【人生の棚卸し：第６回】アラブ世界の衝撃にノックアウト！（エジプト）

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雑穀×野菜のビーガン料理教室

つぶつぶキッチン凜の輪主宰

〜安曇野、長野、出雲〜

つぶつぶ料理コーチ＆未来食セミナー講師

つぶつぶマザー　村上（加藤）美保です♪

村上（加藤）美保のプロフィール

（photo by 仲田葉子）

【人生の棚卸し】ブログの続きです。

【人生の棚卸し：第０回】さぁ、ステージを変えよう♪

【人生の棚卸し：第１回】不満やイライラ、不機嫌さで悶々と過ごした子供時代（誕生〜小学生）

【人生の棚卸し：第２回】諦め、コンプレックス、劣等感満載の女の子でした（中学〜高校時代）

【人生の棚卸し：第３回】キラキラ関西女子にカルチャーショックを受けた田舎娘（短大時代）

【人生の棚卸し：第４回】刺激的な東京での暮らしがスタート（就職）

【人生の棚卸し：第５回】初めての海外赴任、英語研修、大使館勤務・・・（イギリス）

今回は、６回目。

緑溢れる美しいイギリスの街から、

埃と喧騒の街、エジプトへ。

前任者が住んでいたマンションから

見下ろすカイロの街は、

砂埃で茶色く濁り、

クラクション、コーラン、アラビア語、

人が行き交うざわめきなど、

これまで経験したことがない

喧騒に溢れてました。

一体ここでどんな生活が

始まるんだろう・・・

不安や心配を抱えながら、

大使館での業務を引継ぎました。

イギリスと同じ

会計班に配属になりましたが、

仕事量や責任は

比較にならないほど増えました。

日中は、

大使館内と大使公邸など、

あちこち動き回って、

現地スタッフが帰宅した

夕方頃になって、やっと机に座って、

事務仕事ができる状態だったので、

夜はいつも残業で、

週末も残務整理してました。

最初は、

仕事自体はもちろん、

アラブ人の感覚に慣れるのに

苦労しました。

アラビア語専門の上司からは、

「エジプト人は、

　120％要求してくるから、

　全部きいてたら体が持ちませんよ〜」

と笑ってアドバイスされましたが、

最初は何を信じて、

何を流せばいいのか、

判断がつかなかったので、

ものすごく疲れました。。。

金曜日夜に寝て起きたら、

日曜日の朝だった・・・

30時間ぐらい

気を失ったように

寝たこともありました（笑）

心労と身体的ストレスで

最初の数ヶ月に

ゲッソリ痩せました。

頭の中で悲鳴を上げながら、

必死で目の前の仕事を

こなしてました。

エジプト人の

エピソードと言えば「嘘」

平気で、見えすいた嘘を

つかれることがあります。

日本で「嘘」は悪いことと

教えられて育った私には、

最初は理解し難いことでしたが、

エジプト人の同僚から、

エジプトでは、

「white lie」（ホワイトライ）

といって、

植民地など、

異国に占領された歴史が長いエジプトでは、

自分の身を守るための

嘘は悪いこととは思っていない、

と教えてもらいました。

日本では通用しないことですが、

「国が違えば、常識や考え方、価値観も違う。

　日本の常識も、他国では非常識にもなる。」

そんな現実を目の当たりにして、

日本で養われた

常識、習慣、概念で

凝り固まっていたガチガチ頭が、

ハンマーで殴られたような衝撃と共に、

音を立てて崩れていきました。

「どこの誰が見ても

　絶対的に正しいことなんて何もない。

　今日はYesでも

　明日にはNoになるような

　世界の中で、

　信じられるのは、

　自分だけ。

　自分で選択して

　決めたことだけが

　自分の真実となる。」

エジプトでの体験が、

身を持って教えてくれました。

こんな状態だったので、

エジプトでの仕事には、

気苦労も多かったのですが、

陽気で、

情に深く、

子供のように喜怒哀楽を

ストレートに表現するエジプト人は、

面白くて人間臭い魅力があり、

憎めない。やっぱり大好きでした。

エジプトを離れる時、

現地スタッフが、

みんなで少しずつお金を出して

金のブレスレットを

プレゼントしてくれたのですが、

３年間、悪戦苦闘、

もがきながら過ごした

エジプトでの生活が報われたようで、

涙が溢れました。

エジプトでの暮らしには、

面白いエピソードが色々あります。

なんと、

初めて使用人さんのいる

暮らしを体験しました。

専属の運転手さんと

自宅を掃除してくれる

お手伝いさんがいました。

エジプト人は運転が荒く、

車線も交通ルールもないに

等しかったので、

事故に巻き込まれる

頻度が高いです。

かすり傷程度にぶつかったり、

小競り合い的な喧嘩は、

よくありました。

同僚のベンツが

ひっくり返って

廃車になったことも・・・。

