当日いただいた質問で時間がなくてとりあげられなかったものに、植松さんが答えてくださいました🚀昨夜遅く送ったのに、もう答えてくださいました。到着ほやほやです💕
 
 

朝イチさきらで、セミ!笑

▪植松さんの好きな言葉はなんですか

アニメや映画の名台詞が僕の元気の源です。
つらいとき、くじけそうなとき、そういう言葉を使って、ヒーローを演じて、乗り越えたりもしてるかも。
一番よく使う言葉は、宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長の名台詞「明日のために、今日の屈辱に耐えるのだ。」です。


 ▪今もチャックとはなかよくしているのですか?

毎年日本に来てくれるので、1年〜2年に1回くらいは会うことができています。
大抵、永田先生とも一緒に、永田先生のおすすめの店に飲みに行くのですが、こぢんまりとした座敷の店です。
チャックはあぐらがかけません。そのため、チャックのでっかい両足は対面の僕の横に届きます。
永田先生は、楽しく飲んで、楽しく寝てしまうので、そのあとは、僕とチャックで飲むことになります。
意外と話が通じます。面白いです。リーマンショック以来、チャックは資金調達で苦労していますが、会社を存続させていることはすごいことだと思います。


▪ロケットの燃料はどこで売っていますか?
Amazonで、A8-3って調べたら出てきますよ。
コントローラーも発射台もAmazonで買えます。でも、耐久性と信頼性に難があります。
コントローラーの作り方は、植松電機のHPに書いてあります。


▪新しいロケットの燃料は何でできていますか?
僕らの新型燃料は、過塩素酸アンモニウムが主成分の、コンポジットというものです。
ここは通常の燃料と同じです。
重要なのは、そばで言うところの「つなぎ」です。
この「つなぎ」を「バインダー」と呼ぶのですが、この成分が、熱可塑性(熱を加えると溶ける)をもっているのが特徴です。


▪私は発表するのは得意だけど人の話を聞くのは苦手です。でも植松さんの話を聞いて少し得意になれそうです。でもいざやろうとすればむずかしいです。どうしたらいいですか?

話を聞くのが苦手な人には、大きく分けると次の二つのパターンがあるように思います。
(1)相手の話を全て理解しようと努力する人は、主語や述語が曖昧な人の話を聞くと、ものすごく疲れるし、こんがらがってしまいます。
=こういう人は、本を読むときも、全部理解しようとして、すごく疲れてしまいます。だから、新書などの、要点まとまってる本を読みがちです。
(2)相手の話にすぐに反応して、自分の話したいことがわき上がる人は、相手がゆっくりのんびり話をしてくると耐えられなくなります。
=こういう人は、長い本がまどろっこしくなって、新書などの、要点がまとまってる本を読みがちです。
もしも、このどちらかのパターンだとしたら、「長い小説を読む練習」をするといいかもしれません。
小説は、ドキュメンタリーとちがって、曖昧な表現や、まどろっこしい表現が多く使われる傾向があります。要点もまとまっていないです。(伏線だったり。)
実は僕は、小説を読むのが苦手です。まどろっこしいからです。
でも、だからこそ、小説を読む練習は効果があるような気がしています。
あとは、「この人は、何を伝えたいのかな?」を推理しながら話を聞くと、じっくり聞けるかも。



▪お母さんから『ありがとう』と『ごめんなさい』は早ければ早い方がよいと言われてきました。でも周りに言えない人がいます。言うのはただなのに、って思ってしまいます。なぜなのでしょうか?
 
ありがとう、も、ごめんなさい、も、適切に使う練習をしないと、使えないものです。
恥ずかしさや、照れくささが邪魔をしているケースは多いです。
また、慣れてしまうと、やたらに使うようになってしまう事もあります。
時々、言葉の合間合間に、言わなくていいのに「すいません」「ごめんなさい」を言ってしまう人もいます。
また、僕は、アメリカに言ったとき、帰り際に、あまりに名残惜しくて、いろんなことを言いたいのに、思いつく英語が、サンキューベリーマッチしかなくて、
それでは思いが伝わらない・・・と思ってしまって、言葉を失ってしまったことがりました。
もしもその人が、自分ではない誰かに対して、「ありがとう」や「ごめんなさい」を言わないでしまって損をしているようであれば、どういう状況で使ったらいいかを、ちょっとアドバイスしてあげるといいかもしれません。
「ありがとう」って言った方がいい。だけではなく、「ありがとう」って言うと、相手は嬉しくなるよ。という表現がいいかもしれません。
あとは、自分がその人に対して、「ありがとう」と「ごめんなさい」を使うようにしてあげたら、相手も安心して、使いやすくなるかもしれません。



▪周りに『そんな勉強をしても意味がない』という人がいます。言われるたびに嫌な気分になります。でも毎日顔をあわせるので無視するわけにもいきません。どうしたらいいですか?
 
残念な事に、「勉強」=「ほめられるため」と教えられてしまった人達は、勉強の意味がわからないので、勉強には意味が無い、と思ってしまいます。
そういう人は、「くらべる自信」にとらわれてしまった人です。そういう人には、「勉強は楽しいよ」を示していくしかないです。でも、勉強をした結果得られたラッキーの話をしすぎると、やっかまれて、さらに嫌なことを言われる可能性があります。「くらべる自信」にとらわれている人は、自分以下をつくりたいだけなので、いくら説明をしても、いやな思いをさせられるだけのことが多いです。そーっと距離をとるのがいいかもしれません。


▪色々なことを考えすぎてしまう性格できちっとしたい性格で、頑張りすぎて体を壊してしまいました。しんどくならずに考えるコツはありますか?

