情報で受けた傷を
情報で癒し
情報をひけらかす毎日

役に立つ情報か
役に立たない情報か
振り分けているうちに日が暮れる

夜11時のニュースを見る
もうすぐ明日だっていうのに
僕は今日を集めるのに忙しい
まねをする
僕らはまねをする
ご先祖様の行いを
先人達の生き方を
まねしようとしなくても
気が付くとまねしている

まねをする
僕らはまねをする
漢字の書き順を
式の解き方を
最短距離で
知識や技術を身につけるため

僕らはまねをする
まねしながら
同じ道を歩きながら
いつか逸れる方法を探している
遠い昔の過ちまでも
まねしてしまわないように
無責任に言葉は
どこからともなく
浮かんでくるのに

口にすると
もれなく
ついてくる重圧

自分の言葉で
自分を追い込んでしまった
ギリギリまで

ごまかせなくても
ここは
笑うしかない
蹴りたい時に
いつも石ころは
転がっていてくれない

どうにかしたいことが
どうにもならないままで
僕はここまで来てしまった

耳を凍らす風の中で
行く宛てのない気持ちを
君は受け取ってくれた

張り詰めた空を和ませる
詩に変えて
朝起きると
そこに
新聞を持つ人影

包丁をたたく音に
振り向くと
いつもの背中

自分が何者なのか
確かめるように
交わす挨拶

心をリハビリするように
歯を磨き
顔を洗い

テーブルに着くと
そこに
家族がいた
あなたから送られた手紙で
私のもやもやは始まった

私から送られてきた手紙に
あなたはきっと複雑な顔

手紙が最後に行き着く先は
うまく言葉にならない気持ち

想いが最後に向かうのは
届くはずのない住所
手を繋ぐことさえためらわれる
言葉の端々で自分を守る

ダイヤよりも溶けにくい
固体で生まれた僕は

心という
柔らかなエネルギーを
必要としている

会話の途中にできた間さえ
楽しめるような
穏やかな時間を
溜め息は昨日へ流れていく
望みは明日へ先走る

僕は今日しか生きられなくて
バス停の前に取り残される

根拠のない後悔
触れられたような気がした肩
でも誰もいない

雨が降り出したので
傘を差す
バスはまだ来ない
今月は「現在詩」を書くと言ってみたものの、テーマを決めた途端に何も浮かばなくなってしまい、早くも続けられそうにないので普通の詩に戻します。今後はなるべくテーマの制限をせず、毎日綴ることを最大の目標にしていきたいと思います。
目立ちたい私に芸名を
暴露したい私に仮名を
感動させたい私にペンネームを
詩を綴りたい私にハンドルネームを

他人になりすましたい私に
名前はいらない
電話をかけたら
誰とは名乗らずに
オレだと言う