クリスマスの前夜にクライマックスは来る

休日の前夜にどきどきは終わる

24時の鐘の音とともに

徐々に魔法は解けていく

全ての喜びは前夜にあるのだとしても

こんなはずじゃなかった

当日を僕は生きよう


完成された未来が

出来損ないの今になっても

つぎはぎだらけの服を着て

まだ舞踏会を続けよう


みっともない照れくささを

眩しさと取り違えられるようになる

いつかの朝のために

虹が架かっていた

右からともなく

左からともなく


雨と晴れをまたいで

島一つない

空と空を


七色を溶かし

虹にしか分からない

何かを結んで


葉っぱに止められた

水滴がちょっぴり

虹を帯びていた

家まで涙を持ち帰り

広めの枕にすがりつく


小刻みに窓を揺らす

風の音だけでも寒い夜


この目はさえているけれど

起きてなんていたくはない


明日の明かりが点かなくて

夜を長く感じている

ある日
鎖は
ほどかれていた

逆らってもいいと
誰かの
声が聞こえた

放たれた
もう僕は
獣じゃないのに

荒れる風が
散らかしていった荒野を
自由に歩けないよ
下を向けば
君の過去を
僕は踏みつけていたのかもしれない

空の方を向いて
無邪気に
突っ立って
「未来が…」なんて

思いのたけを
言葉で聞かせてよ
突然消した
姿じゃないで

激しい言い争いは置いといて

もう遅いから眠ろう

明日も仕事なんだ

明日も


何かをうやむやにしなければ

日常なんて手に負えやしない


ワイドショーの流れるテレビに向かい

何かをぼやきながら

母は洗濯物を畳んでいる


ラジオからのDJの問いかけに

耳を傾けながら

トラックドライバーはハンドルを切っている


頭で受け止めた出来事は

僕らの手から

憂いながらこぼれていく


生まれくる迷いを

日常はやさしく殺していく


山積した問題は置いといて

まずはテーブルに並んだランチを食べよう

話はそれからだ

壊れやすいものに触れると

自分の壊れやすい部分に

触れられたような気がして

びくっとする


僕らは砕かれた過去の結晶

相手にどう映されているか

知らずに今も作られている


目があって向かい合った

壊れやすいものを抱いて育てて

弱くなく強すぎず


滑らせただけで散ってしまう

壊れやすいものを抱きながら

その手は優しさを学ぶのだろう

ちゃんと一日に向き合うほど

予期せぬ痛みへのガードは弱くなる

知りながら慣れていく日常


身構えていたとしても

慌ただしい時の隙間に

悲しみは差し込んでくるんだ


忘れゆく記憶

忘れたくない気持ち

君の手の感触も薄らいで

その葛藤だけが残される


寂しさは強さに変わるだろうか

虚しさに詰め込める感情はあるだろうか

今は見えない希望を探り続けている

無責任に未来は広がっていて

無軌道な僕はそそのかされる


明日が色香を振りまいていて

浮気な僕は乗りかえようとする


眩しい背中を振り向かせて

抱きしめたらもう今日なのに

心が着替えている途中でも

口は開かれる

不意に投げかけられた質問の前で

裸の自分が晒しだされる


とっさに見せた言葉の

あまりの締まりのなさに

せっかくの新調した心も

どこか恥ずかしさを覚えてる