他のブロガーさんの記事で「新興国株式インデックスの投資信託を売ろうかなと考えている」という話を見かけて……

 

そういえば、僕も旧のつみたてNISA、一般NISA両方で持っているなぁと思い出しました。(保有しているのはeMAXIS Slim新興国株式インデックス)

そこから始まって「早い時点で、現行のNISAの方でオルカンに買い換えたほうが良いかも?」からスタートした思考の逡巡の記録です。

 

 

結論から言えば、残りの非課税期間の長いつみたてNISAは少なくとも当面の間(おそらく非課税期間終了の十数年後まで)は保有、非課税期間の短い一般NISAは今年のうちにどっかタイミングを見て(おそらく結構早くに)売却して現行NISA口座でのオルカン購入資金にする、です。

 

まずは、そもそもの話として、「買い換えちゃう?」って考えたのは以下のような理由からです。

 

①保有している投資信託は随時整理したい・銘柄を絞りたい。(最終的にはETF以外の投資信託はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)1本に集約予定)

②投資を始めた2020年以降、新興国株式インデックスの投資信託については利回り的に良くない。

③現状、非課税のつみたて・一般NISAで保有しているが、非課税であるメリットよりも利回りが良くないことのデメリットの方が大きいのではないか?(特に一般NISAについては非課税期間は2027年までであり、その期間低い利回りの商品で保有するよりも、場合によっては早い時点で全世界株式に買い換えた方が(課税口座で買い換えた場合でも)売却時の課税を考慮したとしても有利なのではないか?

 

理由としてはだいたいこのあたりですかね……

 

まず①がベースにあって、「理由があるなら売ってしまって(保有口座をNISAにするか特定にするかはさておき)オルカンに統一したいという強い欲求があります。

実生活では、整理整頓、断捨離ということが極めて不得手なくせにこういうところだけでは変に潔癖症な自分に辟易しますが、まあ基本的な方向性(できるだけ整理してシンプルにしていく)自体は悪くないと思ってはいます。

 

さて、(一方で長期保有を是とする基本スタンスゆえ、アンビバレンツに引き裂かれる我が心の中で)議論すべきなのは「理由があるなら」というところ。

 

その理由となりえるのは②と③になるわけですが……

 

今、旧NISAで保有している新興国株式インデックスはつみたて、一般合わせて10万円ほど、含み益は1万円といったところです。

2023年は中国経済の失速が明確化したり、一方で先進国では株高が進んだということで、振興国と先進国が明暗はっきり分かれた年ですから、その23年を含む期間の実績をもって判断するのはアンフェアな気もしますが、まあ逆にわかりやすいかなということで2021~2023年の騰落率を新興国株式インデックスファンドと(先進国が大半を占める)全世界株式インデックスファンドで比較すると以下のようになります。

 

https://emaxis.jp/fund/252878.htmlより

 

eMAXIS Slim新興国株式インデックスのチャートです。

3年間で騰落率は16.21%ということで、単純に3で割れば年間5%強ですね。

 

https://emaxis.jp/fund/253425.htmlより

 

同じくeMAXIS Slimの全世界株式(オール・カントリー)のチャートで、こちらは3年間の騰落率は63.24%、3で割れば年間20%強と圧勝。

 

もちろん、新興国株式が強かった期間が過去にあり、また今後もそういう時期来る可能性もまたあるわけです。

 

実際、2023年の1年間だけ見れば新興国株式17.78%……

なんか異様に良い数字だなと思ったんですが、2022年末~2023年1月あたりにかけて直前より5%位下げていたのでその結果この期間だけ見れば結構良かったということみたいですね。

少し期間をずらして数字を見ると、直近1年はプラス10%程度だったようで、ここしばらくの中では比較的良かった1年ではあったようですが。

 

ともあれ、ここでは都合よく、たまたまの安値で買えたということにして、仮に3年間同じパフォーマンスが続けば1.1738^3=1.634(すなわち3年間の騰落率63.4%ですから直近3年のオルカンと同程度になります。

 

ただし「3年続けば」というところをどう見るかというところと(そもそもこの17.78%プラスは運が良かった(たまたま安値で買えた)からこうなったにすぎませんし)、同じ2023年1年間で比較するとオルカンの騰落率は32.63%ですから、相対的に良かったかどうか考えならやはりオルカン>新興国という関係性は変わらないのかと 

 

ということで、少なくとも直近の成績を見る限り新興国株式と全世界株式の優劣が急激に入れ替わるかというと……どうでしょうかね。

 

新興国株式がこれから伸びる可能性はありつつも、(この先数年間程度のスパンで考えるなら)全世界との比較において優位になる可能性は低いんじゃないかなと僕自身は思います。

