と進んでいた─。(アマプラより引用)
一言感想
これはひどい
かなり評価が悪かったこの映画。何となく見てみました。
うん…邦画の悪いところ全部出てしまってた気がします。でも思ってたよりは楽しく見れたところもあり!
まず悪いところの一つ。原作がマンガだとよくあると気がするのですが、演技が大げさで変。ミュージルカルとか舞台ならマッチするのかもだけど……
その大げさ演技の人と、普通のノリの演技の人がまじってて妙な感じだし、主演の伊藤さんの演技が……棒。
超棒。大根。
あれ。結構有名な俳優さんだよね?すごく下手くそに見えました……
山田孝一さんはめちゃくちゃ上手かったなあ…上手い人と微妙な人が入り混じっているのでさらにカオスって感じでした。
あらすじのとおり、火星に住むためコケとGを送った人類。で、選ばれた主人公たちがGの駆除などをしに火星へGO。
というのは建前で、実は船長、山田孝一、菊地凛子はこの計画のボスの小栗旬(変な髪型とメイク)に火星で超進化を遂げたGの卵を持ち帰ることを命じられていました。でもGがなんとかできたらワンチャン火星移住!みたいな計画だったんですかね。なにがしたかったのかイマイチぴんとこなかったな。
小栗あたりの首謀者はGがムキムキになっていたことに気が付いていたようなのですが、Gが襲撃してきてから「実はきみたちには昆虫のDNAが手術で組み込まれてて、薬を注射すれば変身でする」って説明されれるんですが、襲われてから言うな。先に言え。
武井咲さんとかその話の前に火星に降り立って、Gに出会って5秒で死にますからね。まあ原作ちょっと読んでたので展開はわかってたけど、ちゃんと先にその説明してたら死ななかったじゃん……
この世界は近未来なので、ネオトーキョーみたいな…AKIRAみたいな…?世界観なんですが小栗さんの見た目がフィフスエレメントって映画の悪役にちょっと似てるんですよね。中華街?みたいなネオン満点の廃れた街並みも…
無表情で淡々としたキャラの小栗さんの秘書も…なーんかフィフスエレメント感強い。ていうかまあそう感じるくらい世界観が「ベタ」だなあ…っていうかね。
俳優陣も超豪華、CGと特撮メイクも盛りだくさんでめちゃくちゃお金かけてることがわかります。
でもね。たぶん日本で一番お金かけられる状態だろうなって映画なのに特殊メイクが……やっぱ日曜の特撮レベルなんですよね。
海外だと特殊メイクしてるなーって感じではなく、ちゃんと人とは違う生物が存在しているように見えると思うんですが日本の特撮メイクって特撮メイクしてるなこれって丸わかりですよね。ウィッグもパサパサで明らかに人口毛だな~ってわかるし。まあ海外のは特殊メイクではなくてCGの場合も多いと思うのですけど。
話の展開としては、火星に行くけどGたちになすすべなく殺される。それ以上でもそれ以下でもないですねほんと。でも確か原作がそういったお話ではあったので映画で二時間くらいでまとめようと思ったらそうするほかないとは思いますけども…
テロ犯(?)の風来坊みたいなケインコスギが最初に俺がやる!って一人で変身してGに挑むんですが、あっさり負けます。まずテロ犯のくせに良い奴。あと弱い。無敵になったGに対抗するために虫の力を手に入れたのに、その力が一匹のGにすら適わないってどうなの。ほんと。
けっこうあっさりあっさり仲間は死んでいくんですね。これはGの力と数がすごい絶望を表したいんだと思うんですけど、ケインコスギが死んだときのみんな「わ~死んだわ~」みたいな感じです。全然適わないじゃん!だめじゃん!みんな殺される!!って絶望するわけでもなく、死んだわ~じゃ、次どうすっか?みたいなノリです。まあ別に仲良しではなかったにしろ反応が薄すぎる。
ケインコスギが死んだあと、宇宙船の強化ガラスが破られてGが侵入してくるんですがその時侵入ついでに仲間も二人やられますが、誰もそれに反応してない。
仲間の死体とか無視でこのG野郎ー!って侵入したGに向かっていく主人公たち。
ここで山田孝一、船長が虫化して他のメンバーを逃がします。
ケインコスギはなんだった?ってくらい強い船長が1人でGの軍団をボコボコにしてきます。ケインコスギは………なんだったのか……
で、山田孝一は船の空気を抜いてGを無力化、最初に殺されていたと思われていた菊地凛子が実は生きていてこっそりGの卵をお持ち帰り(彼女の能力は毒でGを思いのままに操れる)。
Gとの戦闘でへろへろだった船長はそもそも地球にGを持ち帰ることを拒絶していたそうで、用済みです~と菊地凛子にさくっと殺されます。
で、山田孝一と菊地凛子は二人で卵もって地球に帰ろうとするんですけど、菊地凛子の持ち帰って来た卵が孵化。早。
この卵、菊地凛子が毒を打ち込んで操った2匹が交尾して?つくった出来立てホヤホヤだったらしいんですけど、だとしたら繁殖能力がすごすぎてこのG倒すには火星を爆破するしかないのでは…という感じ。一応無酸素では活動できないみたいですし。
生まれたGにも毒を打ち込んで操ろうとした菊地凛子ですが、なんと毒を打たれた親から生まれたこのGには毒が効かない。抗体できるのはっや……さくっと殺されます。
うまれたてのGは叫び声をあげるんですけど、これに反応した地上のGたちが飛び立って宇宙船を襲撃。落下。
山田孝一はとりあえず生き残る(虫の能力が仮死状態になれば無敵で死なない?みたいなやつなので…死なない)
船長に逃がされた伊藤たちは装甲車のようなものに乗り込んで逃げてたんですが、前方にGの集合体でつくられた津波が迫ってきていることに気が付きます。こわい。ていうかGはなにしてるの。
虫化で口から火炎放射を噴出できる男が装甲車の上に乗っかって、ジェットエンジンの様にして加速して逃げますが…装甲車の上の男ほんと車の上にそのまま乗ってるだけなんですよね。Gの波で吹っ飛ばされそう。
第一波は乗り越えたものの、さらに第二波のGの波が出てくるので女性二人が虫化します(すごい硬くなる能力)
装甲車を硬くできるのか…!と思ったら、装甲車の外に出て盾のようになった腕でGを防御する二人。
え?