アラビア語が理解できないと、

事故に遭った時に

交渉が大変なので、

アラビア語を話す同僚以外は、

現地の運転手さんを

雇っていました。

また、

私は一人暮らしだったので、

お手伝いさんは不要でしたが、

エジプト人の雇用を生むために、

現地スタッフから頼まれて

お掃除のお手伝いさんにも

来てもらっていました。

単純な依頼しかしませんでしたが、

それでも人を雇うことは

色々気を遣うことも多いので、

何をするにせよ、

自分一人で完結してできる方が

断然楽チンだし心地よいとわかりました。

人を雇うのは大変なことですね。

使用人さんがいる暮らしなんて、

全く羨ましいと思いません。

日本とは文化や価値観、

考え方が違うエジプトで、

小さなことを、

いちいち気にしていたら

身がもたないので、

ここではこうなのね・・・・と

大概このことはスルーしてましたが、

それでも、

年に数回くらいは、

カチーン！と

頭にくることもあって（笑）

住まいの上階に住む

ヨルダン人マダムのところに

文句を言いに押しかけたこともありました。

怒りをストレートに表現するなんて、

日本にいたら、

有り得ないことでしたが、

環境が変われば、

価値観も変わり、

行動も変わる。

これまで味わったことのない

自分を引き出してくれる

刺激的な国でした（笑）

プライベートでの楽しみと言えば、

紅海でのダイビング。

海の中には、

全く別の世界が広がっていて

初心者ダイバーの私は

毎回ドキドキ＆ワクワクでした。

ナイトダイビングと言って、

夜の海に一度だけ

潜ったことがあるのですが、

夜光虫がキラキラしていて、

「海の中に空がある！」

とビックリ感動したことを覚えています。

ピラミッド観光、

ルクソールやアスワンハイダムなどの

古代の遺跡観光、

砂漠ツアー、ナイル川クルーズ、

ベリーダンス観賞など、

エジプトには

ダイナミックな楽しみ方が色々あります。

ベリーダンスは、

絶対私には出来ないと思っていたので

習わなかったのですが、

エジプト人の同僚らと一緒に、

サルサを習いに行ったりもしました。

アメリカン大学などもあるので、

裕福な若者世代には、

サルサは人気がありました。

もう一つ、

私にとって忘れられないことは、

エジプト滞在中に、

イランという国に出逢ったこと。

最初は出張で、

２回目はプライベートで行きました。

イランに対する知識が

全くなかった私は、

イランもエジプトと似た

アラブの国だと思って行ったので、

行ってビックリ！

ペルシャ語専門の同僚から、

「イラン人はペルシャの誇りを

持っているから、アラブと言われるのは

侵害だと思っている」と聞き、

イメージだけで判断し、

本来の歴史や文化に無知な

自分に気がつきました。

エジプトは砂漠の国で、

豪快で男性的なイメージが強いですが、

イランには四季があり、

繊細で女性的なイメージがありました。

手仕事で紡がれるペルシャ絨毯、

繊細で美的センスに優れたモスクや

芸術作品がそれを表していました。

イランを初めて訪れた際、

強い衝撃と感銘を受け、

血がゾワゾワと騒ぎました

当時の私は

スピリチュアル的な感覚も

根拠もありませんでしたが

（私、絶対、ここにいたことがある！

　ペルシャにいたことがある！）

と身体が叫んでました。

イランの記憶を

自分の中に留めたくて、

分厚い写真集を何冊も買い込んで

エジプトに戻りました。

また訪れたい、

思い出深い国です。

2001年9月、

アメリカの同時多発テロの様子を

ニュースで見た衝撃の数週間後に、

約7年の海外生活を終えて帰国しました。

大使館で働いたおかげで、

色々な国を訪れることができました。

外務省関係以外で

行った国もありますが、

振り返ってみると26か国。

【ヨーロッパ】イギリス、オランダ、ベルギー、スペイン、フランス、イタリア、オーストリア、ギリシャ、スイス、ヴァチカン、ハンガリー
【中東】アラブ首長国連邦、イスラエル、イラン、トルコ、ヨルダン、エジプト、
【アフリカ】ジンバブエ
【アメリカ】アメリカ（シアトル、サンフランシスコ、ロス、N.Y. 、ワシントンD.C. 、ハワイ）
【中南米】ジャマイカ
【オセアニア】オーストラリア
【アジア】インド、タイ、中国（北京、上海）、フィリピン

また行きたいのは、

イラン、エジプト、モロッコ。

やっぱり、全部、中東です（笑）

個性が強い国なので、

合う人、合わない人いますが、

ハマると中毒性ありますので要注意です（笑）

次は、

30歳になって

７年ぶりに帰国した

日本での暮らしについて・・・

つづく。

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