遠ざかる

足音と

未来が

僕を

足止めする

優しい、

風の声


ダメだよ、なんて

泣きそうになりながら


知らなくていいよ

もう終わりを迎えるから

この手で引き連れた

最後の願いを

一つ乗っけて


茜色は

身体の上で

くるくる回る

祈りも

願いも

何も届かないなら


ただ静かに

手を引いて

歩いた

木漏れ日が

断罪を下す


何処に居るの?

それは誰なの?

此処は何処?

思い出せないのは

繰り返す暑さ

噎せ返る様な

夏の季節


その赤音が

殺してしまう前に

僕は足を止めて

一つ笑みを浮かべた


ざまぁみろよ


此処が終わりなら

次は何なのだろうか

それでも幸せだと

言い切れば事実になるから


ざまぁみろ


僕は幸せだ