今回はかなり技術的な話です (ちょっとだけ将棋に関係があります)。思い付き段階なので、実装に至る可能性はあまり高くありません。

MS-Windows の package manager の1つである Scoop はかなり便利で、各自が自由に manifests を書き、それを bucket として GitHub で公開することができます。

manifest には checkver という項目があり、この項目を manifest に含めておくと checkver.ps1 が自動的に更新を確認してくれます。

この仕組みを真似て、各将棋団体の大会・例会などを自動で収集できる仕組みを作れないか、それも CVS や Subversion のような中央集権的な仕組みではなく Git のような分散的な仕組みでできないか、ということを思いつきました。

実装するかどうか、は現時点では不明です。

先日、初心者男児の相手をしていた時のこと。

その子は穴熊囲いをしてきました。私は速攻はせず相手が囲い上げるまで待つ方針なので手数がかかること自体はいいのですが、囲い終わった後に以下の苦労がありました。

  • 囲い以外の駒の枚数が少なく (穴熊囲いに使っている駒は攻めに参戦することがない)、戦場になっている領域の駒の枚数の管理が難しい (その子の攻めが飛・角・歩だけになりやすく、私の棋力では形勢の調整が難しい)
  • 私から穴熊囲いを攻める方法として端攻めか大量のと金くらいしか思いつかず、不自然な手を指さないで私が勝つことなく攻め合いを演出することが難しい

穴熊囲い相手にうまく対局する (形勢を保ちながらうまく負ける) ためには、多分かなりの棋力を必要とする気がします。私の棋力はとても低いので、穴熊囲いへの対応策はかなり後回しになりそうです。

先日 TV で「ご長寿早押しクイズ」という番組が放送されていたので、途中から少し見ました。

出演者の頓珍漢な回答を楽しむ仕組みになっている番組です。(面白おかしい部分だけが編集されて放送されていると思うので、出演者は普段はもっとシャキッとしているのだと思います。)

で、見ていて考えることがありました。出演者は本来の出題内容ではなく自他の回答内容に引っ張られて思考がどんどんおかしな方向に進んでいくのですが、これ、(程度の大小はあれど) 高齢者だけじゃなくて子どもから大人まで思考の焦点は引っ張られやすいのではないかと。

多分人間には「思考の焦点が引っ張られやすい」という特性があって、これを利用して他人の思考を引っ張る人は「論点ずらしが得意な人」「他人を言いくるめるのが得意な人」と呼ばれているのではないかと思います。


でもこの特性をうまく活かして、将棋で注目してほしいところへ入門者・初心者の意識を引っ張ってくることができないかな、と思うのです。

例えば入門者と対局する際、入門者は遠見の角を見落としがちでこちらから「あ、そこに打って大丈夫? 遠くの角にタダ取りされるよ」なんて助言をすることも多いです。でも、入門者の手番になる前、自分の手番の時に「角の利きは何回も確認しないと…」と呟いたり、自分の角の利きを確認するふりして人差し指で自分の角が利いているマスを順番に指さしていったりすると、入門者の意識の焦点を引っ張ることができそうです。


振り返ってみると私は時々そういう技法を使っているのかな、なんて考えたりします。

例えばそろそろ頭金で自玉が詰みそうな時に「ちょっと持ち駒を全部見せて。お、金があるのか…それは厳しいなあ」なんて呟くと、入門者には「金が重要そうな局面なんだ」ということが伝わります。相手の思考の焦点を持ち駒の金に引っ張ってくるわけです。

こういう手法、多分色々あると思うのですが、そういう「手法集」みたいなものってどこかにありませんかね。

今までも何度か書いたと思いますが、昔と違って今は server を大変安く用意できます。しかも、月割りどころか日割り・時間割りで借りることができます。

20年近く前に職場で顧客向け server (on-premiss) を用意した際の費用感は年間30万円~50万円という感じでした。ところが、VPS が手軽に借りられるようになり、顧客数が同程度 (同性能という意味ではなく、近年求められる一応の仕様) だと費用感は年間2万円~4万円という感じです。

反応速度が強く求められるのでなければ、国内の最安値は RAM 1GB (IPv4/IPv6) で1時間70銭です。64人くらいまでの将棋大会ならこれで足りると思います (swap を設定すれば速度と引き換えに RAM 不足を解消できます)。将棋大会が10時間だとすると7円、前日から準備して server を動かすとしても30円もあれば足ります。

あとは簡単に設置できて運用できる将棋大会用 Open Source Software (OSS) が生まれればいいと思うのです。で、まあ、そういうものを作って公開したいのですが、結局は時間がないですね…。

