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ネットを見ていると、テレビに対してやたら敵意の様なものをむき出しに、いろいろ書き込んでる人を、本当によく見かける。
「テレビなんて観ない」とか「今時、テレビを観る人なんて」とかいろんな表現が飛び交う。
観ないと言ってる割に、やたら詳しかったりする人もちょくちょくいる。
そして、やたらネットとテレビを比べたがる。
最近、テレビの生放送中に映り込んで放送事故をおこしかけたネットの有名人を讃えて、ネットの勝利とか意味不明の論調がネットに出回った事もあったが、どうして彼らはそんなにもテレビを敵視するのだろう。
僕も、テレビはあまり観ない方で、タレントの名前にも疎い方だが、別に嫌ってはいない。
面白くない番組は観ないし、面白そうだと観る事もあるだけの話だ。
確かに、昔から指摘されているテレビの偏った報道には、辟易とさせられる事も多いが、それは、テレビという媒体を悪用する人間の問題でTVそのものが悪い訳ではないと、僕個人としては割り切る事が出来ている。
勿論、偏向報道があるのは嘆かわしいし、偏向報道そのものはなくなればいいと思っている。
ネットには真実があると彼らはよく言う。
でも、ネットのデマなんかテレビの比ではないくらい多く拡散されてて、悪質さでいうとおそらくテレビを上回っているだろう。
デマだらけの週刊誌にもたまに真実が載る。
その週刊誌におけるデマと真実の比率より、ネットの方がデマ率は高いと感じている。
かと言って、ネットがダメだと言ってる訳ではない。
僕も、主な情報収集源は長年インターネットだし、ネットの良さも十分に理解してるつもりだ。
昔、僕がまだ生まれる前の話、娯楽と言えばラジオが中心で、テレビなんて普及してなかった時代に、突如、テレビが普及し始め、テレビがラジオに取って代わると思った人も多いと聞いている。
確かに、テレビ時代にラジオのシェアはテレビにかなり奪われたのは事実だろう。
しかし、別物としてラジオはいまだに重宝されている。
何か作業しながら、ニュースや流行の音楽などの情報を収集するのは、ずっと画面を見てなくてはならないテレビでは無理なのだ。
テレビは単にラジオに画面が加わったものではなかったのだ。
それと同じく、おそらくテレビはネットにシェアを奪われながらも、別ツールとして、確実に生き残るだろう。
テレビに映る画面は、ネットでも同じ様に観る事が出来ると言う発想で、テレビ不要論を唱えてる人も多いと思うが、全く同じものを流しても、実は、テレビとネットは同じではない。
見る側にとって、ネットは能動的な媒体であり、TVは受動的な媒体である。
この点が決定的と言える程、大きな違いを生む。
何かの考え方や運動などを広く世間に知って貰いたい場合、その違いは、顕著に表れる。
例えば、政治的な主張などの場合、右や左と様々な立場で広く世間に自分達の立場や考えを広めたい人達がいる。
これをネットの動画で、一生懸命訴えてる人達がいるが、実は、ネットの場合、右寄りの動画は、右寄りの考えの人しかほとんど観ないし、左寄りの動画は、左寄りの考えの人しかほとんど観ない。
そして、ネットの場合、テレビの様にいろいろな人が集まって番組を作る事は少なく、ほとんどが小規模で、個人で作ってるか、同じ考えの有志が集まって作っている事がほとんどだ。
なので結局、ネットの場合、提供する側もそこへ集まる人達も、元々同じ様な考えの人ばかりで、それは新たな層へ、あるいは、逆の層へ、自分達の意見を広げていく事に関しては、ほとんど広がらないと言える。
でも、TVの場合は自分と同じ考えの人が出ているから番組を観ても、その逆の意見を持つ人も出てくる事が多い。
そこは、ネットと制作規模の違いによるものが大きくて、自分達に元々関心がなかった層にも意見を聞いて貰える機会がTVにはたくさん存在する。
僕達の様なミュージシャンが使うツールとしてもそうで、ネットの場合、例えば、ジャンルにJ-POPとあるだけで、J-POP嫌いな人がその曲をクリックして聴く事はまずない。
実際にクリックして聴いてさえ貰えれば、J-POPが苦手な人にも理解して貰える曲であったとしても、ネットでは不特定多数に聴いて貰う事は、至難の業だ。
