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📌テーマ
「重心」の誤解が専門性を損なう──その理由と対策とは?
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「踵重心」「つま先重心」という言葉を、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

でも実はそれ、“重心”という言葉の本来の意味とは違うんです。

この誤解が、現場での指導ミスや専門家とクライアントのコミュニケーションギャップを生んでいるとしたら…?

今回は「重心」の正しい理解と、なぜ誤用が広がったのか、そしてそれが何を引き起こすのかを、スライド形式で解説します。

ぜひ、専門家として知っておきたい「重心の本質」を一緒に確認しましょう。

▶️ 詳細はスライドへ
🔗 より詳しい内容をまとめたブログ記事はこちら
https://ameblo.jp/totalconditioning/entry-12897191771.html

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 踵重心と言う言葉は間違った使い方

 

はじめに

近年、運動指導や姿勢矯正の場面で「踵重心」という言葉が頻繁に使用されている。ウォーキングやランニングのフォーム指導、リハビリテーション、さらには一般的な会話の中で耳にする機会も多い。しかし、この表現は科学的に不正確であり、身体の力学や姿勢制御の誤解を招く可能性がある。本稿では、「踵重心」の誤用がもたらす問題を、身体の重心(Center of Gravity, CoG)と足圧中心点(Center of Pressure, CoP)の力学的関係を中心に検討し、適切な用語の使用を提案する。


 

 1. 身体の重心(CoG)と足圧重心点(CoP)の定義

 

身体の重心(CoG)は、質量が均等に分布する仮想的な点であり、成人の静止立位では骨盤付近(おおよそ第2仙椎の高さ)に位置する(Winter, 1995)。CoGは姿勢や運動に応じて動的に変化し、身体全体のバランスを反映する。

一方、足圧中心点(CoP)は、足底に作用する床反力の合力の作用点であり、力覚板(フォースプレート)などで測定される(Horak & Nashner, 1986)。CoPは足底の圧力分布を反映し、姿勢制御において重要な役割を果たす。静止立位の理想的なモデルでは、CoGの鉛直投影点とCoPは一致するが、実際には微小な身体動揺により瞬間的な非一致が生じる(Winter et al., 1998)。

このように、CoGは身体内部の質量中心を指し、CoPは足底と地面の力学的相互作用を表す。両者は関連するが、異なる概念であり、混同は誤解の原因となる。


 

 2. 「踵重心」の一般的な使用とその問題点

 

「踵重心」という表現は、科学的定義に基づくCoGを指すものではなく、むしろ「足底の圧力が踵側に偏っている状態」や「体重が踵にかかっている感覚」を表す比喩として使用される。以下のような文脈で頻繁に見られる:

  • スポーツ指導:ランニングでの踵着地フォームの指導。

  • リハビリテーション:姿勢矯正やバランス訓練。

  • 日常会話:直感的な姿勢の説明。

しかし、この表現には以下のような問題点がある。

  1. 概念の混同
    「重心」という言葉は、CoGを連想させるが、「踵重心」は実際にはCoPの踵側への偏移や主観的な圧感覚を指す。この混同は、身体の力学的バランスを正確に理解する妨げとなる。特に、指導者が「踵重心」を使う場合、受ける側が「CoGが踵にある」と誤解し、不適切な姿勢や動作を誘発するリスクがある。

  2. 感覚と力学の乖離
    足裏の圧感覚は、圧受容器の分布や個人の神経系、靴の構造、認知バイアスに影響され、主観的である(Kennedy & Inglis, 2002)。例えば、CoPが足底中央にあっても、踵の接触感や指導の影響で「踵に圧を感じる」と報告する人が多い。この主観と客観(CoP)の不一致を、「踵重心」という言葉が助長する可能性がある。

  3. 動的状況での不適切さ
    歩行やランニングでは、CoGは身体上部で滑らかに移動し、CoPは踵からつま先へと急速に変化する(Perry, 1992)。例えば、歩行の踵接地時、CoPは一時的に踵側に位置するが、CoGは骨盤付近にあり、両者は一致しない。「踵重心」と呼ぶと、この一瞬のCoPの位置を過剰に一般化し、動作全体の力学を見落とす。

  4. 指導現場でのリスク
    「踵重心」を意識する指導は、過剰な後傾姿勢や不自然なフォームを誘発し、効率低下や怪我のリスクを高める。例えば、ランニングで「踵重心」を強調すると、踵着地が過剰になり、衝撃吸収が不十分になる可能性がある(Lieberman et al., 2010)。


 

 3. 感覚の主観性と「踵重心」の誤解

 