AWS (の無料範囲) を使うともっと安く済むかも知れません。AWS は費用計算が複雑で計画を立てにくいので私は手を出したことがないですが…。


あとは OSS だけあれば激安で大会運営ができる (多分例会運営もできる) という感覚は、多くの人にとって (安すぎて) 意外なのではないかと思います。

逆の例もあります。


私は北海道出身なので JR 北海道の苦境が気になっています。

2023年11月に「北海道鉄道活性化フォーラム」なるものが開催されたようです。

個人攻撃をするつもりはないので個人名を伏せて引用します。

北海道○○会・○○常任理事「住民の利用のみで鉄路を維持するのは困難。北海道の食や自然を十分に生かした観光列車を継続的に走らせて(集客を図ることが必要)」

これに対して、北海道の交通関係という web site が批判的見解を持っています

結局当サイト管理者が高橋はるみ知事時代に参加したフォーラムから変わらず「観光列車」ですよ。その観光列車としてちゃんと定着して一般的な利用が見込めて、少なくともその観光列車で鉄道利用者の確保や収益が改善した事例が全く出せていないのに、結局観光列車でって話です。

私もこの批判と同意見でして、赤字が大きな鉄道路線は (大抵は) 観光列車では問題が解決できないと考えています。

問題の根底には誤った費用感がある気がします。

四季島・瑞風・ななつ星といった列車は高い区分だと100万円以上の券が売られているので、地元の日常的な1回数百円 (場所によっては千数百円) の運賃と儲かるように見えるのでしょう。

でもまず、車輛製造だけでかなりの費用が掛かります。ななつ星で1編成30億円、ゆふいんの森で1編成8億円だそうです。最初にその金額を負担できるのか (JR 北海道にはその体力がないので自治体で負担するしかないと思われます)。何年間で減価償却するのか。また、こういった観光列車は通常の列車よりも1編成当たりの乗客数が少ないため、1回の運行ごとの費用を考えると利益なんて殆ど出ないものと思われます。

すごく大雑把な数値を設定してしまいますが、廃線の危機に瀕する 100km の路線の赤字が年間10億円として、そのうち5億円を観光列車で稼ぐとなると、毎月4000万円くらいの収益を上げないといけません。勝手に粗利益率20%と設定すると2億円の売上に相当します (減価償却費とか保線費とか無視しています)。1人100万円の旅行だとして「その地域に月間200人の観光需要がありますか?」という話になります。1人10万円なら月間2000人です。

まあ、私も専門家ではないので私の費用感もかなりズレている可能性が高いのですが、観光列車で過疎路線を救えると思っている人は更にズレているのではないかと思います。


職場でもそれ以外でも「○○って簡単に実現できますか?」みたいな質問をちょくちょく受けるのですが、「それらは全て無料で実現できます」「それは1回7円の費用が掛かります」「それは7桁~8桁の予算が必要です」みたいに質問者の想定と実態とがずれていることがかなりあります。

私が子どもの頃は、世の中の費用感が実際の費用と何桁もずれることはあまりなかったのではないかと思います。多分、大きなズレが発生しだしたのは PC が普及しだした頃で、当時、自動車と同じ感覚で「高くてもいいから10年後もしっかり使える PC がほしい」という方が何人もいたことを覚えています。(10年後もしっかりつかえるようにするためには、10年間どの企業にも覆されない CPU architecture などが必要になり、そんなものは Intel だろうが NVIDIA だろうが実現できていないので、数十兆円出してそれらの企業を買収してもまだ足りません。)

かなり高齢の方にはこのあたりの感覚を分かってもらうのが難しいように感じます。


VPS が本当に安いので、将棋大会用 OSS さえあれば日本中の将棋関係者 (のうち何割か) がとても助かると思うのですが、まずはこの費用感を知ってもらう必要があるので、他人に話をしたことはあまりありません。

読んでいてグサッときた一連の記事を紹介します。私が将棋 communities、将棋界を考える際の視点と共通する部分がありつつ、「自分は古い方の人間だ」と感じた点もあり少々キツイ内容でした。

専門的な話が多いので、よく分からなければ読み飛ばして下さい。

1つ目の記事

2010 年代においては、 日本では Rails コミュニティこそが先進的な開発を行う組織でした。
OSS においてはコミュニティの趨勢というのがその言語の価値を決めるとも思っています。〔中略〕とくに、開発者コミュニティが評価されている言語で、コミュニティから人がいなくなるのは致命的です。日本だとそこまで感じませんが、何か新しいことを調べる時に、海外コミュニティだと Ruby で書かれたコードはほとんど見かけなくなりました。

