発電の原理についてお話したいと思います。
原子力発電は、原子炉内の核燃料が核分裂する際の熱を使って、水を温め水蒸気を発生させ、その水蒸気でタービンを回転させて発電します。
原子炉の発熱量が大きく変動すると危険なので、核分裂による発熱が出来るだけ同じレベルで維持されるように、制御棒で調整したりしています。
ただし、制御棒による調整も核分裂反応を完全に止める訳ではないので、消費電力に応じて原子炉を止めたり動かしたりすることは出来ませんし、発電量も殆ど一定になるように調整されていると思います。
核燃料を生成する際には二酸化炭素の排出はあるはずですが、原子炉を運転する過程において二酸化炭素の排出が無い点でクリーンなエネルギーと言われています。
(もはやクリーンとは言い切れないことは周知の事実なのでその辺は言いませんが)
火力発電は、石炭とか天然ガスを燃焼させ、その熱で水蒸気を発生させ、水蒸気でタービンを回転させて発電します。
燃焼する量を調整することで出力を調整することは理論上可能ですが、タービンを回す水蒸気の最適な温度があるので、あまり出力を大きく変動させることは望ましくありません。
一応、火を止めることは可能なので、発電を完全に止めることも可能ですが、炉を止めてから、定常運転出来る状態に戻すには時間がかかりますので、効率が良い話ではありません。
石炭などの燃料を燃焼させる際に二酸化炭素の排出が問題になります。
水力発電は、ダムなどで高い所から低い所に落ちる水の力でタービンを回転させて発電します。
水が流れる量を調整すれば、発電量を調整することが出来ますが、高い所に水が無ければ発電することは出来ません。
つまり、ダムに水が十分になければ、発電は出来ない訳です。
ただし、水資源は日本には沢山ありますから、電力消費量が少ない夜中に水を低い所から高い所に運び込んだりすることにより、ある程度この問題は解決可能ではないかと思います。
原子力発電だってウランなどの核燃料が無ければ、発電出来ない訳ですし、火力発電だって石炭や天然ガスなどの燃料が無ければ、発電出来ません。
ウランも石炭も天然ガスも殆ど輸入に頼っている日本では、ちょっとした外交事情によってこれらの燃料が枯渇することもあり得ます。