「踵重心」の問題は、足裏の圧感覚の主観性に深く関連する。感覚は以下のような要因で歪む:

  • 個人差:圧受容器の感度や足の構造(例:扁平足)は個人で異なり、同一のCoP位置でも異なる圧感覚が生じる。

  • 外部要因:硬い靴底や踵のクッションは、踵の圧感覚を強調し、CoPの実際の位置と乖離する。

  • 認知バイアス:「踵重心が良い」と指導された人は、踵に注意を集中し、感覚を過剰に踵に帰属させる。

これにより、CoPが踵になくても「踵に圧を感じる」主観が生じ、「踵重心」という言葉がこの誤解を強化する。感覚と力学のギャップは、特に高齢者や神経疾患患者で顕著であり、バランス障害のリスクを高める(Horak, 2006)。


 

 4. 適切な用語と指導の提案

 

「踵重心」の誤用を避けるため、以下のような用語と指導法を提案する。

  1. 一般向けの表現

    • 「体重が踵側にかかっている感覚」や「足裏の圧が後ろ寄り」と説明し、感覚に訴えつつ力学的な誤解を防ぐ。

    • 例:「足全体で地面を感じつつ、踵に少し重みを感じるイメージで。」

  2. 専門的な場での用語

    • 「CoPが踵側に偏移している」や「足底圧が踵に集中」と正確に記述する。

    • 例:「静止立位でCoPが踵寄りに移動している状態を観察。」

  3. 客観的評価の活用

    • 力覚板や圧力センサーでCoPを測定し、感覚と力学の不一致を可視化する。バイオフィードバックを用いて、感覚とCoPの一致を促す(例:高齢者のバランス訓練)。

    • 靴やインソールの影響を評価し、感覚の偏りを軽減する。

  4. 教育と啓発

    • 指導者に対し、CoGとCoPの力学的違い、感覚の主観性を教育する。感覚に基づく指導が誤解を招かないよう、正確な知識の共有が不可欠である。


 

 5. 結論

 

「踵重心」という言葉は、足底の圧感覚やCoPの踵側偏移を表す比喩として一般に用いられるが、科学的には不正確であり、CoGとCoPの混同、感覚と力学の乖離、動的状況の単純化を招く。特に、感覚の主観性が強い足裏圧では、CoPが踵になくても「踵に圧を感じる」誤解が生じやすく、「踵重心」がこのギャップを助長する。運動指導やリハビリテーションでは、この言葉の使用を避け、CoGとCoPを明確に区別した表現や客観的評価を活用することが、誤解を防ぎ、効果的な指導を実現する鍵である。


参考文献

  • Horak, F. B. (2006). Postural orientation and equilibrium: What do we need to know about neural control of balance to prevent falls? Age and Ageing, 35(Suppl 2), ii7-ii11.

  • Horak, F. B., & Nashner, L. M. (1986). Central programming of postural movements: Adaptation to altered support-surface configurations. Journal of Neurophysiology, 55(6), 1369-1381.

  • Kennedy, P. M., & Inglis, J. T. (2002). Distribution and behaviour of glabrous cutaneous receptors in the human foot sole. Journal of Physiology, 538(3), 995-1002.

  • Lieberman, D. E., et al. (2010). Foot strike patterns and collision forces in habitually barefoot versus shod runners. Nature, 463(7280), 531-535.

  • Perry, J. (1992). Gait Analysis: Normal and Pathological Function. Slack Incorporated.

  • Winter, D. A. (1995). Human balance and posture control during standing and walking. Gait & Posture, 3(4), 193-214.

  • Winter, D. A., et al. (1998). Stiffness control of balance in quiet standing. Journal of Neurophysiology, 80(3), 1211-1221.


 

 

 《ロールアップ不要論と必要論の根拠》

 

ピラティスなどで行われる「ロールアップ、ダウン」

これは「出来た方が良い」という先生と「別に出来なくても良い」という先生がいますね。

 

Zenplaceのホームページには「ロールアップの効果」として「体幹筋を強化して姿勢を整えてくれる」とあります。

 

参考ページ ピラティスのロールアップにはどうな効果があるの?https://www.zenplace.co.jp/column/pilates/2452.html

 

私は某大御所のピラティス指導者のワークショップで「ロールアップは別に出来なくても良い」と言われました。

その大御所先生の仰る理由は「生まれつき脊柱の可動域の狭い人は出来ないから」と言う事です。

 

これはしごく全うな意見でして、特に腰椎部分が可動性が低い人はロールアップ、ダウンが出来ない事が多いですが、腰椎は最近は「スタビリティジョイント」と言って安定性が重要と言われる関節です。

 

腰椎の健康においてはモビリティ(可動性)がつき過ぎる「ハイパーモビリティ」がむしろ問題になる事が多いので、私もロールアップ、ダウンの出来る、出来ないにあまりこだわらない方が良いと思っています。

 

 

 《そもそもロールアップの動きは日常動作に必要なのか?》

 

というか、そんな話以前に私は思うのですがそもそも「ロールアップ」のような動きは、私たちは日常で使う事があるのでしょうか?

