駒門駐屯地 創立52周年記念行事(観閲行進)
大分時間がたってしまったが
駒門駐屯地 創立52周年記念行事第2弾
観閲行進だ
さて、観閲行進時の撮影をどこでするかだ。
良いポジションはすでに占められているのは言うまでもない。
というか、良いポジションは立ち入り禁止で許可されたカメラマンさんしかいない。
観閲台後方から式展開始前の整列した隊員さんを撮影
多分、第1戦車大隊の皆様
指揮官及び戦車長は拳銃装備、他の戦車乗員は89式小銃装備
拳銃のホルスターがレッグホルスターに変わったんだね。
昨年の富士学校祭での拳銃ホルスターは大戦時から続く革製のスルメと言われるものを付けていた。
式典の見映えとしては革製ホルスターの方がいいかな。
通称WAPC(ダブリュエーピーシー)
普通科の装甲車部隊並みの装備だな
うろした挙句
車両進入位置か退出位置のどちらかしかないのでとりあえず車両進入位置の方にした。
車両進入位置には行進車両がエンコしたときに備えて90式戦車回収車がスタンバイ
部隊表記がないので部隊は不明
とりあえず撮影ポジションに当たりを付けたその時だ
「いたいた。やっぱり来てたよ。絶対いると思ったんだ」
と一人の鉄帽かぶった迷彩服の男が近づいて来た。
ゴ・・・ゴルゴじゃないか
元同僚でコードネームが「ゴルゴ」と言う男だ。
ひっさしぶりである。
世間話に花を咲かせてるうちに記念式典開始そして終了(早っ!)
観閲行進開始準備となる。
ゴルゴは「仕事があるんで」と去っていた。
音楽隊の進入(画像なし。興味なし)
【観閲部隊指揮官】
・・・観閲部隊指揮官は撮り逃しました。
ということで観閲部隊幕僚を乗せた1/2tトラック
【国際活動教育隊】
観閲行進の先頭部隊は国際活動教育隊
旗の三本線で分かるように連隊級の部隊である。
1/2tトラックを先頭に軽装甲機動車、96式装輪装甲車が続く
軽装甲機動車
96式装輪装甲車(重機関銃搭載型)
【第1高射特科大隊】
2番目は第1高射特科大隊
大隊本部の1/2tトラック
第1高射大隊本部管理中隊
第1高射大隊第1高射中隊
近距離地対空誘導弾装備中隊
中隊長乗車の小型トラックを先頭に近距離地対空誘導弾搭載車が続く
93式近距離地対空誘導弾
高機動車をベース車とし91式携帯地対空誘導弾を4発搭載するシステム
一般名称は「近SAM(きんさむ)」
高機動車特有の4輪ステア(4WS)のため後輪もタイヤが曲がっているのが確認できる。
第1高射大隊第2高射中隊
短距離地対空誘導弾装備中隊
81式短距離地対空誘導弾は1個の射撃装置と2個の発射装置で1つのシステムとして運用される。
一般的な呼び名は「短SAM(たんさむ)」各々の装置は大型トラックに搭載される。
射撃統制装置
81式短距離地対空誘導弾発射装置
ミサイルは未装着
高射直接支援隊
第1高射特科大隊の整備を担当する
第1後方支援連隊第2整備大隊の隷下部隊
【364施設中隊】
第1施設団第4施設群の隷下部隊
多分発電機を搭載した中型トラック(1.1/2tトラック)
車両ナンバーから車両ではなくて施設機材なんだね。
特大型ダンプ
ベース車は三菱ふそうのスーパーグレート
今自分が載ってるトラックもスーパーグレート!
