ウディ・アレン監督、ケイト・ウィンスレット主演の「男と女の観覧車」を観た！

ウディ・アレン監督、ケイト・ウィンスレット主演の「男と女の観覧車」を、下高井戸シネマで観てきました。正直言って、行き当たりばったり、どんな映画で監督は誰かも知らずに、観に行くことを決めました。

ケイト・ウィンスレットの作品では、「タイタニック」「アイリス」「エターナル・サンシャイン」「ネバーランド」「リトル・チルドレン」「ホリディ」等々、ありますが、やはり何といっても僕の中では「愛を読むひと」です。もう、何度も観ました。ベルンハルト・シュリンクの「朗読者」を読んだときから、映画化されたら主役は誰が演じるのか、興味津々でした。

過去にこんなことを書きました。

「朗読者」つまり原題「The Reader」の主役は二コール・キッドマンに決まっていたのですが、彼女の妊娠でその代役が、「ホリデイ」や「リトル・チルドレン」のケイト・ウィンスレットになった、という話を書きました。たまたま僕は「ホリデイ」と「リトル・チルドレン」、2本とも観ていたし、ブログにも書いていました。そういえば「タイタニック」や「ネバーランド」も観ていました。二コール・キッドマンに比べてケイト・ウィンスレットは、そんなに力のある俳優とは思っていませんでした。が、しかし、「愛を読むひと」を観て、それが僕の思い違いだったことがはっきりしました。年輪というか、風格が出てきました。背中で演技ができる女優です。いや、すばらしい。

ネット上で、「ケイト・ブランシェットとケイト・ウィンスレット、どう違うか？」という質問に、僕もよく間違えていましたが、ベストアンサーが、「体が細いのがブランシェット、体が・・・なのがウィンスレット」とあったのには笑った。「男と女の観覧車」を観て、たしかにウィンスレットの、腰から下の太り具合はがっちり型でしたね。

チラシの裏には、以下のようにあります。

「男と女の観覧車」の舞台は1950年代、ニューヨークの遊園地コニーアイランド。女と男の恋と絶望、嘘と裏切りを乗せて、まわり続ける観覧車。そこから見える景色は、うっとりするほど美しいけれど、同じ場所を回転するだけで、どこにもたどり着けない。

コニ―アイランド、アメリカの絶頂の時代の象徴ですね。あとは落ちるだけ。「男と女の観覧車」観ると、既視感があるんですね。「ブルージャスミン」と観た印象がほとんど重なっていました。結婚、離婚、結婚、連れ子、等々。人妻が若い男に気持ちが行ってしまう。細かい設定が寄木細工のように、周到に配慮されています。人生の切なさを描いて、似ているのは同じウディ・アレン監督なので仕方がないにしても、やはり良くも悪くも「アメリカ」を感じざるを得ませんでした。

江國香織は、見事に、以下のようにコメントしています。

あかるい色と軽快な音楽、演劇的愉悦に彩られてはいても、おそろしく昏く哀しい映画。ウッディ・アレン監督の女の描き方には容赦がない。いかんともし難く子供っぽい大人たちのなかで、子どもだけが冷静なのも印象的だった。

以下、シネマトゥデイによる。

見どころ：

オスカーの常連ウディ・アレンが監督を務めた人間ドラマ。1950年代のアメリカを舞台に、男女の恋と欲望、人生の切なさが描かれる。安定を願う一方で、刹那的な恋に身を投じる主人公を『愛を読むひと』などのケイト・ウィンスレットが演じるほか、ミュージシャンのジャスティン・ティンバーレイク、『午後3時の女たち』などのジュノー・テンプル、『ゴーストライター』などのジム・ベルーシらが出演。3度のオスカーに輝き、『カフェ・ソサエティ』でもアレン監督と組んだヴィットリオ・ストラーロが撮影を担当した。

あらすじ：

1950年代のコニーアイランド。遊園地のレストランでウエイトレスとして働く元女優のジニー（ケイト・ウィンスレット）は、再婚同士の夫と自分の連れ子と一緒に、観覧車の見える部屋に住んでいた。平凡な日々に幻滅し、海岸で監視員のアルバイトをしている脚本家志望のミッキー（ジャスティン・ティンバーレイク）とひそかに交際するジニーだったが、ある日久しく連絡がなかった夫の娘が現われたことで歯車が狂い始め……。