ロールアップは背骨の動きの意識作りになどと説明される事もありますが、他にも脊柱の動き作りのエクササイズはあると思います。

 

あえて、ロールアップを行う意味はあるのでしょうか?

それを考える前に人間にとってロールアップのような動きがどういう意味を持つか?考えてみましょう。

 

実はロールアップのような背中を床に押し付けて上体を持ち上げる動きは幼児期の頃には良く行われる動きなのですが

少年でほぼ消失して成人ではほとんどみられる事はありません。

少年期以降では反動を付けて身体を一気に縮まるようにして起き上がります。

これは何故なのでしょうか?

「幼児はインナーマッスルが主体で運動が行われるからでは?」と思ってる方が結構いらっしゃると思います。

 

実は私もそうではないか?と思っていた時期もありましたが、よくよく調べるとちょっと違うのですね。

半分正解という感じだと思います。

 

実際のところは「インナー、アウター」のような機能解剖学的な話の要素よりも、どうやら「運動学習システム」「姿勢制御戦略」の要素が大きいようです。

 

実は運動学習の際に学習する動作が稚拙な頃は○○○運動の動きが中心ですが、上達する過程で半○○○○○○○の動きになり、最終的には○○○○○○○になる。

 

また、運動制御も運動が稚拙な頃は○○○○○○○○制御が中心になるのです。

言い換えると私たち成人の運動の多くは○○○○○○○で○○○○○○○○制御された運動になっていくのです。

 

ちなみに〇で隠しているのはワザとです。

 

 

 《〇に入る言葉を知る価値は結構あります!》

 

実はこの〇に入る内容は今週末に開催する1月12日のセミナー【コアスタビリティと運動連鎖から観る!3軸重心移動の評価と改善】で詳しく説明するのですが…

 

 

 

私は思うのですが、何かのエクササイズが必要、不必要か?というのを考える際に

冒頭の「腰椎の可動性」のような個人差を考慮する事は当然大切ですが、それ以前に「そんな動きを日常行ってるのか?」が気になります。

 

例えば…一時期「あっという間に180度開脚出来る」という本や動画がブームになりましたが…そんなに可動域いりますか?

開脚に関しても「性別や骨格で股関節の可動域が生まれつき決まってる」とか「いやいや、誰でも頑張れば出来るようになる!」とか、議論はキリが無くないですか?

 

しかしそもそもそういう議論は、人間の日常の運動として「どういう意味を持つか?」を考えれば必要か?どうか?判断出来ると思っています。

 

そういうメタ的な視点で見ると180度開脚が必要な人は限られていると思いますけどね。

 

ロールアップに関しても、ぶっちゃけると人間の運動として成人では余り使わないと思います。

先程説明しましたように、あのような動きは運動学習において稚拙な動作を習得する際の初期に良く用いられます。

 

そんな理屈を知らなくとも一日を振り返って頂ければ

 

「今日一日を振り返って…ロールアップみたいな動きして無いな」

 

と分かると思います。

 

ここで早合点しないでくださいね!

ここで早合点する人は奥川さんは「大人は必要無いと言いたいのね!」と怒るかもですが…そんな事は言ってませんので最後まで読んでください。((;^_^A

 

私はロールアップのような動きを幼児期に行う理由にこそ、大人がロールアップをする必要があるか?を解くカギだと思っています。

 

では、ロールアップのような動きを幼児が練習する意味とは何でしょうか?

 

 

 《ロールアップのような動きには意味があるが知らない人が多い》

 

幼児がなぜ?そのような動きを行うか?

私は幼児のロールアップ様の動きには機能解剖学的な理由とバイオメカニクス的な理由がある事を知っています。

 

私自身はそれをロールアップ必要論、不要論の答えに持っています。

 

それを考慮して、必要だと思うクライアントには実施して、必要無いと思うクライアントには実施しません。

 

「その運動が何筋に効くか?」「その運動にはどんな効果があるか?」

 

が皆さん気になると思いますが、私は余り興味ありません。

私は「その動きが人間の運動においてどのような意味を持つか?」が一番気になります。

 

そういう「メタ思考」が出来ると色んな場面で結構「楽ちん」だと思いますが…そう考える人は少ないようですね。

みんなメソッドとしてしかエクササイズの動きを見ないのではないでしょうか?