大型セミトレーラ
ドーザなどの施設機材を搬送するために施設科が装備する車両
最大積載量は29.5t
この車両も「7」で始まるナンバーなので施設機材である。
戦車は運べないが、90式戦車の砲塔を運ぶ時に重宝する。
【第1戦車大隊】
大隊本部の後方には本部管理中隊のWAPCが続く
第1戦車中隊・第2戦車中隊
第1中隊の74式戦車の後方には第2中隊の2両の74式戦車と戦車直接支援隊のWAPCが続く
戦車大隊の最後は整備を支援する戦車直接支援隊が続く
第1後方支援連隊第2整備大隊隷下部隊である
【第1機甲教育隊】
先頭車を撮り逃した
幕僚車の96式装輪装甲車
後方に第1陸曹教育中隊が続く
第1陸曹教育中隊
機甲科隊員の初級陸曹課程教育を受け持つ中隊
偵察課程と戦車(戦車乗員)課程がある
中隊長車として参加した戦車区隊の90式戦車
偵察区隊
先頭は偵察用オートバイ
87式偵察警戒車
機関銃搭載の小型トラックと続く
第4陸士教育中隊
次には、なぜか第4陸士教育中隊が行進
機甲科新隊員の後期課程教育を受け持つ
74式戦車(改)
4両の教育所要分の取得のみで予算の都合から部隊配備車両がキャンセルされてしまった不幸な子
今回、戦車教導隊から機甲教育隊に4両全車管理替え
第5陸士教育中隊
続いて第5陸士教育中隊
4中隊と同様に機甲新隊員後期課程教育を担当する
90式戦車
第2陸曹教育中隊
機甲教育隊最後というか観閲行進のトリを務めたのが
10式戦車に率いられた第2陸曹教育中隊
1中隊同様初級陸曹課程を受け持つ
10式戦車
発進線で発進を待つ
今までは74式戦車乗員教育を担当してきた中隊だが、今後は74式戦車及び10式戦車の乗員教育を担当する
2中隊の後を進入位置で待機していた90式戦車回収車が続き観閲行進が終了した。
3中隊がないのをお気づきの方もいる事と思う
過去に第3陸曹教育中隊が存在し、陸士と陸曹に対する機甲整備を担当する中隊が存在したが整備担当が武器職種になったために廃止、現在は欠番中隊となっている。
観閲行進と謳っていながら撮影場所の都合上、観閲行進自体は撮影されていない。
参加部隊および装備紹介という内容になってしまった。
駒門駐屯地 創立52周年記念行事(訓練展示)に続け
駒門駐屯地 創立52周年記念行事(序章)
駒門駐屯地 創立52周年記念行事(序章)
先週行われた駒門駐屯地祭のレポートだ
当日速報したように10式戦車量産車の初の一般へのお披露目もあり例年よりも賑わったようである。
以前勤務していた駐屯地でもあるが、常に最新装備が配備される富士学校が近いこともあり、演習時に立ち寄る以外はなかなか訪れる事のなかった駐屯地だが、今年は10式戦車の公開が富士学校に先立ちあるのではと睨んでいた。
確か4月の前半に開催されると記憶していたので早速、駒門駐屯地HP(http://www.mod.go.jp/gsdf/crf/ipca/sta/index.html )にアクセス!
え~と、4月1日に開催・・・・・今週ジャマイカ!(注:アクセスしたのは3月後半)
しかも10式戦車公開と書いてある。
やはり機甲教育隊に納車され、駐屯地HPにしっかり特集が組まれてる。
機甲教育隊のマークが新しくなってるな。
クサビマークって71戦車連隊で使ってるよな・・もしや!
と思ったら、機甲教育隊長が南1佐という方
もしかして71戦車連隊に90式戦車が配備になった当初の第4戦車中隊長だった人?
90式戦車の教範や90式戦車戦闘マニュアルを作った人じゃないのかな?
(当日、知り合いに聞いたらその人だと言っていた。)
さて、話が例によってそれてしまった。
開催日が4月1日という事もあって、まさか「ウソ」じゃないよな?という疑念は抱きつつも進出要領を考える。
高速は使わないとしてルートを如何にとるか。
携帯電話のナビで距離を調べると224km!
えっ!そんなにあるんだっけ?時速40km平均として5時間半強か。
まさか都心通過ルートじゃないよな?と経由地点に「横田基地第5ゲート」を設定し再検索!
189km・・・おいおい、どうなってるんだ?1時間早く着くよ(はあ)
という事で駒門駐屯地に8時半着予定で午前4時出発と決定
駐車場とかどうなってるのか調べたんだけど記載無し、不親切である。
2日ほど前に当地の新聞記事(web)に「駐車場準備あり」の記事が出ていたのでとりあえず大丈夫そうだ。
確か、自動車訓練所コースか駒門監的だったような気がする。
4月1日当日、3時半起床。犬の散歩をしていざ出発だ!
車は家で最も燃費のいい娘のホンダフィットだ。昨年末に買った。
もちろんハイブリッド!ではない。
普通のだ。
財布を覗く・・・軍資金が「せんえんちょっと」しかない。
予備費を使うしかないなと思っていたら寝ぼけ眼の奥様が
「そこにお金あるから。何か欲しものあったら買いな」と「にまんえん」くれた。
いい嫁さんだ!
懐も暖かくなったところで予定より5分早く3時55分出発!
