北朝鮮へ圧力ジワリ | trycomp2のブログ
政府が日本人拉致事件解決に向け、北朝鮮に対する「圧力」をじわりと強めている。経済制裁は発動しないものの、現行法を厳格適用することで、北朝鮮側に音を上げさせようという戦術だ。 (高山晶一)
北朝鮮に「対話と圧力」で臨んできた政府が、「圧力」に比重をおくようになった契機は、二月上旬に北京で行われた日朝政府間協議が、拉致問題で進展がないまま終了したことだった。
対北朝鮮強硬派として知られる安倍晋三官房長官が主導し、鈴木政二官房副長官を議長とする「専門幹事会」で圧力の検討を本格化させた。
検討対象は現行法の厳格適用。特定船舶入港禁止法に基づく北朝鮮船の入港禁止などの経済制裁は含まれていない。これには、「北朝鮮への狙い撃ちではない」(政府筋)という体裁をとることで、北朝鮮が抗議に出るのを封じようという狙いがある。
専門幹事会が全省庁から具体案を募った結果、数十件が集まった。
その詳細は明らかにされていないが、例えば、経済産業省は軍事目的に転用できる工業製品などの不正輸出を防止するため、国内のメーカーなど約百社に立ち入り検査を近く行う。
海上保安庁は海上パトロールを強化し、北朝鮮による麻薬や偽札の密輸を監視する。第三国を経由して輸入された北朝鮮産の食料品が、第三国産と表示されて販売されないよう原産地表示の監視も強化する。
北朝鮮への不正送金を防ぐため郵便物の検査強化や、地方自治体による在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)関係施設への課税徹底なども浮上している。
政府筋によると、北朝鮮からはこの“静かな圧力”に早速反応があり、政府は手応えを感じている。
しかし、北朝鮮が拉致問題で柔軟な姿勢に転じるまでには至っていない。
次回日朝協議の開催日程も未定のままだ。逆に、北朝鮮が態度を硬化させる可能性も否定できず、今のところその効果は未知数だ。