当然のごとく大量のGに吹き飛ばされる二人。うん……車の上の男はさ、寝そべって車に貼り付いてたから無事だったとかは百歩譲ってわかるけど、大量のGが押し寄せてるのに座って迎え撃ったらそうなる…よね……
さらには衝撃をうけて破損する装甲車、車内の人たちは気絶。装甲車は自動運転に代わって装甲車の外にいた3人は放置で発進。
3人はさくっとGに殺されます。生き残った人たちはこの3人のことあんま気にしてなかったです。可哀想。
サクサク人は死んでいくけど、みんな気にしてないから見てるこっちも「フーン」って感じなんですよね。悲壮感が皆無です。
あと登場人物にヤクザが2人いるんですが、一人はGに銃で撃ち殺され、もう一人は俺はヤクザのまま死ぬー!って虫化せずにGに殺されます。
どういう矜持…?
だって虫化しても薬の効力抜けたら人間に戻れるんですよ。薬打ちすぎたら死ぬとか虫化から戻れなくなるとかあるみたいだけど。
でもこのヤクザたち「Gビビってるw」ってからかわれた時、
「バカヤロー、ヤクザは勝てる勝負しかしねーんだよ」
「人に命は安く自分の命は高く。それが俺らのモットー」
とか言ってて好きだったんですけどね。もしや「勝てる勝負しかしない」=「虫化しても勝てないからすみやかにやられる」って理論……?
気が付けば生き残ったのは主人公と小池英栄子と山下智久のみ。
大量のGに健闘する3人ですが、小池も途中でサクっと殺されます。
で、人によって対応してる虫が違うんですが、主人公の虫はオニスズメバチで「獰猛」「近づいたら危ない」とか言われてるもののこの辺では普通に仲間が近くで戦ってるんですよね。性格変わって凶悪になるわけでもないし。獰猛とは…
そもそもGが苦手としてる虫になればいいのでは…?ヤクザの虫はゲンゴロウとかオケラ?で探索能力に優れてる虫だったらしいです。つまり戦闘能力は低い。なんで手術したんだ。全員オニスズメバチと船長の凶暴な蟻とかのDNA組み込めばよかったのに……
このあたりで死んでたはずの武井咲がなぜか虫化した状態で現れる。彼女の虫は蛾だったので大量の鱗粉を振らせてそこで主人公たちが粉塵爆発を起こしてG一掃って展開。この武井さんの虫の姿もめっちゃ特殊メイク…それをCGでドーンみたいな感じ……ぬぐえぬ安っぽさ…
結局山下は薬の打ちすぎて人間に戻れなくなり死亡。この辺主人公の為に奮闘する山下かっこいいし、自分は地球に戻ってもなにもないからお前たちは帰したいって気持ちにウルっと来ますが、そんな絆いつの間に…という気持ちにもなる。
そして生き残っていたというか死なない能力の山田孝一と主人公は脱出ポッドで地球に戻り、主人公は復讐を誓う…みたいな終わり。まあ原作の一巻まで?序盤の展開がこうなんでそこを切り取ったのね。というのはわかりますが。
人によって感じ方違うと思うんですが、途中でみんなが変身する虫の説明がいちいち入るのもわかりやすくはあるけどダレるかな~と思ったりするし。まあお金大分かけただろうにネットの評価が☆2ってのも悲しいけど見たら納得の出来。漫画を2時間にまとめるのは難しいですよね。
あと登場人物が外国人?外国で過ごしてた設定があるからだと思うんですが、ところどころ英語とか話すんです。でも、どう考えても日本語が主言語の非ネイティブがきどって英語喋ってる。みたいな感じにしか見えなくて見てて寒いです……普通に日本語で良かったと思うけどな……
あと一番あかんと思ったのは山下さんの髪型です。どうしてこうなった。
トップのテラフォーマー予告動画より引用
まあ…ネタで一回見てもいいかも~?って感じかな。