上武国道~R407~R16~R129~裏道~R246と快調に走行
単身赴任時代に良く通ったルートだが道も広く整備され当時よりも実にスムーズだった。
駒門駐屯地手前でキューベルワーゲン(ナチスドイツ時代の軍用車)とすれ違う。
7時50分正門前に到着、ちょっと早かったな。
さすが横田基地から米軍機で来ただけある
(ウソです)
正門前には既に10人ほど列を作っており続々と集結し始めている。
しかし、駐車場への案内看板などがない。
いったん通り過ぎて再度突入を試みるがやはり案内が無い。
ちょうど、正門前に広報さんがいたので駐車場を聞いたら
「あの車に説明したので付いて行ってください」
ということで金魚の糞状態で着いた場所は戦車門前というか駒門自動車訓練所のコース入り口
順番的に10台目ぐらいだったので幸運だった。
今回駐車場へ向かったコースはこんな感じ
駐車場がまだ開かないようなので外柵から準備中の戦車をパチリ
第1機甲教育隊 第2陸曹教育中隊所属
8時5分ごろに駐車場の門が開き駐車位置へ
自訓コースより見える富士山、手前の高架橋は第二東名
準備をし正門へ向かうつもりだったが裏門(西門)に他の人が並んでいたので自分も並んだ。
8時30分に開門、駐屯地内に入る。
これと同じものをHPに載せてくれれば良かったのにな
結構早い時間だったので装備品展示付近には人もまばらだった。
手前より
155㎜榴弾砲FH70
93式近距離地対空誘導弾
81式自走架柱橋(じそうがちゅうきょう)
追加防楯とワイヤーカッターを備えた国際平和活動仕様
87式偵察警戒車
1機甲教育隊 第1陸曹教育中隊 偵察区隊 所属
74式戦車(E)照準用暗視装置付き
第1戦車大隊第2戦車中隊所属
第1戦車大隊には今年度、第1戦車中隊に10式戦車が10両配備されるようだ。
横には原発事故に派遣された時の写真を掲示してあった
展示戦車もドーザ戦車を展示すればよかったのにな
10式戦車はグラウンドで展示公開になっていたのでこの展示位置にはなかった。
しかし別の場所で
新型戦車発見!
秘密裏に開発していたんだろうか?
10式戦車のコンパクトさとは逆のかなり大柄な戦車だ。
装甲は見た事もない新型なのか?
大きさの割にはかなり軽そうに見える。
しかも後部にランプが付いている。
人員が乗り降りできるメルカバ戦車のような構造である。
新型戦車発見の興奮も冷めやらぬまま
とりあえずぶらぶらと駐屯地内散策
第1戦車大隊隊舎前に標的発見
右が装弾筒付曳光高速徹甲弾(HVAPDS-T)
左が93式装弾筒付翼安定徹甲弾(93式APFSDS)
APFSDSの方は6枚翼の跡がはっきりと見とれる
APDSの方は翼安定弾ではないので翼の跡はない
標的鋼板の裏面を見る
えぐられたように切り取られている93式APFSDSの弾痕
そして、APDSが貫徹した裏面
あれ?翼の跡があるじゃありませんか
これはAPDSじゃなくてこちらもAPFSDSの弾痕という事ですね
つまり「装弾筒付曳光高速徹甲弾」と表示されていた的は
APFSDS、おそらくM735装弾筒付翼安定徹甲弾(M735APFSDS)により射撃をした的だと断定
標的裏表逆に展示してあったんだな。
弾芯の細さから93式APFSDS弾でしょう。
次に10年近くいながら1回も入ったことのなかった資料館に向かう。
中は狭いがなかなか興味を引く品物が展示してあった。
対戦車榴弾(HEAT)のカットモデル
61式戦車の90㎜戦車砲用のものでしょう。
105mm粘着榴弾(HEP)のカットモデル
お手製である。
後ろの写真は90式戦車だが粘着榴弾は74式戦車用
105mmAPFSDSのカットモデル
装弾頭は本物だが飛翔体は木製のお手製である
形式はM735APFSDSだ
105㎜装弾筒付高速徹甲弾(APDS)と90㎜散弾のカットモデル
APDSは黒塗装の下に青色塗装がしてあるのでAPDS形状のTP(訓練弾)でしょう。
自衛隊ではAPDS形状の訓練弾は採用していないので74式戦車試作時に輸入したものか米軍のものだろう。
90㎜散弾も61式戦車用には採用していなかったので米軍から譲り受けたものと推定
いずれも機甲教育隊の教材だったのだろうか?すべて初見の品物だった。
資料館を出ようとしたら受付のオッチャンに声かけられた。
入る時には気付かなかったのだが元同僚だった。
そこで10式戦車が最終走行中隊の中隊長車として観閲行進に参加する事と、模擬戦において90式戦車と共に120㎜空包を射撃するという情報を入手した。
情報にわくわくしながら観閲行進が行われる駐屯地グラウンドに向かう。
駒門駐屯地 創立52周年記念行事(観閲行進)に続く