「サヨナラ」は、
本当は一ヶ月前に作った
想像の未来だった。

結局今まで起こった出来事も
現状も、君の気持ちも、
全て想定の範囲内だったんだ。

唯一範囲を超えてしまったのは、
あたしの気持ち。

君が好き。
あたしを好き。
大切なのはその気持ち。

それだけを大切に真っ直ぐに
愛し合えば、
もっと伝わってたんだ
ってやっと気付いたの。

だから
君以外に吐き出す気持ちは
もう何もない。

だから
理解者のふりをして待った道は
もう待てない。


サヨナラ



繋いでくれたその手を
今夜も信じてあたしは眠ろう。

2人よりも長く生きて
2人よりも恋愛をしてきたから
2人の必死さが全部わかるけど

一度崩れてしまったものは
もう戻すことができないってことも
全部知ってる

崩したことも
崩されたこともあるから


必死にしがみついて
縛りつけて
崩した自分を責めて
崩した相手を許そうとしても

ボロボロになったカケラは
集めきれないの

拾っても拾っても
集めきれないの

カケラを繋いでも
決して元には戻らないの

もう本当に居心地のいい2人は
そこにはいないんだよ

過去にすがってももう
明るい未来はないんだよ



でもそれに気付くには
まだまだ時間がかかるから

とりあえず必死に
カケラを集めてごらん


あたしはもう透明になってあげる


サヨナラ


いつか君を心から信じられる日が
あたしにも訪れるだろうか

「不安にさせない自信はある」
とゆってくれた君はまだ
今もここにいるだろうか



それにはまだまだ時間がかかる

でも、それくらいがちょうどいい


だってこれが最期だから
あたしには時間が一生あるの

一時的に盛り上がる恋愛なんて
あたしはもう欲しくない

お互い本当に本気なら
時間がかかって当然なんだ


じっくりゆっくり育てていく

そう、それくらいがちょうどいい



どんなに哀しいときも
どんなに寂しいときも

シクシクドキマギイライラ
してどうしようもないときも

君の声は魔法のように
一瞬であたしの不安を
キラリーン☆
掻き消してくれるね

もしかしたらこっそり
あたしにだけじゃ
ないのかもしれないけど

それでも君の優しい声を
優しい言葉を
聞いていられるその時間が
一番落ち着くんだ

今はただ

とてもとても哀しくて

とてもとても寂しいの


これは誰の気持ちだったかな

君の気持ちが痛いほどわかって
まるで自分の気持ちのようで
哀しくて寂しくて
ひとりでいると涙がでるよ


2人なら乗り越えられない壁なんて
ひとつもなかったはずなのに

君の隣で笑っていても
妄想が暴走して
真実を見失いそうになる


今はただ

ゆるせない


大切なひと
大切な時間
大切な思い出
大切なもの
全て壊した



僕を



君を





だけど

それでも一緒にいたいと

思うのは本当に罪だろうか


今はまだ見えない遠い未来で

いつかまた笑えるなら

この罪を背負って僕らは生きよう
やっと少しだけ
穏やかな気持ち

でも大変なのはここから

ばかじゃないもん

わかってるもん

少しも浮かれてなんていない

たくさん傷ついてきて
たくさん傷つけてきた
たくさんの苦い経験がある
あたしにしかできない大きな愛で

これから先
君が何を言おうと
君が何に苦しもうと

君が安心できるように
優しく抱きしめてあげたい
夜中に傍にいてくれて
都合よく夕方に消えてくあたしを
笑顔で見送る残酷な君でも

責めずに一緒に笑っている方が
あたしたちには似合う気もした

決断なんて迫らずに
「またあしたね」
と手を振った今日が
一番自然で心地良い

キスをして交じり合って
お互いが一番なんだと
何度も何度も確認し合って
愛を囁き合った今朝が
一週間で一番幸せな朝だった
現実をつきつけるたびに
泣きながら吐き気を訴える
そんなか弱い君には

現状を打破する術なんて
持ち合わせていないのかもしれないね

周りだけがぐじゃぐじゃになっても
君はひとり純粋な心で
真っ直ぐな愛を語り続けるんだ


あたしはいつまでそんな君に
つきあっていられるかしら?

水に溶け始めているあたしを
早くつかまえて抱きしめなきゃ
きっと一生後悔するよ?


安心感を壊しているのは君自身だ
君が呼んでいる声がする

あたしも君を呼んでいる


なんでだろう

なんでなの


いつも同じことを考えている

本当に

びっくりしたの

手に取るようにわかるはずだった

君の感情

2日声を聞かなかっただけで

不安になった

僕の感情

全く一緒だったなんて


突き放すようなことを

囁いてごめんなさい

だってそうしなきゃ

全部もうばれてしまいそうで

素直になるのが怖かったの


2人が素直に愛しあえたら

この世界はどうなるのかな


未来なんて本当は

あたしにも全然わからないけど

ただ今は

君が呼んでいる声がするから

全て忘れて抱きしめていたい
電車の中

ホームまで送ってくれた

君の言葉がループする

形のない絶対的な愛を
軽々しく口にしても

そこに説得力があるのは
君を信じているからだろうか


刺々しいあたしのカラダを
一瞬で滑らかにする

君の笑顔

君の言葉

君の温もり


ずっとそこにいたくなるのは
あたしだけじゃない

きっと君も同じ


誰もいない

何もない

2人だけの世界に

今すぐ行ってしまいたいね