TRIANGLE -110ページ目
忘れても
忘れても
君が置いてきた
目印を
一つ
一つ
拾い上げて
たくさん抱え込んだ
もういいよ
その声も
遠くにあるんだ
消した感情も
霞んでしまって
もういいんだよ
そう言ったのに
どうでもいいんだ
大人に成りきれない
嘘吐きになって
また戻るんだ
一つ
一つ
時代を置いて
時間が膨れて
爆発した
僕の想い出も
君の事も
忘れてしまって
消してしまって
どうしようもなく
悲しくなるんだ
逃げて
追いかけて
忘れて
また思い出して
君と二人で
手を繋いで
そして、
そして。
目印が
また一つ
増えたのに、
この世界が
優しいままに
君を殺して
静かに
目を伏せた
君の頬に
触れて
泣いてしまって、
消えないでって
そう言って
言って、
僕が死んでいくんだ
その眼を開いて
見つめた世界が
潰れていった
汚く叫んだ
罵倒も嘲笑も
吐き捨てるくらいには
忘れていた
虚ろに溺れていく
その両腕が
悲しく揺らされて
浮かんでいるの?
その言葉が
意味を持つくらいに
死んでしまえば
塞ぐ理由も
閉じる理由も
失くしてしまえるから
残すのも
与えるのも
何も持たない僕が
此処に生きるのが
辛くなっていくだけで
眼は重く閉ざされた
『開きたくないんだよ』
『聞きたくないんだよ』
そう言って
息をするのも苦しく
きっと忘れてしまったんだ
薄く汚れたままの
言葉一つ投げる事も
腕を傷付けて
心を傷付けるだけの
価値なんてないんだ
だから死んでいく
呼吸も
理由も
意味も
もう掠れたままの
微笑みに預けて
壊れた僕の言葉が
全てを殺してしまう前に
嫌だなぁなんて呟いて
空に投げ出した掌
届かないものなんて
たくさんあるはずなのに
執着、依存、
同じ様な世界に
いつまでも居たくて
そうだろうって
生きた価値を求めたくて
だけど返ってこない
答えばっかりが
僕の存在証明をする気がした
消滅、変換、返還。
返してほしいものも
言いだせない事も
一つ一つ並べて
また苦しんでいくんだ
鏤めた絶望と
散らばった言葉と
ずっと昔から
詰まったままの音を
もう二度と言う事はなくて
泣き出してしまう心も
嫌な事に隠れて
また笑う事を放棄した
ただ同じ様に
此処に居たいだけなのに
吐き出した呼吸が
いつもより苦しくて
行き着かない答えは
褪せていく言葉に迷い込んで
居場所を失う錯覚
でもあえて
何も言わないんだ
分かってるって
言い訳を繰り返して
結局また苦しくなる
悲しくなる
行方なんて知らないよ
行方なんて、
ありやしないよ。
喉元抑え込んでも
何一つ返らない
僕の語らない口は
誰よりも死にたがりだから
もう何も伝えないであげてよ
嫌な事も辛い事も
受け止めきれる覚悟なんて
一つも出来てないから
今も此処にいるって
そんな詭弁繰り返しても
分かってる言葉が
ただ静かに苦しめる
僕が、此処に居る。
踊り出して
優しい歌で
世界が泣いてしまう前に
恋をした
私は
貴方に堕ちていく
それが一瞬で
溶けていく
甘い心の
歌声で
出来るだけの
愛の形を
伝えたかったけど
届かないんだ
この歌も
足が縺れてしまって
気付かないんだ
その腕をとって
大好きな世界の
舞台の上で
また
踊り出すんだ
優しく
柔らかな
言葉の上で
時間が流れて
私は
貴方に
恋をしていく
いつまでも
この嘘を
抱き締めるんだ
踊ろうか
二人で
きっとそれが
正しい愛なんだと
繋がらない愛と
恋の歌を
真綿の様に
溺れていく
その世界で

