TRIANGLE -157ページ目
綺麗すぎて
目を逸らした
車窓の先で見えたのは
あの時捨てたはずの
赤い赤いソレで
嘘みたいだと
窓ガラスに温度を預けた
薄く映る僕の顔は
悲しそうに歪んでた
何を待ったんだろうね
何を歌ったんだろうね
もう覚えちゃいないけど
確かに在ったのに
其処に在ったのに
12時を差した針の音が
壊れた受話器越し
君の声を届けてくれる
そんな気がしたのに
気付けば24時を差した
一周分の時間と
意味のない言葉の重さが
くだらないと
泣き叫びながら
君は立ち竦むんだ
あの時の選択肢は
誰にも変えれないのに
嘘吐きなんて
言われる事も
甘受して殺したんだ
優しい約束が
置いていかれる様に
窓の外には
綺麗なままの
ソレが在った
零れ落ちる様に
広がりを見せて
いつの間にか
僕が忘れたソレを
燃えてるよ
待ちながら
ずっと、
今までも
これからも
君が歌った歌を
僕だけが覚えてる
この歌を
もう置いてかない様に
12時を差した時間を
もう一度、
指し示す様に
遠ざかる
足音と
未来が
僕を
足止めする
優しい、
風の声
ダメだよ、なんて
泣きそうになりながら
知らなくていいよ
もう終わりを迎えるから
この手で引き連れた
最後の願いを
一つ乗っけて
茜色は
身体の上で
くるくる回る
祈りも
願いも
何も届かないなら
ただ静かに
手を引いて
歩いた
木漏れ日が
断罪を下す
何処に居るの?
それは誰なの?
此処は何処?
思い出せないのは
繰り返す暑さ
噎せ返る様な
夏の季節
その赤音が
殺してしまう前 に
僕は足を止めて
一つ笑みを浮かべた
ざまぁみろよ
此処が終わりなら
次は何なのだろうか
それでも幸せだと
言い切れば事実になるから
ざまぁみろ
僕は幸せだ
遠ざかる足音
思い出したかのように
君の影は走り出す
君の声は
もう聞こえなくなったよ
最初からなんとなく
分かってた気がした
それでも幸せで
淡く綺麗な日々で
茜の空が染まる
濃紺の世界に
鏤めたのは
何時かの無償の愛
言葉は要らないよ
ただ此処で待つ
僕らの声に
小さく耳を立てて
気付いた時に笑って
笑って、
もう一度。
この手を取って
ディスプレイに浮かぶ
多くの文字よりも
一つの言葉でいい から
隙間を埋めて
待っている僕らの
頭を撫でる様に
影は伸びて
君を追い越した
僕は、
君を追いかける
ただの人でしかない
引きとめる言葉を
何も持ってないから
待つだけなら
いいでしょう?
僕らの世界は
まだ此処に残ってるから
いってらっしゃい
置いてけぼり
影、
かげ。
僕は、知らないよ
嗚呼
風が冷たい
塞いだ世界じゃ
何も見れないけど
褪せたのは
忘れたいから
鮮明なのは
悲しいから
失はれる。
言葉が
寂しくて
君が選ぶ
温度は哀し、
規則的、
不安定な心
凍ったのは
忘れた感情
嗚呼、悲しい。ね。
影が
僕を置いてい く
踏まれたのは
その先の未来
刻んだ
築いた
壊れてく
のは。
重ねた件の嘘吐きを
引き裂く様に引き摺り落とす
其処は悲しい壇上の
幕引きは誰かが指を咥えていた
淀む様な暗い舞台じゃ
何も見えない癖に
踊っているのは
馬鹿にしていた貴方
私は此処に居るのに
どうして気付かないの
そうでしょう、なんて
引き金引いたその先に
立っている人間が居るなら
それは私でしょう?
まぁるい銃口と
真っ赤な銃創が
コントラストを描いて
溺れていくのに
傷付いてばかりの
その足を引き摺って
描いた一本の線上
どうして貴方は笑ってるの?
痛む心すらも無視するの?
ねぇ、どうせなら
ワルツを踊りましょう?
そのお高いヒールを
突き刺す様に叫ぶ
貴方が見てくれないなら
私は溺れていくだけで
馬鹿にされた様に
私は馬鹿を演じるの
そうでしょう?

