友情
一人の男にうつつを抜かしている私。
彼も、それは解っていた筈だ。
逢う頻度が減り、逢っても食事だけで帰って行く私。
それでも彼は、変わらず私を誘った。
次、会う時にハッキリさせよう。
そう思っていた矢先、件のバーで例の彼女と出喰わした。
気心しれた男の子と楽しく飲んでいる私の元に、先日の出来事など無かったかのように彼女はやって来る。
当然のように隣に座る彼女を拒否する訳にもいかず、私は当たり障りのない話をするに留めていた。
その彼女が私に聞いてくる。
『どう?あれから?』
その顔は、他意など微塵も感じさせない。
この前の、棘のある彼女の言動が嘘かのような素振り。
だが、私は彼女の質問には答えず、逆に聞き返す。
『どう?って何が?』
もう、彼女と心を通わせ会話をする用意は私には無いのだ。
そう態度で示したつもりなのに、彼女は会話を止めようとはしない。
『上手くいってるのかなぁ?って心配になって…』
し、心配!?
一体、どの口が言ってるの?
私は鼻白んだ。
私と二人きりになると、悪意を剥き出しにする彼女。
でも、近くに他の誰かが居る時は間逆の態度を取る。
薄々気付いていたもののあの一件で、疑念が確信へと変わった。
そもそも、私がこのバーに来るのは、誰に気兼ねせずとも『お気楽な』時間を過ごす事が出来るからに他ならない。
数少ない、憩いの場。
これ以上彼女と深く関る事で、それを侵される理由はどこにも無い筈だ。
『友達ごっこ』をする程、私も暇じゃない。
媚びと作為で、友情は築けないのだから。
彼も、それは解っていた筈だ。
逢う頻度が減り、逢っても食事だけで帰って行く私。
それでも彼は、変わらず私を誘った。
次、会う時にハッキリさせよう。
そう思っていた矢先、件のバーで例の彼女と出喰わした。
気心しれた男の子と楽しく飲んでいる私の元に、先日の出来事など無かったかのように彼女はやって来る。
当然のように隣に座る彼女を拒否する訳にもいかず、私は当たり障りのない話をするに留めていた。
その彼女が私に聞いてくる。
『どう?あれから?』
その顔は、他意など微塵も感じさせない。
この前の、棘のある彼女の言動が嘘かのような素振り。
だが、私は彼女の質問には答えず、逆に聞き返す。
『どう?って何が?』
もう、彼女と心を通わせ会話をする用意は私には無いのだ。
そう態度で示したつもりなのに、彼女は会話を止めようとはしない。
『上手くいってるのかなぁ?って心配になって…』
し、心配!?
一体、どの口が言ってるの?
私は鼻白んだ。
私と二人きりになると、悪意を剥き出しにする彼女。
でも、近くに他の誰かが居る時は間逆の態度を取る。
薄々気付いていたもののあの一件で、疑念が確信へと変わった。
そもそも、私がこのバーに来るのは、誰に気兼ねせずとも『お気楽な』時間を過ごす事が出来るからに他ならない。
数少ない、憩いの場。
これ以上彼女と深く関る事で、それを侵される理由はどこにも無い筈だ。
『友達ごっこ』をする程、私も暇じゃない。
媚びと作為で、友情は築けないのだから。
決意
ホテルへの誘いを断ってからも、その人とは頻繁に会っていた。
飲みに行く事もあれば、打ちっぱなしへ行ったり、片方が遊んでいる場に呼び寄せたり…。
気付けば、一度会うと、次の約束をして別れるようになってもいた。
有り体に言えば『友達以上恋人未満』と、いったところか。
相手の出すサインは解っているけど、自ら動く事はしない…。
そんな事が続く中、私は彼とのことを考えていた。
『キッパリ別れよう』
その人への思いを考えた時、私の中で出て来た答えだ。
『彼』という存在がなくても、その人が好きだ。
そしてやはり、その人に対して誠実でありたい。そう考えるようにもなっていた。
さて、どう切り出そう。
飲みに行く事もあれば、打ちっぱなしへ行ったり、片方が遊んでいる場に呼び寄せたり…。
気付けば、一度会うと、次の約束をして別れるようになってもいた。
有り体に言えば『友達以上恋人未満』と、いったところか。
相手の出すサインは解っているけど、自ら動く事はしない…。
そんな事が続く中、私は彼とのことを考えていた。
『キッパリ別れよう』
その人への思いを考えた時、私の中で出て来た答えだ。
『彼』という存在がなくても、その人が好きだ。
そしてやはり、その人に対して誠実でありたい。そう考えるようにもなっていた。
さて、どう切り出そう。
胸騒ぎの…?腰つき
してみたかったけど、チャンスがなく…。
その一つが、ゴルフ。
折しも、それに触れる機会がやってきた。
未経験だと言う私に『教えるから、一緒にどう?』と、その人は言った。
興味があっただけで、ルールもマナーすら分からない私。
半ば緊張感気味になりながら、打ちっぱなしへ。
立ち位置から、クラブの握り方まで、まさに『手取り足取り』
要領がなかなか掴めない私を見て、その人が言う。
『そんな、悩ましい腰つきでおねだりしても、ナンも買ってやんねーぞ(笑)』
その人のジョークで、私から肩の力が抜ける。
『楽しい人だな』
一緒に居ると、私は笑いっぱなしだ。
日常の中で、些細な事も笑いに出来るその人に、私は益々惹かれていった。
そして、手解きをするべく、私の背後に寄り添うその人の(常套手段?笑)体温が私の心拍数を上げていく。
『それ、打ち終わったら帰るか』
言われて、残数を確認すると、あと十球もない。
まだ、帰りたくないよ。
その一つが、ゴルフ。
折しも、それに触れる機会がやってきた。
未経験だと言う私に『教えるから、一緒にどう?』と、その人は言った。
興味があっただけで、ルールもマナーすら分からない私。
半ば緊張感気味になりながら、打ちっぱなしへ。
立ち位置から、クラブの握り方まで、まさに『手取り足取り』
要領がなかなか掴めない私を見て、その人が言う。
『そんな、悩ましい腰つきでおねだりしても、ナンも買ってやんねーぞ(笑)』
その人のジョークで、私から肩の力が抜ける。
『楽しい人だな』
一緒に居ると、私は笑いっぱなしだ。
日常の中で、些細な事も笑いに出来るその人に、私は益々惹かれていった。
そして、手解きをするべく、私の背後に寄り添うその人の(常套手段?笑)体温が私の心拍数を上げていく。
『それ、打ち終わったら帰るか』
言われて、残数を確認すると、あと十球もない。
まだ、帰りたくないよ。