TRIANGLE -38ページ目
優しい人になりたかった
分かってあげられる
そんな人になりたかった
心を預けられる
そんな人になりたかった
僕は理解できなくて
僕は分からなくて
僕は要られなくて
その薄皮一枚繋がった
夢の様な現実が
消えてしまえば良かった
何を期待したって
誰も見てやしない
そんな願望で
僕の頑張りなんて
些細なイレギュラーぐらいで
最後は才能の前に倒れて
僕の事は誰だって
気付きやしないんだ
生きてる事も
呼吸をしてる事も
此処に在る事も
そんな事一つ
関係ないだろうって
僕が笑えないのに
君がどうして泣いてるの?
何一つ変わらない世界が
僕を潰してしまうくらい
そんな事でこんな僕の存在は
別に問題はないんだよ
選ばれなくて
分からなくて
結局最後は皆同じで
僕は優しくはなれない
僕は分からない
僕は何時だって
最後まで笑えないんだ
見下ろした世界
雑踏に紛れる
嘘くさい仮面が
溢れ返る現実
眠る事も忘れて
差し出した飴の
見返りを求めて
失ったのは
代償代わりの感情
都合の良い事ばかり
きっとそんな程度
痛みを置いて
悲しみも忘れた
寂しさも何時しか
どこかに棄てて
この心が思い出す
記憶の果てを
一体誰が望むのか
自分を見下ろす鉄塔に
仰いだ視界を奪われて
いっそまた失うなら
最初からなければいいだろう?
何もかもさ。
辻褄だけ合わせて
選んだ『××』も
たったそれだけの話で
端からないのなら
きっと雑踏の仮面も
作られたばかりで
気にする事はない
これが現実なんだから
目を閉じて
呼吸を止めて
浮かぶ光景は
焼け爛れた記憶
戻る事はない筈の
理想郷に立ち竦んだ
落ちていく意識と
伸ばした掌は
誰かの記憶で
まるで作られた様な
継ぎはぎの様な
ハリボテの記憶が
身体と意識を引き離して
剥がれた様な痛み
繋がらない心が
接続不良を起こして
まるで炎症の様に
忘れた心が引き摺られて
忘れていただけの
そんな世界の中心で
裁かれるのは僕なのか
何時だって時代を選べず
其処に在る事さえ
罪だと言わんばかりの
そんな事さえ
落ちていく世界は
きっと理想から遠くかけ放れて
なんだって良いんだ
だって仕方ないんだろ
作られた世界の中でさえ
僕は満足に息も出来ない
元通りに戻る
その足跡を辿って
誰かの嘘を抱く
それは贖罪にも似た
回廊の行方
引き摺っては赤をなぞる
染まり切れない心で
嘆いていたのは幼い子供
何一つ手に出来ずに
泣き喚いた子供の指は
静かに縋り付いた
膝を抱く様に
世界の中心で項垂れた
何も知らなくて良い様に
一人耳を塞いで
知らないままで生きて
気付かないままで生きて
それで誰が救われた?
足掻く様に
もがく様に
その手を伸ばして
縋ったのは
僕だっただろう?
雲の一つも掴めないで
誰かの手の一つも掴めないで
救われないのは
掬われないのは
巣食われた心の一欠片で
もう誰だって良かった
生きれるのであれば
君と共に生きれるなら
なんだって良かったんだ。
君が叶えてくれた世界は
どうしてもこんなに悲しげに
俯いてばかりなんだい?
一つ二つと咲いた花も
草臥れた様に下向いて
どうしたって泣いている
この心に在る筈の思いも
どうしてか堂々巡り
悲しい事ばかりが満ちている
君はもう何も答えないで
引き摺り落としたゴーグルに映る
その二つのビー玉には
何の感慨も浮かばずに
丁寧に折り曲げた紙飛行機を
たった一度撃ち落として
その瞳に映る世界は
現実に押し潰されて
何も見えなくなってしまった
紙飛行機に乗せた
希望なんてものも
きっと知らない癖にさ
間違いだらけの解答に
乗せて放った嘘は
君は笑ってくれるだろうか
願いの叶った世界は
雑音だらけの汚い場所で
夢も希望もない場所だけど

