第4回新いけばな主義~作品34点からわたしの独断9点 | 理系男子による自由に花をいける秘訣(自由花)

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花をどういけたらよいか? 自由花のいけ方、そのポイントをお伝えしています。

・第4回新いけばな主義~作品34点からわたしの独断9点

 

斎藤です。

 

第4回新いけばな主義が始まりました。

 

会期:6/7(水)~11(日) 10:00-18:00(最終日-15:00)

会場:神奈川県民ホール

 

今回の会場は行きやすい!

 

いてもたってもいられず、

初日に行ってきました。

 

写真は全作品撮ったのですが、

 

全部コメントするほどの

気力は無く(笑)

 

わたしと波長があった作品のみ

紹介します。

 

もしお時間に余裕がありましたら

会場に足を運ばれて

 

全作品ご覧になることを

お勧めします!

 

 

「ー無題ー」 やまぐち としえ

インスタをみると、

ほとんどの方が取り上げている

人気の作品です。

 

繊細な線の集合体のなかの

ぼぉっと灯る赤色があたたかい。

 

正面から見ると

赤いトンネルは

奥へといざなってくれます。

 

そして

無数の線が交錯する内部空間。

ていねいに仕上げられた

1本1本に

 

気の遠くなるような時間が

感じられます。

 

 

「雲のかなた」 大内 香渓

 

はじめは、

 

スポンジという素材を

宙にうかべているのかと

 

思いました。

 

しかし、近づいてわかる、

予想もしなかった素材。

これは白い風船なのです。

 

天井からの照明に白く発色し、

ところどころ影のようになる。

 

ほんと雲のようです。

 

が、このように

鑑賞するものだったんですね(↓)

しまった~

みのがしました!

 

全体を写した作品に

ちらっと見えていますが、

 

天空に植物が

植わっているようですね。

 

 

「雫」 松木 洋子

 

雫は雫でも、水の雫のように

サラサラとしたものではなく、

 

まるでペイントのように

糸を引く粘着質の雫です。

雫の持つ重量感が、

ほどよい間をもって配されるのが

ここちよいです。

 

 

「いずこへ」 上田 嶺和

ダイオウイカのような

巨大はオブジェです。

 

頭の下あたりは

神経の束のようです。

いきている感じがして

ドキッとしてしまう。

 

そのわたしの思いとは関係なく、

悠然と飛び去っていきます。

 

 

「言の葉」 石川 遊雪

作品と映像とのコラボレーションです。

 

時間の経過とともに

 

スクリーン上に

文字が立ち上っていきます。

 

文字は生きています。

私たちになにか大事なことを

訴えかけるように。

 

 

「精霊の杜」 伊藤 庭花

 

以前、シダを使った作品を

拝見しました。

 

その作品の記憶を

わずかに残しながらも

 

まったく別のスケールをもって

目の前に現れます。

 

天井よりつりさげられる花材は

床面へとつらなっていく。

 

そして、風に揺られて

偶然の形と影をうみだします。

どの時間・場所をきりとっても

絵になります。

 

 

「地上の塵」 秋山 美晴

 

以前、拝見した作品はこちら。

 

同じ土を題材にしながら

 

いっそうしずかに、

研ぎ澄まされています。

 

土には生命の痕跡がのこります。

 

テグスでつり下げられる空。

光のシャワーのように

作品にふりそそぎ、

いつくしみます。

 

 

「ガマの糸 長さは小腸」 山崎 亮

まっすぐに垂らされた線。

 

その足元をみると、

色といい、かたちといい、

これは動物なのかもしれないと

ドキリとする。

 

植物のなかには

動物性がひそんでいます。

 

 

「線の集合」 肥原 慶甫

ひごを使った流麗な線は

あたたかくやさしい。

 

ひごとひごの勘合部は道具ではなく、

作品の一部として光沢を放ちます。

 

リズムがここちよく、

 

アクリル板に完結するところが

この方ならではの表現です。

 

 

どの作品にも

素材、構成、思想に

独自な世界観があり、

 

1点1点どの作品を見ていても

見飽きないです。

 

これらを制作しているのは

本当に私と同じ「人間」なのか?

 

と思う作品ばかりでした(笑)