ブルックナー:交響曲第3番ニ短調 クナッパーツブッシュ バイエルン国立o (1954) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:ブルックナー

曲名:交響曲第3番ニ短調 第3稿初版 (51:49)

演奏:クナッパーツブッシュ指揮、バイエルン国立管弦楽団

録音:1954年10月11日 ミュンヘン Kongresssaal des Deutschen Museums

   (ライヴ:M)

CD:C 576 021 B(レーベル:ORFEO)

 

【曲に関して】

1873年の夏、ブルックナーは交響曲第2番とこの第3番の楽譜を持ってバイロイトのワーグナー宅を訪問しました。楽譜を見たワーグナーは感動し、ブルックナーをベートーヴェンに到達する者と讃え、ブルックナーの献呈を受け入れます。しかし、その夜ワーグナー夫妻と懇談し、すっかり酔ってしまったブルックナーは、ワーグナーがどちらの交響曲の献呈を受け入れてくれたのか判らなくなってしまいました。そして、同席していた人に尋ね、このニ短調の交響曲であることを突き止めると、ワーグナーに再度確認することになったとのことです。

 

【演奏についての感想】

今年は、ブルックナーの生誕200年のアニバーサリーイヤーとなります。きっとたくさんの企画があることと思います。すべての版の録音とかも進行中のようですし、ここを目指した全集録音もあるのではないかと思います。アニバーサリーと言えば、スメタナも生誕200年ですかね。あと、没後100年であれば、フォーレとかプッチーニとか…。アニバーサリーなので、ブルックナーは月に1枚は聴くことにしましょう…。スメタナを月に1枚というのはハードルが高そうですね…(笑)。

 

さて、ブルックナーを聴くのもちょっと間が空いてしまいました。今年初のブルックナー鑑賞です。クナッパーツブッシュなので、勿論面白い演奏を期待します。クナッパーツブッシュはこの年にDECCAにウィーンフィルとのセッション録音を残していますが、これは同じ年のミュンヘンでのライブ録音ですね。第3番の第一楽章。冒頭は一気にニュアンスをつけながら盛り上げていきます。来るぞ、来るぞ、来たぁ~…という感じですかね(笑)。ちょっと早めで寸足らずな感じが無いではないですが、次に何が起こるかワクワクしつつの、アゴーギクとデュナーミクを楽しみながらの第一楽章でした。

 

演奏も後半になると、安定して盛り上がっていきます。きっとライヴならではの、引き締まった迫力が出ているのだと思います。前半は早めに感じたのですが、終楽章になると相対的にゆっくりになっていると感じます。そういえばクナッパーツブッシュで終楽章の遅いブルックナーがあったなぁと思い返しつつ、その醸し出すしっかりとした構築感を感じながらコーダを迎えました。何となく、これで今年の年初めも調ったという感じですかね(笑)…。

 

【録音に関して】

モノラルのライヴ録音なので、決していいとは言えませんが、バランスがよくて大変聴きやすい状態だと思います。特にストレスは感じませんでした。

 

【まとめ】

しばらくぶりのブルックナーな気がして、最初ちょっと戸惑ったのですが、だんだん慣れてきました。今年も折に触れてブルックナーを聴きながら、いろいろ楽しんでいきたいと思います。

 

購入:2023/08/09、鑑賞:2024/01/03