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ラヂオプレスによると、8日に平壌放送が伝えた北朝鮮から韓国への通知文の要旨は次の通り。
4月、平壌で行われた第18回南北閣僚級会談で北朝鮮は、金英男問題を北朝鮮の当該機関で調査中だということを通報した。
最近、北朝鮮の当該機関は、金英男の行方を確認した。
これに関して北朝鮮は、同胞愛と人道主義から6・15共同宣言発表6周年を契機にして金剛山で行われる離散家族・親戚(しんせき)特別対面時に、金英男と韓国にいる母親との対面を整えることにした。
先の南北赤十字会談で、双方はこうした問題を北と南の離散家族・親戚問題の枠内で解決することで合意した。
北朝鮮は、韓国側内部で、金英男とその母親の対面を前にして、それに難関を生じさせることが発生しないよう、韓国当局が責任ある措置を取ることを望む。
産経夕刊 韓国拉致家族「今会えることに感謝」 今月末、2泊3日で予定(06/08 15:00) 北朝鮮が、金英男さんと母、崔桂月さんらを南北離散家族の特別対面で再会させることを決めた背景には、日韓分断の意図が読み取れる。「肉親の情」につけ込む北朝鮮。その術中にはまる危険性が強まってきた。
2000年12月、平壌のホテルで涙の再会があった。韓国政府が1987年1月、船を操業中に北朝鮮に拉致されたと認定している姜喜根さんとその母との再会だ。
「トンジン号の甲板長として働いていたが、共和国(北朝鮮)に来て、無償で勉強させてもらったり、治療してもらったので、永住することを決めた。拉致というのは捏造(ねつぞう)だ」。姜さんはそう語った。横には北朝鮮で再婚した妻と子供。北朝鮮のメディアはこの場面を大々的に報じた。
日本でも似たケースがある。昭和38年5月、能登半島近海で叔父たちと漁に出かけ行方不明となり、後に北朝鮮で生存していることが確認された寺越武志さん(56)。平成9年9月、平壌で日本の民放テレビの取材に応じた寺越さんは「共和国に来たのは日本海で遭難したところを救助されたから。自分の意思で(北朝鮮に)とどまった」と述べた。
政府認定の拉致被害者ではないが、行方不明になった寺越さんは当時13歳。ごく普通の少年が突然、共和国にとどまろうと決意した、という。寺越さんの母は現在も訪朝を繰り返し、平壌で寺越さんと面会。寺越さんも14年10月、39年ぶりに日本を訪問したことがあった。寺越さんにも北朝鮮に妻子がいる。こうした形でしか親子の面会ができないのが現状だ。
「肉親の情」を利用して拉致という犯罪の非道さを薄めるやり方。日本の被害者家族らは北朝鮮のこうした“手口”を知っている。
めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんの「おじいさんとおばあさんに会えると思った」「私の方に来てほしい」といった言葉に父、滋さん(73)と母、早紀江さんも心を揺さぶられた。「孫には会いたい。でも北朝鮮で会えば、その感動がクローズアップされ、めぐみのことや拉致問題追及があやふやにされてしまう」という「断腸の思い」で訪朝を断念した経緯がある。だからこそ、金英男さんの家族にも「慎重に」とアドバイスしてきたのだ。
「会いたいというだけでは取り戻せない」。増元るみ子さんの弟、照明さん(50)はそう語る。北朝鮮による拉致問題の残酷で非道な現実がそこにある。(中村将)
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産経夕刊 過去にも“肉親の情”利用 日韓家族会の分断狙う(06/08 15:00) 【ソウル=黒田勝弘】韓国政府は8日、北朝鮮が拉致日本人の横田めぐみさん=拉致当時(13)=の夫とされる拉致韓国人の金英男さん=同(16)=を母親の崔桂月さん(78)と面会させると連絡してきたと発表した。北朝鮮からの電話通知文で伝えられたもので、2人は19日から北朝鮮の観光地・金剛山で行われる南北離散家族再会の場で28年ぶりに対面することになる。電話通知文は8日の平壌放送でも伝えられた。
北朝鮮の要請について、金さんの家族らが同日、記者会見し、母親の崔さんは「言葉が出ないくらいうれしい」と、受け入れる意向を示した。
北朝鮮はこれまで韓国人拉致問題については否定し続けており、金さんの存在も認めてこなかった。北朝鮮がこの時期に面会を認めた背景には、拉致問題をめぐり日韓の被害者家族や支援団体の協力が急速に進み、北朝鮮に対する圧力になっているということがある。北朝鮮としては韓国側を取り込むことで“日韓の連携”を分断する狙いがあるとみられる。
韓国人の拉致被害者は漁船員を中心に約500人に上るが、韓国政府は北朝鮮側の主張に従い“南北離散家族”として南北赤十字会談で消息確認などを訴えてきた。これまで南北離散家族面会の場で拉致漁船員が韓国側の家族と会った例もある。
金さんは1978年に拉致され、北朝鮮では対南工作に関連した仕事をさせられてきたという情報がある。日韓両政府のDNA鑑定の結果、めぐみさんの夫である可能性が高いが、めぐみさんとの結婚についても工作活動に関連したものとの見方もある。
北朝鮮当局としては金さんは長期の北朝鮮生活で完全に“北朝鮮化”していると判断し、安心して登場させられるとみられる。今回の南北離散家族面会も約200人規模になる見通しだが、金英男さんは母親との面会に際しても北朝鮮当局の意向に沿った発言に終始する可能性が高い。
■「夫」の口からめぐみさん死亡 早紀江さん警戒感
横田めぐみさん=拉致当時(13)=の両親は8日、再会に理解を示しながらも「金英男さんに(めぐみさんの)『死亡』を言わせるつもりでは」と警戒感をあらわにした。5月に来日した崔さんが北朝鮮での面会希望を繰り返し表明した際、両親は「北朝鮮の思惑に乗せられる恐れがあり危険」と否定的な意見を伝えていた。
めぐみさんの母、早紀江さん(70)は面会提案について「拉致被害者と離散家族はまったく違う」と反発。「会わせるだけで帰さないとすれば何か理由があるのでは。英男さんを利用して『めぐみはもう亡くなりました』と言わせるのではないか」と懸念した。
Sankei Web 国際 金英男さん、母と再会へ 北朝鮮が初めて存在認める(06/08 16:00)
