合意文書で詰めの調整、北朝鮮が大量の重油要求 6者協議
北京――朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発放棄をめぐる6者協議は10日、3日目に入り、議長国・中国が他の参加国と個別会合を開き、自ら提示した核廃棄への初期段階措置など盛り込む合意文書草案で詰めの調整を行った。
米首席代表のヒル国務次官補は「困難と想定していた問題が片付いた後、1、2点の未解決の問題がある」と指摘。「解決出来ると思うが、北朝鮮が大事と考えている点が不透明だ。論理的、合理的な世界にいるとしたら、解決は可能だと期待する」とも語った。
次官補は、米国が北朝鮮に対して打ち出した事実上の金融制裁と電力供給の原子炉の供与は障害になっていないと明らかにした。金融制裁では、米朝間で専門家による会合が2度行われており、一部解除されるとの情報もある。
次官補が述べた未解決の問題の中身は不明だが、韓国の首席代表、千英宇・外交通商省平和交渉本部長は、北朝鮮が求め続けてきた米国の敵視政策の撤回と関連があることを示唆している。
日本の首席代表、佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は中国が修正された合意文書草案を示すと語った。ヒル次官補は、北朝鮮が草案の一部に難色を示した、と述べていた。
今回協議では、初期段階の措置となる北朝鮮・寧辺の核施設凍結や国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れと、北朝鮮への見返りとなるエネルギー支援などをパッケージとしてまとめることで一致している。
韓国の聯合ニュースは、北朝鮮が協議で、初期段階措置で、電力200万キロワットに相当するエネルギーを要求した、と報じた。重油の量にすれば、約270万トンに達するという。
北朝鮮は1994年の米朝枠組み合意後、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)事業で年間50万トンの重油供給を受けた。北朝鮮は今回の協議でも年間50万トン以上の重油を要求するとの見方が多かった。270万トンはこれをはるかに超える量で、協議で未解決の問題の一つになっている可能性がある。
協議の日程について、中国側は当初、3、4日間で成果を挙げたいと説明していた。
CNN.co.jp : 合意文書で詰めの調整、北朝鮮が大量の重油要求 6者協議 ? - ワールド
北へ重油5万トン支援案 中国打診「初期段階」見返り
【北京=大谷次郎、有元隆志】北朝鮮の核問題に関する6カ国協議で、北朝鮮が核関連施設の稼働停止など「初期段階措置」を受け入れる見返りの支援として、議長国の中国が日米中韓露5カ国が重油5万トン程度を北朝鮮に提供する案を各国に打診していることが10日、明らかになった。ただ、日米露は負担に消極的で、合意文書には負担を義務づける表現は削除され、各国の判断に委ねられる見通しだ。北朝鮮は50万トン以上の重油提供を求めており、反発は必至だ。
参加各国は10日午前から北京市内の釣魚台迎賓館で、北朝鮮の非核化に向けた合意形成づくりの協議を継続。議長国の中国は同日、参加国間の前日までの協議を踏まえ、合意文書草案の修正案を示す見通し。修正案には義務化しない5万トン程度の負担も盛り込まれているもようだ。
北朝鮮への見返り支援をめぐっては、日本側が「拉致問題を含む日朝関係の進展がない段階では、できることに限界がある」との方針に基づき重油提供の負担に難色を示しているほか、米国やロシアも消極的だった。
米国首席代表のヒル国務次官補は10日午前、北京市内のホテルで記者団に「問題点はいろいろあるが、北朝鮮が何が重要と考えているのか分からない」とした上で、「今日はさまざまな2国間協議がある」と述べ、北朝鮮首席代表の金桂寛外務次官との再会談の可能性を示唆した。
日本首席代表の佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は同日午前、記者団に「産みの苦しみの時期に入った。合意達成に至るまでに相当の努力を要する」と述べた。
これまで、北朝鮮が寧辺の黒鉛減速炉(5000キロワット)などの核関連施設5カ所の稼働停止と閉鎖を2カ月をめどに実施し、その見返りとして同期間内にエネルギー、経済支援などを開始することを柱とした中国の草案をたたき台に調整が進められてきた。
また、韓国の通信社・聯合ニュースは10日、北朝鮮が見返り支援で、200万キロワット相当のエネルギー支援を要求していると報じた。
最終更新:2月10日15時54分
産経新聞
Yahoo!ニュース - 産経新聞 - 北へ重油5万トン支援案 中国打診「初期段階」見返り
6者協議、北朝鮮が態度硬化 米は前向きな見方
朝鮮半島の非核化を目指す6者協議は10日、北京の釣魚台国賓館で3日目の協議に入った。北朝鮮の核放棄に向けた「初期段階の措置」を盛り込んだ議長国・中国の合意文書素案を土台に話し合いが進んでいるが、北朝鮮が態度を硬化させ、協議は難航し始めた。中国は10日にも修正案を示す方針とみられるが、先行きは不透明だ。
6者協議筋によると、北朝鮮は初日(8日)の協議で、寧辺の原子炉の稼働停止を「受け入れる用意がある」と言明したが、9日の会合では在韓米軍の問題に言及するなど米国による「対北朝鮮敵視政策」を改めて批判した。このため、合意文書の文案の詰めには入れなかった。
日本首席代表の佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は10日朝、記者団に「産みの苦しみだ。各国とも何とか合意を達成したいという意思はあるが、まだ相当の努力を要するだろう」とし、韓国首席代表の千英宇(チョン・ヨンウ)・朝鮮半島平和交渉本部長も「合意は予測できない」と語った。
ただ、米国は他の参加国に比べ、協議の行方を前向きにとらえている。ヒル米国務次官補は10日朝、記者団に、「(寧辺の核施設の)シャットダウン(停止)という言葉を使うことでは(北朝鮮も)理解ができていると思う。我々はひとつの方向に進んでいる」とも述べ、北朝鮮との対立点は少なくとも核施設や作業部会の設置に関する問題ではないとの見方を明らかにした。
10日は午前に中韓、中朝に続き、米中が2国間会合を実施し、北朝鮮との対立点解消へ向けた調整作業に当たった。各国の主張を踏まえたうえで中国が10日中に合意文書の修正案を作成、各国に示したうえで、さらに一致点を探ると見られる。
一方、協議関係筋によれば、作業部会の設置案について合意文書素案には「30日以内に開始する」と盛られていたという。
asahi.com:6者協議、北朝鮮が態度硬化 米は前向きな見方?-?国際