 

私も色々とセミナー講師をしてきましたが、トレーナー・施術家に限らずそういう人が多いと感じます。

それは勿体ない気がしますね。

 

メソッドに拘ってしまうと判断出来ない問題が結構出てきます。

または自分の判断というよりも、メソッドのコンテンツを考えた人…または自分が教わったトレーナーであったり、有名指導者の判断に頼りがちです。

 

それは私にしてみると結構窮屈に感じますね。

 

それはともかく、冒頭お話した大御所ピラティス指導者が言ってたのは

 

「ロールアップ、ダウンが出来ない人にいつまでも出来るまで指導するトレーナーがいるが、それよりは出来るエクササイズを実施させた方が良い」

 

それは本当に賛同しますね!

 

「メソッドにあるから出来るはず、出来ないといけない」では…

 

そうなるとクライアントだけでなく、トレーナーも苦しくなってきます。

 

メソッドとしてしっかり学び習得するのは学びの第一段階で

「守破離」でいうなら「守」ですね。

 

私が推奨するのはある程度のキャリアのあるトレーナーは「守」は卒業して「破」や「離」に進むべきに思います。

「破」に移動するにはメソッドだけでなく、そもそもの「人間の運動」の仕組みを知っておくことが必要だと思います。

 

メソッドを深く理解する為にも一見遠回りのように感じますが、私はそちらの方が実は近道だと思っています。

 

私自身も過去に「日本コアコンディショニング協会」でコアコンディショニングのメソッドをトレーナーに指導する、協会公認のセミナー講師の仕事をしていましたが、講師をしていた時よりも今の方がメソッドの理解が深まっていると感じています。

 

コアコンディショニング協会のメソッドを考えた理学療法士の某有名トレーナーさんも

 

「どんなメソッドも結局は人間の身体の原理・原則に名前を付けただけのもの」

 

とよく言ってましたが、私もその通りだと思います。

 

結局はメソッドを理解するには、コンテンツ開発者の説明を聞くだけでなく、最終的には人間の原理・原則を学ぶ事になるはずです。

 

そうするならば、コンテンツ開発者以上にもしかするとそのコンテンツの理解が可能となるかも知れませんよ?

 

つまり、コンテンツ開発者自身も気付いて無い事実に気付く可能性もあると思っています。

しかし、メソッドに縛られる限りは絶対にコンテンツ開発者を越える事は出来ないと思っています。

 

それは当たり前ですよね?

 

矢沢永吉のものまね芸人が矢沢永吉より上手に

矢沢永吉のものまねは出来ませんからね。

 

「そう言われると確かにそうかも」と思った方は、以下にお知らせする1月12日のセミナーに是非参加してください!

 

そもそも論である「人間の運動」の話をてんこ盛りで実施いたします!

もちろん、座学だけでなく「姿勢評価、動作分析」「3軸重心移動の改善ワーク」という実技が中心のセミナーとなっています!

皆さんのご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

令和7年 1月12日 新宿

【コアスタビリティと運動連鎖から観る!3軸重心移動の評価と改善】

詳細・お申込み https://www.okugawaseitai.com/tc-r6-3jiku

 

動画では「姿勢評価・動作分析」を繰り返す事で…と表現していますが、実際のセミナーでは「動作改善ワーク」を実施した後に「姿勢評価・動作分析」を繰り返します。

 

つまり…

 

①姿勢評価、動作分析を実施する

②①を元に動作改善のワークを実施する

③姿勢評価と動作分析を再度行う

④①~③を繰り返す事で「動作改善が姿勢にどのような影響を与えるか?」のデータが脳に蓄積されていく

 

この過程を何度もペアを変えて、繰り返し繰り返し実施すると…

「パッと姿勢を見ただけでその人の出来る動き、出来ない動きが分かる」状態になっていきます。

 

もちろん!動作分析で「どこを見るか?」「どのように評価するか?」が大切なのですが

その部分だけは少し座学を入れますが、基本的には「ほぼ実技」のセミナーです!

ひたすら実技を実施する事で「無意識下の手続き記憶」として、パッと見ただけで正しい判断が出来る能力の獲得を目指すセミナーです!

 

締め切り間近!なので、お申込みはお早めにお願い致します!

https://www.okugawaseitai.com/tc-r6-3jiku