おついたち
母が入院していた頃、月初めの病院ではいつもお赤飯が出され、
赤飯が大好きな母はとても喜んでいました。
何も知らなかった私は、その病院が月初めにお赤飯を出すことに決めているのかなと思っていました。
次にリハビリ病院に転院したら、そこでも月初めにお赤飯が出るのです。
次に介護施設に入所したら、やはりそこでも月初めにお赤飯が出ていました。
なぜ1日にお赤飯?
不思議に思って調べてみました。
旧暦では新月を月の始まる日、つまり1日としていました。
月の始まりは「月立ち」が転じて徐々に「ついたち」と変わってきたそうです。
旧暦では1月15日が正月でした。
明治になってから新暦となり、1月1日が一年の始まりとなり、
1月1日を大正月、1月15日を小正月と呼ぶようになりました。
新暦に合わせて毎月の1日を「おついたち」と呼び、
お赤飯を食べて家内安全・商売繁盛を祈るようになりました
平安中期ごろには「枕草子」に「小豆粥」が登場します。
お祝いの席で食べられるようになったのは室町時代。
江戸時代には「江戸わずらい」とも呼ばれた脚気を防ぐため、
健康に良いとして赤飯が広まったと考えられています。