盤上遊戯である将棋や囲碁も、人がいなくなると致命的です。

Rails と フロントエンドの View では、そもそも見ているものが違って、 Rails や他のフルスタックフレームワークは ActiveRecord の出口としての文字列、フロントエンドは動的な木構造の GUI コンポーネントとして捉えています。
React のような宣言的 UI のフロントエンドは、テンプレートの生成過程そのものを握る必要があります。Rails で生成した文字列にはその情報が残らないので、それを利用する限り jQuery 的な手続き的な差分処理になり、差分処理による状態遷移の複雑さが閾値を超えた段階で、設計として破綻します。

A として捉える / B として捉える、の違いは色々な分野で見られます。

例えば町内会は「やらなきゃいけないこと (やらなきゃいけなと思っていること) が先に存在し、そこに人員を当てはめていくものととして捉える」人が多くて、多分国内の多くの地域で破綻します。「○○活動なら協力してもいいかな、という住民の気持ちを積み上げ、その範囲内で活動を選択するものとして捉える」人とは根本的に合いません。

将棋界じゃない領域 (非営利領域) で経験したことなのですが、○○長に当たる人が会員を手足のように使おうとすると破綻します。給料も報酬もないのに「○○の役に就いたからにはこれだけ○○をやれ」みたいな命令をされたら人は逃げ出します。

そもそも根本的な話なのですが、 Rails はサーバーサイドが主戦場なので SQL のレスポンスタイムの数百 ms のオーダーで考えますが、フロントエンドは GUI のインタラクションとして捉えるので 16ms のフレーム単位で捉える必要があります。このオーダー感覚が基本的なパフォーマンスチューニングの断絶の生んでいると、自分は考えています。

この記述が一番グサッときました。私の感覚は前者です。そりゃ、16ms 単位で捉える感覚の人たちとはズレが発生します。mobile application との戦いが主戦場の方々なら、確かに数百 ms などという悠長な感覚はないわけです。どちらかが正しいというような主張をしたいのではなく、お互いの主戦場の感覚を持っていないと断絶が発生しやすい、ということです。

自分が 2010 年代中盤の Altjs を観測していたときに感じたのが、「JS に興味がない言語のコミュニティのフロントエンドツールは、関心の少なさからフロントエンドの抽象に失敗する」という点でした。

これも、固有名詞を取り除いて「○○に興味がない○○の community の○○は、関心の少なさから○○に失敗する」と書いたら色々な領域に当てはまりそうです。

そして、「この community はいずれ○○に失敗するだろう」という嗅覚を持つ人は、わざわざその community に進言したりしないか、または進言しても理解されないか、のどちらかであることが多そうです。

将棋界は、数十年後にも生き残るための「何か」が未だ足りていないような気がします。その「何か」の一部は多分これだろう、という予感はありますが、恐らく足りないものは私が感じる「これ」だけではないでしょう。

2つ目の記事

なぜ今まで Node の Fullstack Framework が流行らなかったか?〔中略〕Node.js のエコシステムが安定せず、取捨選択できなかった

そう、ecosystem が安定しないと、学習が無駄になる可能性が高く、精神的にキツイです。

将棋界も、全ての将棋情報を有機的に統合できるような ecosystem が必要だろうな、とは思います。5年後にはできていないでしょうが、50年後には必要不可欠だろう、と予想しています。または、各種遊戯を統合する ecosystem ができて将棋 ecosystem はその一部になっているかも知れません (ecosystem ってほどじゃないですが、Challonge なんかは各種遊戯を対象としていて「将棋でも使える」ようになっています)。…具体性がない話ですみません。

あと、引用はしませんが、2つ目の記事では CDN の話も結構書かれていて、いやもう、私は「置いてけぼり」感が強いです (私は CDN の活用方法をかじったことがありません)。


新しいことを学ばずに古い価値観のままでいると「古い人間だ」と評価されるのだろうなあ、と戦々恐々としています。

私が住む市の公民館について、どうやら削減案が出ていたようです。市内に○館ある公民館の指定管理団体へ毎年○億円支出しているとか…

私が住む市の公民館は県内の市の中でも (制度上) 最も不便である、ということは以前も書いた気がします。また、公民館職員 (指定管理団体職員) には大変態度が悪い人がいることも書いたかも知れません。

公民館としての品質 (建物の質ではなく、制度や職員の質) を考えると、私が住む市で○億円の支出をしていながらこの程度の質の公民館運営になっていることがとても残念です。


公民館は社会教育を担う施設なので、公民館事業単独で赤字か黒字かを論じることは望ましくはないのですが、公民館事業のうち貸室事業は以下の方法でかなり経費削減ができる気がします。

