目を閉じて
呼吸を止めて
浮かぶ光景は
焼け爛れた記憶
戻る事はない筈の
理想郷に立ち竦んだ
落ちていく意識と
伸ばした掌は
誰かの記憶で
まるで作られた様な
継ぎはぎの様な
ハリボテの記憶が
身体と意識を引き離して
剥がれた様な痛み
繋がらない心が
接続不良を起こして
まるで炎症の様に
忘れた心が引き摺られて
忘れていただけの
そんな世界の中心で
裁かれるのは僕なのか
何時だって時代を選べず
其処に在る事さえ
罪だと言わんばかりの
そんな事さえ
落ちていく世界は
きっと理想から遠くかけ放れて
なんだって良いんだ
だって仕方ないんだろ
作られた世界の中でさえ
僕は満足に息も出来ない