『ふところ・母子物語』木藤潮香、今までとは視点が違う

この記事は2068文字です。（読破予想時間：約4分55秒）

今まで、『１リットルの涙』の原作本を初め、出版されている同シリーズ書籍を順に読んで、ドラマや映画も全て見てこのブログでレビューを書いてきましたが、とうとうこの木藤潮香さんが書かれた『ふところ「１リットルの涙」母子物語』で、最後の一冊となります。

ふところ「１リットルの涙」母子物語／木藤潮香

勿論、新しい本が出版されたりすればまた買って読むかもしれませんが。

ただ、毎回言いますが、このレビューを読まれて興味を持たれた方は、先に『１リットルの涙』から読まれる事をオススメします。

一番初めに出版された『１リットルの涙』の内容は、ほとんど木藤亜也ちゃんの日記です。

◇『１リットルの涙』を読んだ感想や受けた影響を語ろう！

そして、『ラストレター』は、亜也ちゃんが友達に宛てた手紙が中心です。

◇ラストレター（木藤亜也）の薦め

続いて、『いのちのハードル』は、亜也ちゃんのお母さんである木藤潮香さんが書いた著作で、『１リットルの涙』で亜也ちゃんが日記に書いていた事が起きていた時、母親である潮香さんはどんな状態でどんな心境であったのかと言う、母子の立ち位置の違いや心境の違いなど、その対比を知る事が出来ます。

◇「いのちのハードル／木藤潮香」には本当に驚かされた！

とても興味深い内容で読む前から興味津々だったのですが、その期待を裏切る事なく、期待を軽く超えていってくれた書籍でした。

それから、『お手本なしの人生』は、木藤潮香さんが未発表の日記や写真も含めて、改めて亜也ちゃんのノートをまとめ直して、まるで、詩集の様な仕上がりになっている本です。

◇『お手本なしの人生／木藤潮香著』日記が詩集の様に！

サブタイトルに「亜也の詩（うた）」と言う言葉がチョイスされた意味が読み終えてみて分かる気がしました。

とここまでの書籍は、全て亜也ちゃん中心に書かれた書籍なのですが、今回読んだ『ふところ母子物語』はここまでに出版されていた一連の『１リットルの涙』シリーズの書籍とはアプローチも視点も全く違うものです。

勿論、亜也ちゃんの話も出てきますが、この本を一言で説明すると、著者である木藤潮香さんのエッセイです。

本の帯に書かれている文章を見ていると、亜也ちゃんの話が中心なのかとも思ってしまいますが、今回は違います。

ふところ「１リットルの涙」母子物語／木藤潮香・裏表紙と帯

そのほとんどは、木藤潮香さんの言葉が書かれています。

亜也ちゃんを含め、四人の子育てを終えた経験と保険師としていろいろな子供達や親達と関わってきた経験談と、その経験から来る結論や知識、その思いなどが記されています。

今回に限り、亜也ちゃんを中心にそれが語られている訳ではありません。

潮香さん自身の人生から来る教訓や反省などが書かれており、その視点や結論は、本当に為になる内容です。

今、子育てに悩んでいる親御さん達、心に闇を抱えた子供達や大人達、そして、日々悩み葛藤しながら前に歩を進めようと頑張る普通の人達、その全ての人達にオススメしたい一冊です。

わずか14才で脊髄小脳変性症と言う難病に冒され、25才と言う若さでこの世を去らなければならなかった亜也ちゃんの人生も想像を絶する人生だったと思いますが、たったの25年で実の娘と永遠の別れを経験した潮香さんの人生も筆舌に尽くし難い人生だったと思います。

潮香さんは、難病の娘さんを看護しながら、他の子供達もしっかり育て上げ、そして、保険師と言う仕事もしっかりとやり抜かれたのですから、その経験は、他の人とは全く違うものと言っても過言ではないでしょう。

そんな潮香さんならではの視点や経験談は、本当に貴重だと思いますし、こうやって本と言う形で読めるのに、この方の話を聞かない（読まない）なんて、何て勿体ない！とまで思ってしまいます。

この本は、その潮香さんの金言やら貴重な体験やら感想やら結論やらが詰まった本なのです。

一度、読んでおいても損はないと思いますよ。

僕自身、子供もいませんし、結婚歴すらありませんが、読んで良かったと心の底から思ってます。

☆*ﾟ゜ﾟ*☆*ﾟ゜ﾟ*

もし、こんな僕に興味を持ったと言う方がいらっしゃったら、是非、この下のリンクをクリックしてみて下さい。

ミュージシャン、皆見つかさの世界が広がっています。o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o～♪

『皆見つかさ・アルバム『解放』、発売中！』

皆見つかさ公式Facebookページ
 皆見つかさ公式Twitter
ご連絡先：シェイク・エンターテインメント