でも、テレビの音楽番組なんかに取り上げられると、いろんなジャンルの曲が番組で扱われて、J-POPが苦手な人の耳にも、半ば強制的に届ける事が出来る。
この威力は、残念ながらネットにはない。
その分、誰でも情報発信出来る敷居の低さがネットの長所だろう。
そして敷居が低い分、誰かにその情報を届けるには、かなりの工夫がいる。
YouTubeに関して、個人的な感想と意見を言わせて貰うと、ユーチューバーと言われる有名人達の動画は、たくさんの人が観るからこそYouTuberと呼ばれるんだろうけど、正直、今まで上位の有名YouTuber達の動画を観て面白いと思った事は一度もない。
と言っても全ての上位ユーチューバーを知っている訳ではないし、そんなにたくさん見た訳でもないので、その前提での話だ。
ましてや、くだらないとか否定してる訳ではない。
あくまで、個人の意見として面白いと言う感情が湧かないと素直に言ってるだけだ。
そもそも、ほぼメーカーとタイアップのCM状態のものは言うまでもなく、観ても面白いとは思わない。
食べ物にしろ何にしろ、何かを無駄に大量消費する様な動画にも人気が集まっている様だが、あれも、勿体なさ過ぎて観るに耐えないものがある。
動画でなくても、日常でもその手の悪ふざけは、正直面白いと思った事はなく、面白いどころか不快感をいつも覚える。
あれのどこに面白さがあるのか、全く理解出来ない。
でも、面白いと思う人がたくさんいるから成り立っているんだろうし、面白いと思って観てる人の感性や、それを作る人を、否定も批判もする気は全くないし、そういう自分の感性と全く違うものがたくさん存在する事こそが、当たり前の光景と捉えている。
動画サイトへ投稿される動画でそれ以外のものでオリジナルなものは、いろいろ観てみるとけっこう少なく、あってもクオリティーの高いものは、かなり少ない。
たまに素人さんのオリジナル動画の投稿で、信じられない様な絵を描く人の動画とか、可愛い動物の動画の投稿とか面白いものもあるが、結局、YouTubeで面白いと思って観る動画の大半は、テレビで放送されたものを録画した動画だったりする。
これも著作権の観点から見れば、勝手にアップしてはならないもので、明らかに違法行為である。
仮に、違法行為を徹底的に取り締まったりして、TVの録画を含めた著作権法違反の動画が一掃されて、それが当たり前になった時、今程、たくさんの人が動画サイトに集まるのかというと、正直、疑問である。
それと、YouTubeがあればテレビはいらないとか、YouTubeなら面白かったり実力があったりすれば誰でも有名人になれると言う意見もよく聞く。
確かに有名人に誰でもなれる可能性があるのは確かだ。
ただ、有名人=スターなのかと言うとそれは違う。
残念だが、ネットの有名人を見てもオーラもなく、感動もない。
単に顔を知ってる一般人と言う印象しかない。
有名YouTuberであれ、BBSの神と言われる有名人であれ、有名トップブロガーであれ、ネットの有名人に、特に意味もなく会いたいとも思わないし、会えただけでは嬉しくもなんともない。
そういう人達の場合は、芸能人や著名人と違って、会って嬉しいかどうかはその人の人柄がやはり重要な位置を占める。
会って、ゆっくり話をしてからだ。
会って良かったとかどうとか感想を持つのは。
会っただけの段階では、感動も何もある筈がない。
実際、数度会った経験があるが、本当に何の感動もなかった。
しかし、会っただけ、生で見ただけで、多くの人に感動を与える事が出来る人達がスターなのだ。
芸能人にしろ、アスリートにしろ、テレビでスターと騒がれてる人達は、全然オーラが違う。
一般人的な雰囲気がまず皆無。
と言っても、しょっちゅう何人もの有名人に会ってると、すぐに慣れてしまうのは確かだが、ファンの人が、彼らを街で見かけたら、大騒ぎになるのは理解出来る。
ネットを足がかりにスターになった人はいるが、ネットのスターは存在しない。
そういう訳で、ネットとTVは全くの別物なのだ。
冒頭にテレビを目の敵にする人達の事を書いたが、実は、彼らの心情にも意見にもさほど興味はない。
テレビとネットの今後の展望として、お互い、部分的にシェアを奪い合いつつも、キチっと棲み分けが出来て、共存して双方生き残るだろうと言う事が言いたかっただけだ。
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