仮に新興国株式がこれから急成長したとすれば、全世界の方では新興国の組入れ比率が高くなるので、部分的にせよその成長の恩恵は受けることができるわけですし。

 

そういう意味では上記②と③の理由には十分なる、とは思います。

なので、仮に特定口座で新興国株式インデックスを保有しているのだとすれば、おそらく真っ先に売却してNISAでオルカンに買い換えるという流れになったと思うんですが、問題なのはこれが非課税口座である旧NISA口座にあるということ。

 

 

以前書いた記事ですが、この記事の中で以下のことを書いています。

 

「課税口座である特定口座から、(売却時に税金を払ってでも)できるだけ早く移行させることで今後見込んでいる利益に対する課税を回避する」

「今後、利益が増えていく前提で考えるなら、その利益を非課税にするためにも、移行時に課税されたとしても非課税口座に移行させることが合理的と考えるからです。(どのみち、実際に使う=現金化する際にはその時点での利益に対して課税されてしまうから)」

 

要は課税口座で利益が出ていて今後も利益が見込める場合、課税口座に置いておいたままでは現状出ている利益に対しても利回りがかかってきて、当然のことながらその部分(現状利益×利回り)についても課税対象となってしまう。

それを回避するためにはいったん現状の利益に対して税金を払って(売却して)、今後は非課税となるNISA口座に移した方が中長期的に見て、かつ最終的に現金化して使っていく際の金額の多寡を考えると有利なのではないか、ということですね。

僕の中では、税金という手数料を払って利益をリセットする、というような感覚で捉えています。

 

この論を前提として、課税口座にあって現状利益が大きく出ている(かつ今後も利益が大きく見込める)A資産と、非課税口座にあるけれど現状ではあまり利益が出ていない(今後の利益の大小は不透明)B資産とどっちを先に売却して非課税口座(すなわちNISA口座)に移していくかという選択を考えてみます。この際にキーとなるのは、現行NISA枠では年間投資枠や生涯投資枠が設定されており、無制限にNISA口座で保有したりすることはできないというところ。

 

・A資産の利益は今後大きくなる可能性が高いと思われるので、早く利益をリセットしてNISAに移した方が良い。

・B資産も投資効率を優先するなら早々に売却して、NISA口座でより効率の良いA資産に買い換えた方が良いが、年間投資枠と現在保有してる口座が非課税口座であることを考慮した場合、課税口座のA資産を非課税口座に移行することを優先した方が良さそうな気がする。

 

2番目については、シミュレーションしたわけではないので表現としては「気がする」です。

ただ、少なくともB資産が非課税口座にあるうちは買い換えによる利益のリセット(これまでの利益に対する複利分への課税をチャラにできる)という効果はありませんから、メリットとしては投資効率が向上する可能性が高いというところに限定されるはず。

 

そのあたりを踏まえ、実際の保有資産ではどうするかということを考えてみる。

 

少なくとも旧つみたてNISAについてはあと十数年非課税口座で保有できますし、その非課税期間終了時点では現行NISAの生涯投資枠は埋めきっている(この先6年間程度で埋め切れる予定)し、このくらいの期間保有し続ければ多少効率が悪いとはいえ、それなりに利益を出せている可能性が高いと予想するので、非課税期間一杯まで保有するのが合理的なはず。

 

問題は、旧一般NISAで保有している分です。

ここについては現行NISAの枠を埋めきる前に非課税期間が終了するので、投資効率との兼ね合いで非常に微妙な感じ。いや、早々に売却して、NISA口座で効率が相対的に有利なオルカン購入の資金として使ったほうが有利な気がする。

(「気がする」というのは……以下略)

 

ということで、一般NISA分の新興国株式インデックスはどこかタイミングを見て売却してしまおうかなと思っています。

 

と……

長々と書いてきましたが、先に書いた通り旧NISAで保有している新興国株式インデックスはつみたて、一般合わせて10万円ほどしか無く、しかも売却しようと決めた一般NISAでの保有分は1万数千円程度ですから、どう取り扱おうと大勢に影響はないんですけどね。

 

小さなことからコツコツとというスタンス的にはこういう小さいところにこだわってみるのもアリですし、あれこれと思考してみるのも頭の体操になります。

実際、今回考えてみるまでは、一般NISA分も非課税期間満了までは持っていても良いかなぁと思ってたんです。

でも、よくよく考えたら(金額が小さいこともあって)とっとと売却した方が良さげという結論に至ったわけですし、何事も一応合理的と考えられる方向性を考えるというのは大事です( ー`дー´)キリッ

 

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