“北朝鮮がIAEAと接触”
北朝鮮による核施設の稼働停止などの措置の履行が遅れている中、アメリカ国務省は、北朝鮮がIAEA・国際原子力機関と接触を重ねていることを明らかにし、履行の意思を示すものだとして、引き続き北朝鮮側の対応を見守る考えを示しました。
アメリカ国務省のマコーマック報道官は、8日の記者会見で、北朝鮮がIAEAと非公式ながら幾度か接触していることを明らかにしました。北朝鮮は、3月にIAEAのエルバラダイ事務局長をピョンヤンに招いたほか、先月には、マカオの銀行にある資金の返還問題が解決すれば代表団を招く用意があるという書簡を送っていますが、報道官の発言はこれ以外にもやりとりがあったことを示すものです。これについて、マコーマック報道官は「北朝鮮の核施設の稼動停止に向けた行動がまったくないわけではない」と述べ、北朝鮮に措置を履行する意思があることを表すものだとして、引き続き北朝鮮の動きを見守る考えを示しました。しかし一方で、アメリカの新聞「ワシントンポスト」は8日付けの紙面で、「2月の合意以来、北朝鮮がしたことは、アメリカから譲歩を引き出したことだけだ」と指摘して、北朝鮮の行動を待ち続けるアメリカ政府の姿勢を批判しており、このまま事態の進展が滞れば、アメリカ政府の外交方針への批判が強まることも予想されます。
NHKニュース
「金剛山歌劇団」の市民会館使用 仙台市が不許可決定
仙台市は8日、在日朝鮮人による「金剛山歌劇団」が2007年10月の公演のために申請していた市民会館(青葉区)の使用を、不許可とすることを決めた。9日にも主催者に伝える。悪化する日朝両国の政治情勢に対する「市民感情」などを理由にしているが、民間レベルの文化交流として仙台市民にも長年親しまれてきただけに、関係者は「民間の友好親善に、役所が水を差す過剰反応だ」と憤っている。
公演の仙台実行委員会(朴広基代表)は、06年9月に宮城県民会館(青葉区)で行った公演直後、同館を運営する県文化振興財団に07年10月の使用許可を申請した。
これに対し、財団と県は「国際政治情勢に対する市民感情」と「06年の公演時にあった妨害行為を踏まえて混乱が予想される」ことを理由に不許可とした。
実行委は今年3月、県民会館の代替場所として仙台市に市民会館の使用を申請。市はいったん使用を認めたが、一転して県と足並みをそろえる形で許可しないことにしたという。
06年の県民会館での公演の際には、開催の3カ月ほど前から、右翼とみられる街宣車十数台が会場を取り囲み、拡声器で騒ぎ立てるなどした。
金剛山歌劇団は、在日朝鮮人の芸術家らで組織する北朝鮮の海外総合芸術団体で、1955年に結成された。仙台では06年まで、公演で朝鮮民謡や舞踊など北朝鮮の伝統芸術を披露し、市民と交流してきた。
朴代表は「公演はあくまで民間の文化交流で、在日の同胞をはじめ県民にも親しまれてきた。行政は右翼団体の不当な行動を阻止する立場にあるはずで、友好の輪を広げようとする民間の努力を無にするのはおかしい」と反発する。
朝鮮総連宮城県本部は「(宮城県、仙台市の決定が)事実であるなら、不当かどうかを冷静に判断したい」としている。
金剛山歌劇団の公演に対しては、北朝鮮によるミサイル発射や日本人拉致問題を背景に、仙台市と宮城県がそれぞれ05年と06年、それまでの後援を取りやめた経緯もある。
Yahoo!ニュース - 河北新報 - 「金剛山歌劇団」の市民会館使用 仙台市が不許可決定
日本がODAでカンボジアに造った浄水場に無断転売計画 裏には国際的な利権争いか
開発途上国の発展などのためのODA(政府開発援助)をめぐって、日本がカンボジアに造った施設が、日本政府に無断で転売されるという計画をFNNがキャッチした。その裏には、資源をめぐる国際的な利権争いがからんでいるものとみられる。
FNNが独自に入手したカンボジア政府の内部文書には、クメール語で「上記企業に、シェムリアップ州水道公社から51%の株の購入を許可する」と書かれている。
その内容は、日本がODAの無償協力で造った浄水場の転売計画。
カンボジア北西部にあるアンコール遺跡を目当てに訪れる観光客の拠点となるシェムリアップ市では、増え続ける観光客に比例するように、ホテルの建設ラッシュが続いている。
その一方で、市の中心部から離れると、いまだに庭先に設置した井戸から井戸水をくみ上げる光景が見られるなど、人口増加にインフラの整備が追いつかず、多くの人たちが汚染された井戸水を利用し、病気がまん延している。
井戸水を使う人は「健康のためにも、きれいな水道水を使いたいよ」と話した。
こうした状況に手を差し伸べたのは、日本だった。
シェムリアップ郊外にできた浄水場、シンボルの給水塔には、日本とカンボジアの国旗が描かれている。
日本政府は、16億円以上を投じて、2006年3月に浄水場を建設し、市内に延びる水道管も新設した。
これにより、市の中心部の給水率は飛躍的にアップすることとなった。
しかし4月、カンボジア政府は突然、水道事業を方向転換させた。
政府の内部文書によると、「韓国の民間企業に、水道公社の権利の51%を売却する」と明記されている。
つまり、日本のODAで造った浄水場を韓国の民間企業の営利目的のために使おうというもの。
この計画は、すでに浄水場の職員にも伝えられ、動揺が広がっていた。
職員は「日本が援助した設備は、とてもいいものです。そこに韓国が入ってきて運営したら、日本の人はがっかりすると思う」と話した。
これについて、シェムリアップ州水道局のコン・ソックアン副局長は「その質問には答えられません、すみません。これは政府の問題ですから、答えられません。すみません、すみません。申し訳ないけど答えられません」と、まるでかん口令が敷かれているかのような対応を見せた。
名前が挙がった韓国企業も、FNNの取材に対し、「責任者が不在で答えられない」と話している。
その後、事態は急展開を見せ、フン・セン首相が「浄水場は引き続き公営で行い、韓国企業は新たな浄水場建設にかかわる」という文書にサインし、浄水場売却はいったん白紙に戻った。
今回の売却計画は、韓国企業と、利権事業でたびたび名前が挙がる、ある閣僚との間で進められていたとみられている。
それに対し、計画が進むと既得権益を失うことになる鉱工業エネルギー省が、日本政府の働きかけを受けて、巻き返しを図った形となっている。
専門家は、こうした対立の裏にある資源をめぐる各国の利権争いは、し烈を極めると話している。
国際問題アドバイザーの岡本行夫氏は「中国がね、猛烈な勢いで世界の資源を消費しているんですよ。彼らは、世界中の資源を買いあさっている。カンボジアでも、中国が石油やボーキサイトを買いに行っている。対抗して、とにかく資源を押さえなければいけないっていうんで、各国とも大変な思いをしているわけですね。世界が今、協調して経済協力をやっていこうという足並みとか調和が乱れつつあるというのが現状です」と話した。
数年後には、石油やボーキサイトの採掘も始まるカンボジアは、まさに宝の山といえ、各国入り乱れての利権争いは、さらに拍車がかかるとみられる。
FNN Headline