こんにちは、ぬぬつきです。今回は今年5月に製作した小型の客車をご紹介します。種類としては、「三等郵便手荷物緩急車」と呼ばれます。な、長い…。

 

 

○概説

まずは、この客車を左右から撮影した画像をご覧ください。

 

横から①

 

横から②

 

写真を見れば明らかですが、本型式は両側面の見た目が大きく異なっています。

 

上から

左より順番に、車掌室兼荷物室+郵便室+客室です。

小さいながら、内部で三室に仕切られている上、郵便室に側廊(≒ベランダ)とスライドドア(実際に開閉)を有しているのが最大の特徴です。

 
 

もともとこの客車はオレンジ色の片ボギー気動車の「相方」として製作したものです。気動車のほうは動力機器が詰まっていてミニフィグが乗りませんから、もう1両客車を作ってそこにミニフィグに乗ってもらおうという目論見。

 

 

22ポッチという短い車体を三部屋に分けて、座席やスライドドアを設ける…というのが難しかったです。

 

客室の様子。3~4人しか乗りません。

 

 

シルヘッダ。ヘッドライトブロックを並べ、タイルを貼ることでちょうどいい厚みにしています。

 

 

裏面 雑だなぁ 左の青色半月プレートは、ブレーキギミックの準備として設置……したものですが、別に車掌車を製作し、そっちにブレーキを実装したため、この客車にはブレーキありません。

 

 

妻面。7ポッチ幅車両に6幅の手すりパーツを付けています。

その関係で、連結器は旧式限定です。ただし写真では連結器が取り外されています。

 

 

屋根の構造

 

ちなみに…

 

この手の側廊つき車両は実際に複数の形式が存在しました。

そもそも、この車両は、ジョージ・レモン氏の関西鉄道ホハユニ8200〜8202に影響を受けて作ったものです(以下引用)。

https://twitter.com/boxlegoblog/status/1250405392900714501

 

レモン氏のホハユニはボギー車でありますが、本作は二軸車です。

阪鶴(坂鶴)鉄道の1号(→国鉄ハユニ3525)という車両を参考にしています。郵便室に側廊が設けられたのには、当時の逓信省と鉄道省(国鉄)のセクショナリズムが関係しているという説があります。あ、でも阪鶴は私鉄ですね…?少なくとも郵政が絡んでるのは事実のようです。

 

元ネタ・阪鶴1号の図面のリンク(国立国会図書館)→

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2942239/311

 

 

閑話休題。レゴの話に戻しましょう。

 

スライドドアと側廊がある側面は、やはりインパクトがあります。

 

ドアがない方の側面も、窓の配置が揃っていないのが面白いです。

 

 

○編成

さて、もともとは1両しかない気動車に連結して楽しむために作った車両ですが、肝心の気動車に無動力・有内装の2両目を製作したため、出番が減りました。

 

最近は、側面にスライドドアがあるのを活かして、職用車や救援車に見立てて楽しんでいます。

 

↑本車両+無蓋車(二軸)無蓋車(三軸)+Cタンク蒸気機関車

 

↑操重車を組み込んだ救援列車の一部。本車両は救援車として代用されています。

 

 

↑艦船オフ5.5にて。

ディーゼル機関車(Lyon氏作)+本車両+無蓋車(二軸)+車掌車(Lyon氏作)

臨港鉄道のあやしげな混合列車。

 

 

以下は、架空鉄道の客車としての設定です。

 

 

皇鉄 丙ロフユニ110型 客車

 

 

○概要
丙ロフユニ110型は皇国国有鉄道(皇鉄)の客車。客車としては最小クラスの二軸車である。普通の車両は中型の「乙種」であるが、この車両は「丙種」。

 

○構造
・内装
辺境地区での使用を想定し、一両で様々な用途に使えるように、内部は三分割されている。
 片端は、二等の客室で、セミクロスシートである。記号は「」。
中央は郵便室で、その名の通り郵便の運送の為に用意された部屋である。郵便荷物の出し入れのために大型の引き戸があるのが特徴。戸のある個所は、内側に2ポッチほど凹んでいて、積み降ろし作業を容易にしている。記号は「」。
客室ではない端は荷物室で、乗客の手荷物を乗せるほか、車掌が乗り込みブレーキを操作する部屋である。記号は荷物としての「」と、緩急車としての「」。
 また、屋根は二重となっており、天井から外光を採る構造になっている。

 

(郵便荷物の運送)


・外装
サイズなどは、旧来の二軸客車に準じている。

 

 


○現在の運用
気動車に併結されて運用されることが多い。ただし、本土では気動車や中型客車の増備が進んでおり、小型で輸送力に劣る本型式は減少傾向にある。

一方で、南方領土においては、大型車両を現地へ航送できない事情から、本型式が多用されている。

本型式が充当されている主な列車

・本土

 海浜線・海北短絡線・北国線=普通列車

 東国線=準急かかわり号(牽引機:転90型) および普通列車

 

・外地(南方領土)

 西廻線=国際準急きっさき号(青レゴ共和国へ直通する優等列車)

 帆北線=普通列車

海浜線の各駅停車。早朝など、多客時間帯に本型式が気動車に追加されるのである。

 

 

以上です。タンカラーのパーツ取りに解体する予定ですが、いつか茶色一色などでリメイクしてたら面白いかもしれませんね。