無防備
『この時間を作る為でもあるから』
休日返上・残業続きの彼を心配する私に、笑顔で答える彼。
あぁ、なんて無防備な人なのだろう。
常に理性的な彼が、こうしてルール違反を犯す度に、私は一歩・また一歩…と甘い沼へと足を踏み入れてしまう。
大人の男が無防備である事。
私は、魅力の一つ。才能の一つだと思っている。
理性という名の蓋が少しずれ、そこから零れ落ちるもの。
私はそれをすくい上げ、罪という名の雫を舐める取る。
それは、時には甘く、そして苦い。
休日返上・残業続きの彼を心配する私に、笑顔で答える彼。
あぁ、なんて無防備な人なのだろう。
常に理性的な彼が、こうしてルール違反を犯す度に、私は一歩・また一歩…と甘い沼へと足を踏み入れてしまう。
大人の男が無防備である事。
私は、魅力の一つ。才能の一つだと思っている。
理性という名の蓋が少しずれ、そこから零れ落ちるもの。
私はそれをすくい上げ、罪という名の雫を舐める取る。
それは、時には甘く、そして苦い。
ルール
梅雨が明けた。
でも、私の気持ちはなんとなくスッキリしない…。
帰る身支度を終え、お金を手にしながら、ポツリと彼は言った。
『これら全てが、あなたに入ればいいのに』
意味を図りかねている私に彼は続ける
『お店 の…じゃなくて、あなたに逢いたくて来てるのだから』
彼が私への気持ちを洩らしたのは、この時が初めてだった。
私たちは、今まで互いに対する気持ちや想いを伝え合った事は一度もない。
まるで、それがタブーとされているかのように、一度口にしてしまったらゲームオーバーになる。そんな空気が私達の間には流れていた。
なのに『逢いたくて』だなんて…。
ルール違反だわ。
私は彼の言葉に何と答えて良いのか分からないまま、話題を変えた。
そう。
私までルールを犯し、ゲームを終わらせる訳にはいかないからだ。
でも、私の気持ちはなんとなくスッキリしない…。
帰る身支度を終え、お金を手にしながら、ポツリと彼は言った。
『これら全てが、あなたに入ればいいのに』
意味を図りかねている私に彼は続ける
『お店 の…じゃなくて、あなたに逢いたくて来てるのだから』
彼が私への気持ちを洩らしたのは、この時が初めてだった。
私たちは、今まで互いに対する気持ちや想いを伝え合った事は一度もない。
まるで、それがタブーとされているかのように、一度口にしてしまったらゲームオーバーになる。そんな空気が私達の間には流れていた。
なのに『逢いたくて』だなんて…。
ルール違反だわ。
私は彼の言葉に何と答えて良いのか分からないまま、話題を変えた。
そう。
私までルールを犯し、ゲームを終わらせる訳にはいかないからだ。
苦痛
未だに、時折仕事場に訪れる彼。
真意が測れないまま、私の気持ちは募っていた。
そして、そんな私の元にやって来る彼を迎え入れるのは、苦痛を伴う作業に他ならなかった。
店で、彼から手渡される現金を見て、私の心はざらつく。
お金に換算できない。
そんな愛しさが込み上げるからだ。
真意が測れないまま、私の気持ちは募っていた。
そして、そんな私の元にやって来る彼を迎え入れるのは、苦痛を伴う作業に他ならなかった。
店で、彼から手渡される現金を見て、私の心はざらつく。
お金に換算できない。
そんな愛しさが込み上げるからだ。