口から溢れた錠剤

零れ落ちた一粒が

失われていく体温

詰まらせた喉奥で

冷蔵庫の音が響く

パサつく皮膚の上じゃ

誰も愛せないけど


死にたいななんて

甘えを口にして

眩しくて細めた

その青の先が憎い

滲んだ視界じゃ

上手く伝えられないまま

何も言えないで

背中を預けて温かくなってく

アスファルトに転げた

僕の身体は

もう上手く動かないで


否定しないでよ

また死にたくなるから

言いたい事一つ

まともに口に出来ないで

心の中で渦巻く言葉

気付かないクセに

守られたい訳じゃないのに

少しずつ傷付いていく

カーテンの向こうで笑う

傷痕が錠剤に溶けた


突き刺す日差しすら

迎えてくれない

飲み込んで吐き出した

喉に突っ掛かったまま


脳天が痺れる様に

言葉が出なくなって

上手く癒えないまま

飛べないから

もういいかなって

妥協点勝手に見つけて

勝手に納得して

指先伝う震動が

日常を引き連れるけど


もう死んじゃえばいいよって

誰かの声が聞こえた気がして

それなら僕の人生

預けてしまえばいいやって

そう口から洩れた

そんな気がしたから

癒えるはずない。


うん、そうだね。



言えるはずない。


失えど失えど

繰り返すばかり

遊覧船の沈没

遊楽に砕けた

夢の残骸と

積み立てられた塔の上

嘘を重ねる

甘い言葉の裏側


言葉が削られて

崩れた積木の中で

溺れる様にぶつかって

忘れた様に囁いた

円盤の上で笑う

ノイズは足踏みして

ヘッドフォンの中身は

もう見えない年月

傾けたグラスの紅色は

弧を描いて一回転

滴が飲み込んだ


また動かないって

添えられた花束が嘯く

気付かないのは

幾重に重ねた

泣けない嘘吐き

ただ僕は愛を込めて


失えない失えない

明日を静かに憂いで

暗くなっていくだけの

夢に落ちていく様に

浅く夢を見ようか、

レコードは軋んでしまうから


ワルツは縺れた指先で


砕けた

星屑

広げた

地図の上で

君は笑う

笑う


銀河の中で

君は歩く

緩やかに

穏やかに


その先は

温かいよ

ゆるりと

握る手

忘れないよ

呟いた


離れた

言葉と

離した

心と

迎えたのは

悲しい


引き摺った

線は

縺れた

足音

繰り返さない

世界の中


笑うのは

星屑の夢


綺麗で

美しくて

泣きそうな

世界

許さないで

逢えないなら

笑っていて

塞いだ五感は

君を拾うから


ほら、温かい

星屑は

君を許すよ

また笑えるように

この手の中で

君が笑えるように

この地図が

君と歩けるように


その足跡が

思い出せるように


立ち止り

両手を広げる

行き止まり

行き詰り

息詰まる


心の中じゃ

溺れてしまうから

心は渡さない

心に言えない

心が癒えない

そればかり

そればかり

そればかり


まだ見たいよ

まだ見えないけど

まだ見ていたい

まだ僕は

まだいえてない


その両手じゃ

その両腕じゃ

抱きしめられない

だから僕は

立ち止る

地に着いた両足は

静かに震える

震えて、

微かに

笑った気が、した


嗚呼、いきづまる。


下降線上を辿る

放物線が描く

緩やかな明日を望んだ

横顔は朝日を映す

溜め込んだ光は

飽和して弾けて


静かに語り始める

それは始まりの言葉

眩しいまでの、序章


おはよう。


もう目覚める時間だよ

今日が終わるその時に

笑っていられる様に

その両手を握って

分け与えた答えを

抱え込む様に蹲って

歩き出すんだ


途中の道では

君は俯いていて

笑えないよ、なんて

そんな言葉も漏れて

それでも木漏れ日の中

光を拾っていた


伝えてないのは

悲しいから


おはよう。


終わりが始まる

君は明日を迎える

今日は砕け散った

寂しさの欠片

それでも眠りにつく

君が沈んでいく

意識の底で


笑っていて

望んだこの世界が

綺麗なままであるように


おはよう。


おやすみなさい。