米国:財務省幹部 、マカオに向け出発
【ワシントン和田浩明】米財務省のグレーザー副次官補(テロ資金・金融犯罪担当)は15日、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」に関する調査結果を当局に伝達するため、マカオに向け出発した。国務省のマコーマック報道官は、米国の措置に反発している中国当局者と同副次官補の面会に関し「何らかの接触はあると思う」と語った。
毎日新聞 2007年3月16日 1時08分
MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際
対北制裁:凍結資金めぐり米政府内で神経戦
マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)にマネーロンダリングの容疑がかけられていることに対し、米国財務省が14日に最終の調査結果を発表したものの、北朝鮮が要求している資金2400万ドル(約28億800万円)の凍結解除の範囲をめぐっては、米国務省と財務省との間で微妙な意見の食い違いが生じている。
米国務省は、先の6カ国協議での合意を履行するために、BDAに凍結されている北朝鮮の資金2400万ドルを財務省が全額解除するよう願っているが、一方の財務省は「北朝鮮の資金解除はあくまでもマカオ当局の役目」との立場を示している。すなわち財務省は、BDAがマネーロンダリングをしたかどうかを判断するだけで、北朝鮮の資金凍結を解除することに関しては責任がないというのだ。
実際に国務省のケーシー副スポークスマンは13 日、BDAの北朝鮮資金の凍結解除についてのメディアの質問に対し「財務省に聞いてみるといい」と話したほか、財務省のミラーワイズ・スポークスマンもまったく同じ質問に対し「マカオ当局に直接聞いてほしい」とコメントしている。
これと関連し、国務省のある関係者は「財務省の発表結果が北朝鮮の要求している水準を下回っているようだ」と懸念した。
また、「ライス国務長官とポールソン財務長官がこの問題について最近話し合ったと聞いている。にもかかわらず、国務省は近く予定されている財務省のBDA関連の発表がどのような内容になるのかさえ正確に把握できていない」と不満をあらわにした。
これは、米政府内においても部署ごとに、先の合意に対する意見が食い違っているためとみられている。
ワシントンのある外交消息筋は「財務省はマネーロンダリング防止法に対する原則をあきらめることができないことから、北朝鮮の資金解除をマカオ当局に押し付けようとしている。不法であることが明らかになっている資金を解除することに、財務省が直接関与した場合、後々聴聞会で追及されかねないといった懸念も作用しているようだ」と説明した。
一方、先の合意締結で中心的役割を果たした国務省としては、北朝鮮が要求している水準(2400万ドル全額)で解除したい考えだ。
ワシントン=チェ・ウソク特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
高濃縮ウラン計画、米に水面下で伝える--04年8月
【ワシントン笠原敏彦】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の進展に向け焦点となる高濃縮ウラン(HEU)計画疑惑で、計画を否定していた北朝鮮が04年8月に従来の姿勢を一転させ、「研究プログラム」の存在を水面下で米政府に伝えていたことが14日、分かった。北朝鮮の依頼を受けてメッセージを米側に伝えた元米政府当局者が毎日新聞に明らかにした。
米国との対話を求める北朝鮮が問題解決を目指して取った措置だったが、大規模な計画を疑う米政府はその主張を受け入れなかったという。
核兵器用のHEU計画疑惑は、6カ国協議の今後の課題となる「核計画の申告」で焦点になる問題だ。ヒル米国務次官補は、北朝鮮が今も同計画の存在を認めていないと説明する一方で、米朝両国が「相互に満足する」解決の必要性で一致していると明かしている。北朝鮮が交渉で再び「研究プログラム」を持ち出す可能性もある。
米朝交渉に長く携わってきた元米政府当局者によると、04年8月にニューヨークで北朝鮮高官と接触し、米政府へのメッセージを託された。主な内容は「我々に高濃縮ウランを(大量)生産する計画はない。あるのは、(小規模な生産を行う)研究プログラムだ」というものだった。
「高官」の名前は明かしていないが、北朝鮮からは同月、民間団体主催の学術会議に出席するため李根(リグン)外務省米州局副局長(現在・同局長)がニューヨークを訪れている。
元当局者は「北朝鮮のメッセージは国務省高官らに伝えた。しかし、当時のブッシュ政権は北朝鮮がHEU問題ですべてを明かすまで妥協はしないという方針で、強硬派の反応は『そんな情報は信用できない』というものだった」と説明した。
HEU計画は、02年10月にケリー国務次官補(当時)が訪朝した際に遠心分離機購入などの「証拠」を突きつけ、北朝鮮がいったんは計画の存在を認めたとされる。しかし、北朝鮮はその後一貫して計画を否定。米国は同疑惑発覚を受け、核開発凍結の見返りに軽水炉などを提供する「米朝枠組み合意」(94年)を事実上破棄し、現在の核危機につながった。
毎日新聞 2007年3月15日 東京夕刊
北朝鮮・核問題:高濃縮ウラン計画、米に水面下で伝える--04年8月-南北アメリカ:MSN毎日インタラクティブ