  • 市内の空き家を年度単位で借り上げ (原則駐車場つき) …以下「館」と表記
  • 館に smart lock を設置
  • 館を利用したい団体は web 上で登録し、市に保証金をあずける (清掃経費1回分程度)
  • 館の利用は web 上で申し込み、決済も web
  • 利用団体は利用時間終了時に室内写真を upload
  • 職員は常駐せず、適宜巡回
  • 清掃状態が悪ければ市から利用団体へ指導
  • 上記指導が複数回あったり、破損などがあれば、先述の保証金から相応負担額を支払う
  • 館の立地によっては音楽系の団体は利用不可 (従来型の公民館もいくつかは残しておき、そちらの利用を斡旋)

老親だけが住んでた家が (死亡や恒常入院で) 空き家となり、家屋としては売れる見込みも小さいので取り壊しまでの数年間を市に貸し出して稼ぎたい、という人がいたら上記の方式がかなり適合するように思います。賃料は年間数十万円 + 固定資産税免除、電気代と水道代は市が負担、最低でも週に2回は窓の開け閉めや通気が保証される、という条件なら結構成立するのではないかと考えています。

社会教育がとても重要であることは充分理解しているつもりですが、あの程度の公民館運営で○億円の支出をするくらいなら上記の方法の方がいいように感じています。私の支部にとっても利点が大きいです。


(私が住む市の) 今の公民館運営のどこがどのように馬鹿げているのか、論じたらいくつも論点が出せますが、今は時間に余裕がないのでその点は触れません。

将棋 GUI には色々ありまして、数年前なら将棋所、今だと ShogiGUI を利用している方が多いと思います。

ふと「将棋初体験の方に触ってもらうにはどの GUI がいいだろうか」と思い、私が知っている範囲の GUI を試してみました。

結果は以下の通りです。

駒が動かせるマスを強調表示してくれる
  • WhaleWatcher
駒が動かせるマスを強調表示してくれない
  • Electron 将棋
  • ShogiGUI
  • PetitShogi
  • 将棋所
そもそも人間は対局できない
  • USIshogi

2022年11月に以下の記事を書いたのですが…

このままいくと、100年後の2122年には将棋人口は6万人を下回ります。日本全体で6万人未満になります。
〔中略〕
同様の計算で、2122年の囲碁人口は日本全体で248人でした。

元 data に関して、こういう呟きを見つけました。

囲碁のデータ、母数48ではないかな。
サンプル少なすぎる。

私の当初の計算は相乗平均を求めてからそれを100乗するという手法でして、精度面を考えるととても怪しい手法なのですが、もし標本数が48しかないような調査だったら私の計算自体にあまり意味がないです (精度が低くて計算結果がほぼ使い物になりません)。

標本数がそこまで少ないとは思いもしなかった私の責任です。精度が結構低い計算も一応の意義がある、とは思っているのですが、標本数48でしたらちょっとした意義すら見出しにくいです。

ちゃんと考察せずにヘンな計算をしてしまい、すみません。

調べてみたら、翔風館将棋教室さんが 2017年2018年2019年 に全国青年大会の将棋の運営を担当していました。

2017年の写真には主管として公益社団法人日本将棋連盟の名が掲げられていたので、連盟へ正式に運営依頼があったのでしょう。ということは、少なくともこの頃に支部に所属していて35歳以下だったら全国青年大会への参加の道があった (案内があった) のですかね。

ですが、2018年の記事に「今回は1都1府5県から9名の選手が集い」とあるので、殆どの道府県は代表決定戦すら開催されていなかったのだろうと推測します。

で、大会の基盤になる日本青年団協議会の都道府県組織を見てみると…

  • 32県は組織名だけ記載されているが web site なし
  • 石川県、福井県、岡山県の link 先はちゃんとしている
  • 宮城県は2017年で更新停止、岐阜県は2014年で更新停止、静岡県は2017年頃で更新停止 (文字化けしていて詳細が確認できない)
  • 7県は link 先が消失 (一覧に link が貼ってある13県のうち半分以上の link 先が消失しているのにそのまま、というのは全国事務局も人手が足りていないのかも知れません)

因みに私の県の統括団体は web で検索しても情報が出てきません。つまり「県代表として全国青年大会に参加したい」と思っても連絡先すら明らかにされていない状態です。

私のような外部の者の憶測を書くのは良くないかも知れませんが、事務局側も参加者側もやたらと手続きが大変な大会に見えるので、(将棋部門の参加や運営を) する人がいなくなったのかな、などと考えてしまいます。


時代の要請に合わなくなってきた可能性もあるかも知れませんが、多分、運営手法が要因な気がします。

後日、この大会に限らず、各種の積み上げ式大会の運営について考察するかも知れません。