★6月に聴くために買った12枚のCD(その4-5)
6月のCD4-5枚目、2CDです。たまたまヤフオクでお安く買えました。クナッパーツブッシュは、熱烈なファンが多く、濃厚なニュアンスの演奏スタイルということで認識しているのですが、今まであまり聴いてきませんでした。一度体験してみようということなのです。
【CDについて】
①作曲:ブラームス
曲名:交響曲第3番 ヘ長調 op90 (41:01)
ハイドンの主題による変奏曲 op56a (22.28)
②作曲:ブルックナー
曲名:交響曲第7番 ホ長調 (65:33)
演奏:クナッパーツブッシュ指揮 ケルン放送交響楽団
録音:1962年04月14日 ケルン Funkhaus (Brahms op90) ライヴ(M)
1963年05月10日 ケルン Funkhaus (Brahms op56a, Bruckner) ライヴ(M) ②
CD:MR2245/2246 (2CD)(レーベル:Memories)
【曲に関して】
ブルックナーが初演で初めて成功したというの交響曲第7番の第二楽章、ドラマチックな名曲と思いますが、この曲はワーグナーの危篤を知ったブルックナーがその死を予感し、最後の部分をワーグナーの葬送音楽とて作曲しました。
【演奏についての感想】
このCDの帯には、「意外とテンポ変化を抑制し(勿論、クナとしては)」と書かれています。しかし、それがどれほどのものかは普段をよく知らないので推しはかることはできません。ただただ楽しみではあります。
①ブラームス
悠々とした、恰幅のいい演奏でスタート。壮大なブラームスを感じます。第二楽章もゆったりと演奏されますが、この録音で、このテンポで聴くのはちょっと厳しいか…。第三楽章も遅めのテンポで、こちらは大変美しい演奏と感じました。そして終楽章。全体的に起伏が大きく歌い込まれる演奏でした。ハイドン変奏曲の方もゆっくりとしたテンポでの演奏。ただ、この曲をゆっくりしたテンポで聴くのにはあまり馴染めませんでした。
②ブルックナー
最初の全合奏のところで、テンポを落としてじっくり盛り上げていくところなど、如何にもという感じで、とてもいい感じです。ただし、第一楽章全体を見ればとても表情豊かなまとまった感じでした。テンポも普通で、いつも聞いているブルックナーでした。第二楽章も濃厚な展開を見せます。そして、その向こうにワーグナーを聴いているように感じてしまうのは、やはりクナッパーツブッシュだというところかもしれません。最後の第四楽章がかなり遅いテンポで演奏されているように感じました。こうすると、曲全体のバランスがとても良く感じて、なるほどと思いました。最後で全体がしっかりと支えられた気がします。この演奏はちょっと気に入りました。
【録音に関して】
クナッパーツブッシュの演奏を楽しむという意味ではいいのですが、録音は良くないというか、正直悪いので、聴き疲れてしまいます。でもブルックナーではそれを上回るパワーを感じます。
【まとめ】
クナッパーツブッシュのイメージを感じて堪能しました。クナッパーツブッシュのこういったスタイルの演奏は、ライヴならではなのかな?とも思いました。今度録音の良い名盤を聴いて確かめてみたいと思います。
購入:2023/5/29、鑑賞:2023/06/05