TRIANGLE -153ページ目
ひっくり返した
乱雑に落ちた本の山
開いたページは折れ曲がり
本題を隠して笑う
意味のない文字の羅列
君は笑っているけど
それでいいのかな
もう正しい事なんて
最初から分かりはしないけど
投げ出して
逆さに映る視界
靴紐緩んだ坂道で
転げる様に手を離す
それでいいのかな
知らないけどさ
同じ様な名前
同じ様な髪型
同じ様な人生に
同じ様な物語
ぐるぐると繰り返す
笑っているのは
嘘吐いた君だけど
どうしようもなく
頭の中で反響して
本当のところ、
大事な事なんて
僕は一つも知らないんだ
声は潰されて消えた
文字の羅列の中
君が埋まっているのが見えた
ねぇ、君は知ってるんでしょ
それなら教えてよ
僕らは×××なのかな、
答えなんて
本当は誰も知らないけど
本の中で僕は
君へ向けて笑っている
折り曲げられたページは
もう先へ進めないで
それなのに笑うんだ
君は、僕を
嘲笑うんだ
大丈夫
大丈夫だよ
小さく呟いて
痛みに耐える
君は泣いてる
僕はそれが悲しいから
掌で地面を押す
大丈夫
大丈夫だよ
僕はやれるよ
心配しないで
ちゃんとやるよ
立ちあがるから
泣かないでよ
擦った膝頭を
隠す様に後ろ向いて
震える声で伝えるんだ
大丈夫、
大丈夫だから
強がりを許してくれよ
それしか出来ないだから
何をやったっていいだろう
傷付いたって
痛くたって
僕はやれる から
大丈夫だよ。
何度も呟いて
立ちあがった
僕は君へ向けて笑うよ
それで許してくれよ
僕は、大丈夫。
悲しく芽生える
また居場所を失う
繰り返し、繰り返す
絶望を目の前に置いて
フォークを突き立てた
隠せないなら
隠さなければいい
それが夢になるなら
僕は逃げるけれど
寂しそうに歪める
何も変わりはしないよ
知ってしまったから
足踏みして
立ち止る
増えて、増えて、削る
何か変わったかな
違うなんて
簡単に言えなくて
言えるはずなくて
生きていこうか、
変わらないなら
植えた絶望芽吹いて
証すらも残せないなら
喰い散らして
断ち切ってしまえば
舞台は塗れる
絶望の淵で
咀嚼する
飲み込んで、呑み込んで
嚥下した
君は
笑ってる
僕は
伸ばした
伸ばして、
生きていこうか
突き立てフォークは
視線を外した
悲しさも寂しさも
置いていくよ
静かに失っていくのは
僕の居場所だけで十分だ
白いシーツに散らばる
赤い嘘並べて
蜂蜜色した髪に
静かに泣いた
さようならの言葉は
置いていくねって
耳元で呟いたけど
君は握り返さない
力の抜けた両手を広げて
転がっているんだ
要らない言葉ばかり
周りに落ちていて
踏みつけて
痛いと零したけど
そんな取り留めのない事も
幸せだったな、って
何もない日々が
終わりを告げる様に
今日を引き摺り落とす
そして明日も
君は死んでいくんだ
塞いだ目蓋の上で
光らない太陽探して
頭ん中で笑うのは
きっと消したいから
さようならの言葉を
また一人で待つんだ
転がった感情も
君はもう掴んでくれない
開かない目蓋は
ひっついたまま
眺めない瞳を
奥に隠した
もしも、生きていたら
僕は笑っていられたかな
蜂蜜色の髪を撫ぜて
もう傷つかなくていいよって
そう、言えたかな
でも意味がないよって
知ってるから悲しいんだ
またそうして今日が終わる
君が死んで、僕も死ぬ
歩き出すには
まだちょっとかかるけど
僕はまた歩くよ
白いシーツは君を護るから
僕はその手を一人離して
青一面の窓際に立った
さようならの言葉は要らないよ、
要らないんだ
貼り付いた記憶
向こう側の温度
触れたのは偽物
紅い瞳が映したのは
受け入れたくない現実
碧の瞳は同じはずなのに
なのに君はそこにいないんだ
僕の罪が静かに
この世界を壊していくから
僕が死んだなら
許されるのかな
それでも君が許さないなら
僕は自らに枷を付けて
溺れていこうか
ごめんの一言も
言えるわけなくて
飛び込んだ光の束は
呼吸を詰まらせて
泣きたいのは
君が溶けていくから
触れないよ
汚い僕の手じゃ
おかえりなさい
ただそれだけが言いたくて
君に言えなくて
紅い瞳が呟いた
罪状を並べて
肩比べて君は
穏やかに告げる
断罪の十字を背負って
碧の瞳は
静かに許すんだ
僕の事を忘れて
優しさだけを
その心に乗せて

