● 判断のばらつきノイズを減らし正しい意思決定をする方法トップ3とは?
どうも、中田です。
こんな相談を頂きました!
趣味のゴールの剣道で課題が見つかって習いに行く場所を2か所にしたい。段位の昇段試験も12月に迫っていて、こちらは必ず行くと4年前に決めていた。とめられてもやりたいと思う。しかし、そうすると、仕事は忙しいし、ビジネスに時間が割けなくなるのでビジネスで甚大な被害が出る可能性があるが、どうしたらいいか?
そんな悩みを本日のグループセッションでは頂きました。
あなたならば、どうアドバイスするでしょうか?
いや、どうやってコーチングするでしょうか?
正しい意思決定問題ですねー。
僕も良く悩みますが、こういう岐路において、正しい意思決定ができないことで甚大な悪影響を及ぼす例は少なくありません^^;
ということで、今日は、行動経済学やノーベル賞研究の知見を基に、「判断のばらつきノイズを減らし正しい意思決定をする方法トップ3」を解説していきます。
人間の正しい意思決定はバイアスでゆがめられまくっているっていうことを徹底的に実証したのが2002年にノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者・認知科学者のダニエル・カーネマンでした。
バイアスとは認知の偏りのことなのですが、そんな行動経済学の創始者カーネマンが提唱する新しい意思決定論がNOISE(ノイズ)です。
バイアスが認知の偏りとすれば、ノイズはランダムなバラツキのことです。
ヒューマンエラーのバラツキって何でしょうか?
バイアスとノイズの違いとは?
分かりやすいのは以下の図です。
・「NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか?」p10より
チームAがパーフェクトするのならば、チームBは一定の規則性を持って的から外れています。ですからチームBのこれをバイアスがかかっていると言いました。一定の規則性を持って的から外れていますよね?
チームCのように広い範囲で不規則にばらついている結果を「ノイズが多い」と言いました。あきらかな偏りはみられません。ランダムにばらつきがあるのです。
チームDは偏っていてばらつきのある結果をノイズが多くバイアスもかかっていると言いました。
カーネマンは、バイアスばかりに注目しがちだけれど、現実世界で下される意思決定にはノイズが途方もなく多いといいます。
診療現場、子供の保護活動、難民申請、人事、科学調査、裁判の結果までもノイズだらけといいます。
例えば、最もノイズが多いのは精神科と言われていて、医師によって診断内容にランダムなばらつきが出てしまうわけです。
ということで、僕たちは、より正しい意思決定をするために、ノイズを排除したいですよね?
ノイズ削除の手順を「判断ハイジーン」と言って、予防的衛生管理といった意味で手洗いに似ているとカーネマンは言います。手洗いはどんなウイルスを防いでいるかは分かりませんが、効果があります。同様に、判断ハイジーンもどんなノイズを防いでいるかは分かりませんが、確実にノイズを防止する効果があると主張されています。
では、そんな「判断のばらつきノイズを減らし正しい意思決定をする方法トップ3」とはなんでしょうか。
3位 判断を構造化して分解する
2位 独立した判断を統合する
1位 直観を遅らせる
3位は判断を構造化して、独立したタスクに分解するです。
課題をいくつかの要素に分けて、個別の独立したタスクに分解して判断することです。
例えば、面接や人事にはバイアスやノイズがつきものなので、なるべく排除するために1回に1つの項目だけ採点するという「構造化」を判断にも適用するべきということでした。カーネマンは選択肢を候補者のように扱うべきと言います。
僕がここで思い出すのはよく見にいっているフィジークやボディビルやビキニの大会です。ジャッジによって審査基準が変わるし、ノイズが多い分野だと思います。ボディビルの大会でノイズを排除するようになるのはまだ先でしょうが、ノイズを排除したジャッジによって、選手のやる気も上がるんじゃないかなと思います。
・2019年のミスターオリンピアより
2位は独立した判断を統合することです。
1つの事案に対して独立した多くの人が判断をして、その結果を集約すればノイズの少ない判断ができるのではないかということです。
例えば、偉い人が最初に発言してしまい全体の空気を支配してしまっている状態だと
自由な発言も、自由な判断もできない井戸端会議となってしまってこれではノイズを防ぐことができなくなるということです。
1位は直感を遅らせるということです。
直感を使って判断をするのは最後の最後でよくて、それまではできるだけ多くの正確な情報を集め、論理的にきちんと分析すべきということです。
直感に疑念を持つカーネマンらしいですね。
ご存じの通り、直感とはSystem1のことで、論理とはSystem2のことです。
クリティカルシンキング本など僕が紹介してきた様々な書籍で引用されているので、知っている方も多いかもですが、直感に関するよくある質問として、こんな質問があります。
★バットとボールは合わせて1ドル10セントです。バットはボールより1ドル高いです。ではボールはいくらでしょう?