まずは、自分の睡眠時間や、自由な時間をきっちりまもることが大事です。
がんばり過ぎる人の多くが、睡眠時間や自由な時間を削ってしまって、不調になることが多いです。
また、様々な最悪事態を想定して準備するために、その準備の労力で疲れてしまう人もいます。
そういう場合は、「最優先事項」から準備していって、優先度の低い準備は切り捨てる、という考え方も大事です。とりあえずは「ミニマムサクセス」をめざすのです。そして、余力があったら、それ以上のサクセスの準備をするといいかも。
「ミスはゆるされない!」と思うと、本当につらいです。
「成功率を増やすよう考えよう!」だと、ちょっと気持ちが楽になるかもしれません。



▪僕は子どもたちにサッカーを教えるという人。違った仕事をしてきて、体調を崩し、昨年から発達障がい児の放課後デイサービスで働いて50才の男性です。質問ですが、心とは何だとお考えですか?心臓は臓器だと思いますし、科学的医学的に言うと脳なのだと思いますが、僕はそれだけでは言い表せないものだと思っています。毎日子どもたちと向き合い一緒に遊ぶための、ヒントになればと思い質問させていただきました。難しいかも知れませんがよろしくお願いします。
 
心・・・。思いやったり、考えたりも心のような気がするし、楽しさに身を任せて喜ぶ、というのも、心かもなあ・・・と思います。
おそらく、過去の経験と、エンドルフィンやセロトニンなどの物質などとの反応が複雑に絡み合ってるのだと思います。
僕自身は、あんまり「心」を気にしていないです。おそらく、講演の中でも「心」という表現はしていないんじゃないかな。
僕は、子ども達と遊ぶときに気を付けている事は、「子ども達がもっと優しくなったらいいなあ」です。
そのために、僕が気を付けているのは、「感謝するチャンスを見逃さない」ことです。
「ほめるチャンス」ではなく、「感謝するチャンス」です。
そのためには、「たよる」「まかせる」チャンスを増やすことも気を付けています。
そうすると、割と短時間で、「楽しく遊ぶ」という関係だけではなく、子ども達が「一緒に力をあわせられる存在」になっていくように感じています。



▪なるべく売らない→暇になる→学ぶ
この時どうやって生計をたてられたのか?その辺の説得力ある説明が聞きたいです。そんなこといったって、儲からなきゃ困るでしょ?っていう声を説得する説明が聞きたいです。
 
生活コストの徹底的な切り詰めです。この時期に、嫁さんがもっていた退職金をすべて使い果たしています。
でも、利益率を確保し、利益率を上げる努力をしていたら、その状況は、半年ぐらいで改善されました。
そのときに注力したのは、「営業を人任せにしない」ことと「お客さんの情報を得る」です。
それ以前は、植松電機は製造メーカーとして、営業も販売も代理店任せにしていましたが、それではまったくだめでした。
ですから、自分たちで営業をし、説明し、情報を集める努力をして、製品改良をしていったら、
それを見てくれていたお客さんが口コミでつないでくれて、利益率を確保できるようになったと思います。




▪子どもたちに、『コロナなので◎◎が中止になってしまって、、、』という言葉をよく、かけてしまうので、最近は『花火大会だけど、、、』と話し始めるだけで『どうせ(コロナで)中止なんでしょ?』と言うようになってしまいました。かわりに色々な出来ることも考えるのですが、最近はネタが尽きてしまいました。こういう世の中でも『中止が何だ!』とたちむかえる子になるように育てるにはどういう言葉をがけをすればよいでしょうか?お知恵を下さい。小4息子母
 
してもらうサービスのほとんどは、コロナの影響で中止になっています。ですが、「する」ことは、基本的に影響をうけません。
ですから、してもらうサービスの正反対の場所にお出かけして、思い出を作るってのはいかがでしょう。
たとえば、ロケットを作って飛ばして見るとか。
子ども達に、「してもらうサービス以外にも、楽しいことは自分でも生み出せるよ。」を伝える、いいチャンスになるかと思います。



▪ちょっと気になっているのが今宇宙ゴミが問題になっていると思うのですが、ロケットをそんなに打ち上げて大丈夫なんでしょうか?
 
地球の衛星軌道上の宇宙ゴミは、これからもっと大きな問題になります。
特に最近は、大学生が作る人工衛星がぼんぼん宇宙に行くのですが、その大半は、宇宙で機能もしないまま宇宙ゴミになっています。あんまりいいことではありません。
僕らの人工衛星は、わざと低い軌道に投入して、ミッション終了後に地球に落ちて燃え尽きるように設定し、実際にその通りになりました。
ちなみに、日本では、民間企業が軌道投入ロケットを運用することをまったく想定していません。
また、基本的には、高度10km以下での試験しか認められていません。(10km以上は、国際線の飛行機が飛ぶのであぶない。)
ですから、僕らのロケットは、基本的に高度10km以下での試験しかしていませんので、宇宙にゴミは発生しません。
宇宙ゴミを処理する技術は、人工衛星を破壊する技術と同じなので、軍事技術になってしまいます。
そのため、今のところ、宇宙ゴミの処理は話題にはなりますが、実際に運用するとなると、かなりの問題が生じると言われています。
(宇宙ゴミの処理と称して、敵対する国の人工衛星を処理することができてしまう。)
宇宙は、本当なら南極以上に公共の場所のはずなのですが、現在は、様々な国の利権がぶつかり合う、きな臭い空間になってしまっています。


 

当日は聴けなかったけど、聴いてみたい!という方は、ぜひアーカイブ配信で❤️😊


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