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南北離散家族:北朝鮮で再会事業が始まる

 【ソウル堀山明子】朝鮮戦争(1950~53年)などで韓国と北朝鮮に生き別れた南北離散家族の第13回再会事業が20日、北朝鮮・金剛山で3日間の日程で始まった。韓国側同行記者団によると、再会した99家族の中には北朝鮮に拉致された被害者1人と、死亡が確認された韓国軍捕虜の家族も含まれ、韓国に住む家族との再会を果たした。

 離散家族訪問団に朝鮮戦争時に捕まった韓国軍捕虜と朝鮮戦争以降に拉致された漁民らを「特殊離散家族」として参加させるのは00年11月の第2回事業から始まり、12回までに北朝鮮に住む韓国軍捕虜10人、拉致被害者11人が韓国の家族と会った。北朝鮮を刺激せず安否確認と再会を実現させる韓国独自の方式で、再会できるまでは誰が「特殊」かは公表されない。

 この日は、69年に黄海で漁船操業中に拿捕(だほ)され、北朝鮮に連れて行かれた夫(76)と韓国在住の妻(66)が再会。夫が名前を呼びかけると、妻は声も出せず、夫の肩を抱きかかえた。また韓国在住の男性(74)が韓国軍捕虜として北朝鮮で死亡した兄の妻子と会った。

 韓国統一省は、帰国していない拉致被害者は485人、北朝鮮に生存する韓国軍捕虜は500人以上と推計している。

毎日新聞 2006年3月20日 19時55分 (最終更新時間 3月21日 0時16分)
南北離散家族:北朝鮮で再会事業が始まる-アジア:MSN毎日インタラクティブ

「拉北」はだめ、北朝鮮側が放送送出を遮断

【ソウル21日聯合】金剛山で行われている南北離散家族再会で、「拉致」の表現をめぐり韓国側の放送局が現地からの放送送出が止められる騒動があった。

 問題となったのは、北朝鮮に拉致されたことを意味する「拉北」「だ捕」などの表現。北朝鮮にだ捕され現在も北朝鮮側に滞在している韓国漁船の船員と妻の再会場面を、MBCが衛星システムを使いソウルの本社に送出しようとしたところ、報道内容に「だ捕」という表現を使ったとして北朝鮮側に送出を止められた。北朝鮮側は同様にKBSやSBSなどにも「拉北」や「だ捕」の表現を使うのは望ましくないと主張している。

 韓国側取材陣はこうした問題について、現地に派遣されている政府当局者を通じて措置を求めている。韓国側団長の金長培(キム・ジャンベ)大韓赤十字社蔚山支社長らは「北朝鮮側が『拉北』や『だ捕』という表現に敏感に反応するのは当初から懸念されていた」とし、代わりに「失踪者」「行方不明者」などの用語を使うよう取材陣に申し入れた。

 これを受けSBSは「拉北」に代わり「北に消えた」として送出しようとしたが、これも北朝鮮側に止められたため、ソウル本社側で音声作業を行ったほか、KBSとMBCもソウルで音声作業を余儀なくされた。

YONHAPNEWS WORLD SERVICE : JAPANESE NEWS

北朝鮮へ圧力ジワリ

 政府が日本人拉致事件解決に向け、北朝鮮に対する「圧力」をじわりと強めている。経済制裁は発動しないものの、現行法を厳格適用することで、北朝鮮側に音を上げさせようという戦術だ。 (高山晶一)

 北朝鮮に「対話と圧力」で臨んできた政府が、「圧力」に比重をおくようになった契機は、二月上旬に北京で行われた日朝政府間協議が、拉致問題で進展がないまま終了したことだった。

 対北朝鮮強硬派として知られる安倍晋三官房長官が主導し、鈴木政二官房副長官を議長とする「専門幹事会」で圧力の検討を本格化させた。

 検討対象は現行法の厳格適用。特定船舶入港禁止法に基づく北朝鮮船の入港禁止などの経済制裁は含まれていない。これには、「北朝鮮への狙い撃ちではない」(政府筋)という体裁をとることで、北朝鮮が抗議に出るのを封じようという狙いがある。

 専門幹事会が全省庁から具体案を募った結果、数十件が集まった。

 その詳細は明らかにされていないが、例えば、経済産業省は軍事目的に転用できる工業製品などの不正輸出を防止するため、国内のメーカーなど約百社に立ち入り検査を近く行う。

 海上保安庁は海上パトロールを強化し、北朝鮮による麻薬や偽札の密輸を監視する。第三国を経由して輸入された北朝鮮産の食料品が、第三国産と表示されて販売されないよう原産地表示の監視も強化する。

 北朝鮮への不正送金を防ぐため郵便物の検査強化や、地方自治体による在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)関係施設への課税徹底なども浮上している。

 政府筋によると、北朝鮮からはこの“静かな圧力”に早速反応があり、政府は手応えを感じている。

 しかし、北朝鮮が拉致問題で柔軟な姿勢に転じるまでには至っていない。

 次回日朝協議の開催日程も未定のままだ。逆に、北朝鮮が態度を硬化させる可能性も否定できず、今のところその効果は未知数だ。