直感だと10セント!と答えてしまいますが、それは間違いです。笑
ボールが10セントになると、バットはボールより1ドル高いですから、合計が1ドル20セントになってしまいます。
ですから、答えは、5セントです。バットが1ドル5セント、ボールが5セントで合計1ドル10セントになります。これならば、バットはボールより1ドル高いでしょう?
もちろん、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、プリンストン大学という超エリート大学の学生の50%以上が直感的な答えを出して間違ったそうなので落ち込まないでください。
ということで、グループセッションでは、2位の独立した判断を統合するのと、1位の直感を遅らせるをやってもらいました。
★ビジネスは取り返しがつかないんで、剣道の段審査は来年にできるといいんじゃない?合理的な意見
★剣道は今後もいくらでもできる。成功すれば、可能性が開けるのではないか?ビジネスで成功すれば、会社を辞めやすくもなる。健康になるためだったら、別の手段もあるよ~。
★書籍「FIRE」によれば お金を稼いでから好きなことをやったほうがいい。クリエイティブアボイダンスかな~?やらない理由をドンドンクリエイティブにと聞こえる部分がある!
★体が衰えると段位が取れないかもというのもあるが、いい意味で焦りに使えるかも。成功したあとで、剣道をご褒美にするのも良いかも
などの独立した判断の意見が出来ました^^
本人もご自身の判断のばらつき「ノイズ」に気づかれていましたね!!
アプリオリはありませんが、より正しい意思決定に近づけたんじゃないかなとは。
まさか、次のブログネタやマスタークラスでやろうと思って、用意していたものがそのままグループセッションで役に立つなんて、、、。笑
3位 判断を構造化して分解する
2位 独立した判断を統合する
1位 直観を遅らせる
判断のばらつきノイズを減らし正しい意思決定をする方法トップ3でした!
カーネマンのいうように、ノイズが減り、少しでも生産性の向上と、社会的公平性の実現がされるといいですね~。
ちなみに、マッキンゼーなどでは、ノイズを排除して、7%以上生産性が向上したみたいです。
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たくさんあると人は情報処理ができなくなるため、思考停止してやらなくなります。
1~3つくらいに絞って決めてやっていくと良いと思います^^
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●中田真広実績 はじめまして、中田真広と申します。 2012年から開催しているセミナーには、 台湾、東京、大阪、広島、福岡、北海道から沖縄まで、全国からお越しいただいております。 ヒーラー養成講座では、気功がはじめてわかった方や、サラリーマンを辞めて、独立起業し、サラリーマンの年収を超えた方や、ガンが改善した方や腰痛が改善された方やひきこもりが家を出た方や小顔になった方など多数。 コーチングやコンサルでは、現状の外側のゴールを設定されて、会社を設立された方や起業された方や有料セッションでお客様がいらした方やブログ記事を2年以上書き続けられている方やピアノのコンクールで久しぶりに1位を取り県知事賞賞金50万円を貰った方などが多数。 パーソナルトレーニングでは、はじめて腹筋下部が分かったり、三角筋などの筋肉が意識できた方が多数。2019年ラスベガスでミスターオリンピア観覧。2019年ベニスのゴールドジム1号店に行く。 お客様の感想600件を突破。 バーチャル講座100本突破。 ブログ記事3000記事突破。 起業して3年目で会社を設立と同時に年商1000万円を突破。2000万円も!(現8年目) 書籍5冊出版、全巻Amazon起業、成功哲学、美容、ダイエットランキング1位を獲得。 認知科学に基づく気功、コーチング。ビジネス、筋トレの著者であり、プロコーチ、経営コンサル、ヒーラー、トレーナー、セミナー講師をしています。 株式会社なかだ 代表取締役 中田真広