大韓航空機爆破 20年追悼式
アメリカが北朝鮮をテロ支援国家に指定する根拠の1つとなっている大韓航空機爆破事件から29日で20年を迎え、韓国で追悼式が行われました。この中で遺族は、韓国政府による真相究明は不十分だったと批判しました。
大韓航空機爆破事件は1987年11月、大韓航空機がミャンマー沖の上空で爆破され、乗客乗員115人が犠牲になったもので、実行犯として北朝鮮の工作員だったキム・ヒョンヒ元死刑囚が拘束されました。キム元死刑囚は、拉致被害者の田口八重子さんから日本語を教わったことを明らかにし、この事件はアメリカが北朝鮮をテロ支援国家に指定する根拠の1つになっています。ソウルで開かれた式典では、遺族など70人が黙とうして犠牲者を追悼したあと、遺族の代表が声明を読み上げました。この中で、遺族は、情報機関の国家情報院が2年余りにわたる調査の結果、先月、この事件を北朝鮮の工作機関による犯行と結論づけたことについて、爆破された機体の残がいなどがまったく見つかっておらず、キム元死刑囚からの事情聴取も行われなかったとして、韓国政府による真相究明は不十分だったと批判しました。この事件は、韓国の情報機関による自作自演だったのではないかと長く指摘されており、事件から20年たっても遺族の心の傷は癒えていません。
NHKニュース
公害対策支援 中国から排出枠
京都議定書で削減が義務づけられている温室効果ガスをめぐり、日本が中国の公害対策を支援する見返りに排出枠を取得する仕組みを作ることで日中両政府が合意し、両国の新たな協力のモデルとして注目されます。
関係者によりますと、このプロジェクトは中国で行われる公害対策などで、温室効果ガスの削減にもつながる事業を日本政府が支援し、中国側から温室効果ガスの排出枠を取得するものです。これは先進国が発展途上国で温室効果ガスの排出削減につながる事業を行った場合に、それを自分の国内で削減したものと見なすという「排出量取引」の仕組みを利用したもので、具体的には日本側がエネルギー効率のよい火力発電所の建設支援や、廃棄物を処理した際に発生するメタンガスを再利用する技術の提供などを行うとしています。1日に北京で開かれる日中環境相会談で合意文書への調印が行われる予定で、今後、日中の合同作業チームを作り、実施計画の作成にあたるということです。中国にとっては環境汚染対策になるとともに、日本にとっても京都議定書で義務づけられている温室 効果ガスの排出量の削減につながることになり、双方にメリットのある新たな日中協力の形として注目されます。
NHKニュース
北朝鮮 核開発申告の説明なし
北朝鮮の核施設を視察した日本など6か国協議に加わっている関係国の政府当局者らが29日、北京に戻り、施設を使えなくする無能力化の作業は順調に進んでいるものの、北朝鮮側から焦点の核開発計画の申告をめぐる説明などはなかったことを明らかにしました。
各国の政府当局者らは、北朝鮮のニョンビョンにある核施設でアメリカが中心になって今月初めから進めている無能力化の作業の進み具合を視察し、29日、北京に戻りました。このうち、日本の外務省の市川不拡散・科学原子力課長は、記者団に対し「無能力化の活動が円滑に行われていることを6か国として確認できた」と述べたほか、アメリカ国務省のソン・キム朝鮮部長も、原子炉から使用済み核燃料棒を取り除く準備が進められていることを明らかにしました。ただ、さきの合意に基づく、北朝鮮による核開発計画の申告をめぐっては、議長国・中国の陳乃清朝鮮半島担当大使が、北朝鮮側からリストの提出などはなかったと明らかにしたほか、韓国のイム・ソンナム次席代表は、北朝鮮のキム・ケグァン外務次官との会談が行われなかったと述べました。北朝鮮の核問題では、来週にも開催されるとみられる6か国協議の首席代表による会合を前に、アメリカのヒル国務次官補がピョンヤンを訪れることにしており、その場で北朝鮮側が、核開発計画の申告についてどのように説明するかが焦点となりそうです。
NHKニュース