宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ) -7ページ目

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

岡崎友紀

小学生の頃は、うちの実家でもひな人形を飾っていた。もちろん姉がいたからだけれど、男子としては人形よりも、菱もちやひなあられの方に興味があった。ひな壇に並べられるお菓子は、なんだかカラフル。あの頃、クラスの女子のお家にお呼ばれなんかすると、今まで見たこともないお菓子やジュースが出てきてコーフンしたのを思い出す。「ひなまつり」と言うくらい古式ゆかしいお祭りなのに、チョコやケーキや桃のカルピスなど、洋風のおもてなしを受けたのはどうしてだろう。その謎はさておき、そのおかげでいろんなおいしいものに出逢えたのだから、ラッキーだった。1970年代は特に、洋風の暮らしへの憧れが強く、新しいお菓子やデザートも次々と登場。写真の雑誌広告もちょうどそんな頃だ。「雪印ヨグール」というネーミングが、可愛い。しかも、当時 人気絶頂の岡崎友紀がまた可愛い。"おひな祭りには、なんてったってヨグールがいちばん" というコピーが書かれているから、71年のドラマ「なんたって18歳」の頃だろう。ドーナッツ、バームクーヘン、マロングラッセ、ハンバーガー・・・いろんな味を覚えて、ボクらは成長していった。雪印ヨグールの味はもうすっかり忘れてしまったけれど、女のコは新しくてキュートなものが好きなんだということだけは、忘れない。今年も、乙女チックな春に、カンパイ!

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アン・ルイス

それは衝撃だった。「グッド・バイ・マイ・ラブ」のヒットでアイドルの座についたのが1974年。それからたったの4年後、写真のレコジャケでアン・ルイスはイメージを180度変えて登場した。♪春には春の恋がある そろそろおまえとお別れだ のんびりしてたら捨ててくよ・・♪なんとサディスティックな歌詞、男に向かって「おまえ」と吐き捨てるアン・ルイスがあの頃 妙にカッコ良かった。女の時代というのが、本当にそこまでやって来たような、そんな気さえしたからだ。ここ最近の芸能界はなんだかスキャンダルが多い、らしい。熱愛や不倫や、引退や・・・。だけど、そんなのは昭和の頃からあたりまえ。芸能界とはそういうものだし、芸能人とはそういうものなのだ。あの頃の、アン・ルイスに話を戻そう。80年には再びしっとりと「リンダ」を歌い、人気歌手 桑名正博と電撃結婚。82年には、引退した山口百恵の作詞で「ラ・セゾン」をヒットさせ、84年に離婚したかと思えば、「六本木心中」でまたまた大ブレイク。考えてみれば、いつも彼女に振り回された。だけど、それがスターの証でもある。95年にパニック障害を患い、99年活動中止。引退するまで、いろんな意味でアン・ルイスはカッコ良かった。スターに、平凡は似合わない。スターはきっと、「それを我慢できない」のだろう。

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チロルチョコ

昨日はバレンタインデー。もう、すっかり縁のない日になってしまったものだから、近頃は自分で買っている。GODIVA(ゴディバ)のような外国モノから、不二家のハート型まで、これまでずいぶん食べてきて思うこと。ちょっと哀しいけれど、もらっても買っても、チョコのおいしさは変わらない。ただ、ココロにおいしいチョコは、私の場合たったひとつ。遠い遠い昔、チョコレートはホントに眩しかった。グリコアーモンドチョコレートも、森永ハイクラウンも、高価過ぎて子供には手が出なかったし、不二家のパラソルチョコだって、贅沢だった。そんな時代に、初めて自由に買えたチョコレートが、写真のチロルチョコだったのだ。" 10円あったら、チロルチョコ。"というキャッチフレーズ。チョコの中にヌガーを入れることで原価を抑えて子供価格を実現したに違いない。その1コ10円のチロルの有り難さを、何度噛みしめたことだろう。大人になった今なら、どんなチョコも手に入る。どんなチョコだって、味わえる。だけど、あの時のチロルチョコにはかなわない。ココロにおいしいというのは、きっとそれが幸せの味に近いんだと、今ならわかる。チョコだけに、少し甘い話ではあるけれど・・。

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