北朝鮮不実施なら対応協議を
麻生外務大臣は衆議院外務委員会で、北朝鮮が6か国協議で合意した核の放棄に向けた初期段階の措置を今後1週間前後で実施に移さない場合、さらなる制裁措置も含め、今後の対応を関係国で協議すべきだという考えを示しました。
北朝鮮は、6か国協議で合意された核施設の稼働停止などの初期段階の措置について、マカオの銀行からの資金の送金問題が解決していないことを理由に、期限から3週間以上たった今も実施に移していません。これについて、麻生外務大臣は9日の衆議院外務委員会で、「初期段階の措置を実施に移すのか、単なる引き延ばしをしているのかよく見えていない。最終的に送金が行われたあと、北朝鮮が本当に初期段階の措置を実施に移してくるのか疑問がわいてきている」と述べました。そのうえで、麻生外務大臣は「送金が終われば、直ちに初期段階の措置をやると北朝鮮は言っているが、その保証はない。今後1週間くらいで、アメリカに『いい加減にしないといけない』という話をしなければならない時期が来ると思う」と述べ、今後1週間前後で北朝鮮が措置を実施に移さない場合、さらなる制裁措置も含め、今後の対応を関係国で協議すべきだという考えを示しました。
NHKニュース
北朝鮮資金 米経由の送金検討
マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」にある北朝鮮関連の資金の返還問題で、アメリカの金融機関を経由した送金が検討されており、この送金を例外的に認めるかどうかをめぐり、アメリカ政府内部で調整が続いていることが明らかになりました。
北朝鮮は、バンコ・デルタ・アジアにある北朝鮮関連の2500万ドルに上る資金の扱いをめぐって、凍結の解除だけでなく、別の銀行口座に送金されなければ問題が解決したことにはならないと主張して、さきの6か国協議で合意した核施設の稼働停止などの措置に着手していません。アメリカ政府の当局者は8日、NHKの取材に対し、問題の資金をバンコ・デルタ・アジアからアメリカの金融機関を経由し、第三国の銀行に送金することを検討していることを明らかにしました。この当局者によりますと、すでに特定の金融機関との協議に入っているということです。しかし、アメリカ財務省は先月、アメリカの金融機関に対して、バンコ・デルタ・アジアとのすべての取り引きを禁止する措置を発動しています。このため、今回に限ってアメリカの金融機関を経由した送金を例外的に認めるかどうか、アメリカ政府内部で調整が続いているということです。これに関連して、国務省の高官は「最終的にはホワイトハウスが判断することになるだろう」と述べて、最終的にはブッシュ政権としての政治的な判断が必要になるという認識を示しています。
NHKニュース
米紙 「待ち」の政府姿勢批判
北朝鮮が、マカオの銀行の資金返還問題を理由に核施設の稼働停止などの措置を履行しない中、アメリカの有力な新聞が「北朝鮮がしたことはアメリカから譲歩を引き出したことだけだ」と指摘し、北朝鮮の行動を待ち続けるアメリカ政府の姿勢を批判しました。
アメリカの新聞「ワシントンポスト」は8日付けの紙面で、「北朝鮮を待つ」と題した社説を掲載しました。社説では、マカオの銀行にある資金の返還問題をめぐってアメリカは譲歩を繰り返してきたと指摘し、現在北朝鮮が求めている外国の銀行への資金の送金については、「アメリカ財務省がこれまで国際金融システムにおいてタブーとしてきたことだ」として、これ以上の譲歩は適切でないと主張しています。また、「北朝鮮の約束と実際の行動がいかに違っているかに注意を払わないのはばかげている。2月の6か国協議での合意以来、北朝鮮がしたことはアメリカからいくつもの譲歩を引き出したことだけだ」として、北朝鮮が核施設の稼働停止などの措置を履行しない中、北朝鮮側の行動を忍耐強く待つ姿勢をとり続けるアメリカ政府を批判しました。これに対して、国務省のマコーマック報道官は8日の記者会見で、「北朝鮮は履行の意思を繰り返し示しており、もうしばらく時間を与えたい」と述べて、引き続き見守ることに理解を求めましたが、このまま事態の進展が滞れば、アメリカ政府の外交方針への批判が強まることも予想されます。
NHKニュース