皆様、ご機嫌YOです!

 

僕以外のみんな大好きかもしれない戦闘民族薩摩。

かつては薩摩隼人の戦闘民族っぷりを象徴するパワーワードとして、平野耕太氏の「ドリフターズ」における島津豊久のこの言葉が挙げられていました。

「首置いてけ」

皆様の中でも、このパワーワードをネタとして一度は聞いた事があるかたも多かろうと思います。

 

しかし…僕も最近になって知ったのですが、後年になってこのインパクトを軽く上回るパワーワードがある事が判明してしまいました。…それではどうぞご覧ください。

 

 

 

「誤チェストにごわす」

これが戦闘民族薩摩を表現する新たなパワーワードです。

一応状況を説明すると…薩摩島津家は幕府に敵対する「鬼」の征伐を命じられたのですが、「鬼」は彼ら盛況な薩摩隼人ですら手に余るものでした。その為、彼らに対抗する為に無双の剣豪・宮本武蔵の力を借りようとした薩摩隼人達。

しかし、武蔵を探すための手段は想像を絶する荒っぽいやり口でした。それは強そうなやつを見つけたらいきなり斬りかかる(チェストする)というもの。しかも上のコマを見る限り名前すら訊ねずに。そして散々誤チェストしまくり犠牲者の躯が打ち捨てられている状況での台詞が…

「チェストん前に名前訊くは女々か?」

「名案にごつ」

 

…いや、もっと早く気づけ。

 

あ、上のコマの作品の紹介が遅れました。

これは「覚悟のススメ」、「̪シグルイ」などの名作(怪作とも言う)を生み出した山口貴由氏の「衛府の七忍」の中の一シーンなのですが、あまりにもそこで描かれる薩摩隼人の蛮族っぷりが強烈すぎます。そのインパクトたるや、十分にブッ切れている先の島津豊久が常識人に見えるほどなのです。

 

そして、先程の中馬大蔵の別場面での台詞

何かすんげえ怖い単語が並んでおりますが、これは薩摩の料理でもてなすぜ、ってなシーンです。臓物云々はあくまで獣の肉であり人肉では無いので安心されたし。

 

なお、作中別場面において薩摩隼人のバーサーカーっぷりと狂気を目の当たりにした登場人物の反応はこの通り。

まあ、これが正常な感覚だよなあ。

ってか、狂犬や獣の方がまだ生易しい気がするのだが。

 

なお、薩摩隼人達が探した宮本武蔵さんはある意味連中と意気通じるものがあったようです。

もっとも彼自身が薩摩と同類と言えるかしれませんが…

なお、「チェスト」の語源の一説には上のコマの武蔵の言葉通り「知恵(雑念)を捨てる」ってのもあるようです。

 

かつて小説家で生粋の江戸っ子であった永井荷風は薩摩(と言うよりも西軍全体)を「文華を有せざる蛮族」と評したそうですが、少なくともこの世界の薩摩は紛れも無い蛮族と言えますねえ。これは偏見かもしれませんが、逃げ若の尊氏同様、戦闘民族薩摩の気風は実際こんなものであったのかもしれません。

 

余談ですが、後に「衛府の七忍」における薩摩のブッ切れまくった記述を知った平野耕太氏の反応になります。