妥結狙う米方針は1月に決定、北朝鮮核協議での共同文書
(CNN) 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発をめぐる先の6者協議で、北朝鮮核施設の活動停止などを盛り込んだ共同文書が採択された問題で、米政府高官は14日、同協議で妥結を目指す米国の基本方針は、ライス国務長官が協議の首席代表、ヒル国務次官補と先月、ベルリンで会い、北朝鮮との合意内容を詰めたことが契機になった、と述べた。
米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。次官補は先月、北朝鮮の首席代表、金桂冠・外務次官とベルリンで協議。ライス長官はクウェートでの中東和平をめぐるアラブ指導者との会合を終え、帰国途次にベルリンに立ち寄り、次官補と会っていた。
次官補は席上、長官に北朝鮮が合意した項目を記入した1ページのメモを提出。長官はその後、ブッシュ大統領とハドリー大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に電話し、メモに準じた交渉を進める許可を求めていた。大統領は承認した、という。
北京での6者協議では、ヒル次官補はメモに沿って話し合いを進めたが、北朝鮮がエネルギー支援の量で追加分を要求したため、米朝の合意事項が崩壊する瀬戸際に数度立たされたという。ライス長官は一度、北京の次官補を早朝に起こし、合意事項を守るよう促していた。
同紙の報道は、ブッシュ政権が1月の時点で、協議での具体的な成果を得るため、ヒル次官補に大きな権限を与えていたことを物語っている。米政権内の対北朝鮮強硬派の影響力の低減が示唆するものともなっている。また、イラク政策で追い詰められているブッシュ政権が外交成果を渇望していることを示すものとは言えそうだ。
2月8日から始まった6者協議では、北朝鮮の核施設停止の見返りに、エネルギー支援を提供することで合意。各国が当初、重油5万トンを供給。北朝鮮が核放棄に向けた次の措置に移った段階でさらに95万トンを追加支援する。次の措置とは、原子炉活動の再開を不可能にし、他の核関連プログラムの報告を指している。
朝鮮半島非核化やエネルギー・経済協力、米朝・日朝の関係正常化、北東アジアの安全保障の5部会を設けることでも合意した。これら部会の開催は30日以内としている。次回の6者協議の開催は3月19日に設定された、初期段階措置の実施後、6者の外相会議の開催も決まった。
また、米朝間では、米国のテロ支援国家指定解除などの論議も始める。貿易制裁の撤回も話し合う予定で、ヒル次官補は金外務次官をニューヨークに招待もしている。
この共同文書については、対北朝鮮の強硬派であるボルトン米前国連大使が、北朝鮮の核実験を不問にしねかねないとして「まずい合意」と批判、ライス長官は「彼は間違っている」と会見で反論している。
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拉致特命委 政府支持が相次ぐ
北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の合意を受けて、自民党の拉致問題対策特命委員会が開かれ、出席者からは、拉致問題の進展がないかぎり北朝鮮へのエネルギー支援に応じないとする政府の方針を支持する意見が相次ぎました。
16日の特命委員会には拉致被害者の家族会事務局長の増元照明さんも出席し、「北朝鮮への対応をめぐっては、常に国内の親北朝鮮の人たちの動きが障害となってきており、一致した意見を持って北朝鮮に対じしてほしい」とあいさつしました。このあと、6か国協議で日本の代表を務めた外務省の佐々江アジア大洋州局長が、交渉の経緯や合意内容について説明しました。これに対し、出席者からは「政府は拉致問題で北朝鮮にきぜんとした態度で臨むべきであり、アメリカや中国など関係4か国と対応が違ったとしてもやむをえない」などといった発言など、拉致問題の進展がないかぎり北朝鮮へのエネルギー支援に応じないとする政府の方針を支持する意見が相次ぎました。一方で「日本が支援を行わないことで、新たに設置が決まった日朝国交正常化を協議する作業部会の議論は進展しないのではない か」といった懸念も一部から出され、当面は作業部会の行方を見守ることになりました。
NHKニュース
拉致解決へ北朝鮮追加制裁も
拉致問題を担当する中山恭子総理大臣補佐官は、16日、拉致被害者の家族と面会し、日朝国交正常化を協議する作業部会ではさらなる経済制裁を取ることも辞さない構えで、北朝鮮に拉致問題の解決に向けた誠実な対応を迫る考えを伝えました。
さきに北京で行われた6か国協議で採択された合意文書には、北朝鮮が核の放棄に向けた具体的な措置を取る見返りに、各国がエネルギーなどの支援を行うことに加え、日朝国交正常化を協議する作業部会を設置することが盛り込まれました。これに関連して、中山総理大臣補佐官は、拉致被害者の家族との面会で「日本政府は、北朝鮮が日本と拉致問題について対話するよう促すため、北朝鮮船籍の船舶の入港禁止やすべての品目を輸入禁止とする措置を取ってきた」と説明しました。そのうえで、中山補佐官は、作業部会ではさらなる経済制裁を取ることも辞さない構えで北朝鮮に圧力をかけ、拉致問題の解決に向けた誠実な対応を迫る考えを伝え、こうした政府の立場に理解を求めました。
NHKニュース