静嘉堂文庫美術館で「旅立ちの美術”Departure”in Arts」(前期)を観た! | とんとん・にっき

静嘉堂文庫美術館で「旅立ちの美術”Departure”in Arts」(前期)を観た!

「旅立ちの美術”Departure”in Arts」チラシ

 

世田谷岡本では、今回が最後の展覧会です。

観に行ったのは、4月23日のことでした。

 

美術館への長いアプローチですが、最後なのでじっくり味わって登りました。

 

静嘉堂への入り口です。

 

竹の柵に、今回の展覧会の案内です。

 

小川の橋を渡り、左に曲がります。

 

これからがうっそうとした緑の登り坂です。

 

山道がまだまだ続きます。この辺でへとへとです。

 

まままだです。いや、もうちょっとです。

 

やっと見えてきました、静嘉堂文庫です。

 

まずは静嘉堂文庫です。

 

やっと、静嘉堂文庫美術館へ着きました。

 

静嘉堂文庫美術館で「旅立ちの美術”Departure”in Arts」(前期)を観てきました。

 

本展3つのポイント
1 静嘉堂所蔵の国宝7点すべてが集結!
前期(4/10~5/9)は、当館が所蔵する《曜変天目(ようへんてんもく)》、《禅機図断簡(ぜんきずだんかん) 智常禅師図(ちじょうぜんじず)》など国宝7点を一挙に公開します。これは平成10年(1998)の「静嘉堂・国宝展」以来23年ぶり、しかも展示室に一堂に会するのは初めてのことです。世田谷岡本での最初で最後の機会、お見逃しなく!
※後期は重要文化財《聖徳太子絵伝》を修理後、初公開いたします。

2 静嘉堂の名品に隠された逸話の数々!
岩﨑彌之助、岩﨑小彌太の父子によって設立された当館。集められた名品には様々な逸話が残されています。作品が伝えられた歴史、あるいは名品を手放す者、受け継ぐ者それぞれの思いなど、美術品の表面を見るだけでは分からない、ウラ側のお話を紹介します。

3 世田谷のギャラリーはこれが見納め!
来たる2022年、創設130周年・美術館開館30周年を迎える静嘉堂は、美術館展示ギャラリーを丸の内に移転します。丸の内は、静嘉堂文庫創設者・彌之助が美術館建設を夢みた場所です。本展は移転前、世田谷岡本での最後の展覧会となります。

 

展覧会の構成は、以下の通りです。

第1章 旅立ち―出会いと別れの物語

第2章 理想郷へ―神仙世界と桃源郷

第3章 名器の旅路―伝来の物語

第4章 旅する静嘉堂―静嘉堂のあゆんだ130年

 

五世大木平蔵

木彫彩色御所人形のうち「宝船曳」

 

第1章 旅立ち―出会いと別れの物語

 

国宝 因陀羅筆・楚石梵琦題

「禅機図断簡 智常禅師図」元時代(14世紀)

 

 

国宝 趙孟頫筆

「与中峰明本尺督牘」元時代(14世紀)

左:重要美術品

陳賢筆「老子過関図」明~清時代(17世紀)

右:重要文化財

倪元璐筆「秋景山水図」明時代(17世紀) 

 

左:重要文化財

九淵龍賝題「万里橋図」室町時代・応仁元年(1467)題

右:重要美術品

賢江祥啓筆・玉隠英璵序・竺雲顕謄等題

「巣雪斎図」室町時代・明応6/8年(1497/99)序

 

長次郎「黒楽茶碗 紙屋黒」桃山時代(16世紀)

 

河鍋暁斎筆

「地獄極楽めぐり図」明治2~5年(1869~72)

上:先に極楽往生した親族と再会する田鶴。

下:「焦熱地獄」を岩上より見物する。

 

 

国宝 伝馬遠筆「風雨山水図」南宋時代(13世紀)

 

五世大木平蔵

木彫彩色御所人形のうち「輿行列」

 

第2章 理想郷へ―神仙世界と桃源郷

 

左:「斜縁二神二獣鏡」三国時代(3世紀)

右:「画文帯環状乳四神四獣鏡」後漢時代(2~3世紀)

 

 

「青花釉裏紅八仙文瓢形温酒器」景徳鎮窯

清時代・雍正年間(1723~35)

 

谷文晁筆「八仙人図」江戸時代・享和3年(1803)

川端玉章筆

「桃李園・独楽園図屏風」明治28年(1895)

上:右隻 下:左隻

 

 

鈴木鵞湖筆

「武陵桃源図」江戸時代・万延元年(1860)

 

第3章 名器の旅路―伝来の物語

 

国宝、俵屋宗達筆

「源氏物語関屋澪標図屏風」江戸時代・寛永8年(1631)

上:右隻 下:左隻

 

 

 

重要文化財

「聖徳太子絵伝」鎌倉時代(14世紀)

右:第二幅、第一幅  左:第四幅、第三幅

 

 

 

唐物茄子茶入「付藻茄子」「松本茄子」

南宋~元時代(13~14世紀)

 

 

国宝「曜変天目」南宋時代(12~13世紀)

徳川将軍家・稲葉家伝来

「天下の名器、私に用うべからず」

徳川将軍家より3代将軍家光の乳母・春日局を経て、稲葉家に伝来した名碗。昭和9年(1934)に本碗を入手した岩﨑小彌太は、「天下の名器」として生涯茶事に用いることはなかったという。

 

国宝 手掻包永「太刀 銘包永」(附菊桐紋蒔絵鞘糸巻太刀拵)

鎌倉時代(13世紀)

 

第4章 旅する静嘉堂―静嘉堂のあゆんだ130年

 

岩崎家駿河台邸 静嘉堂文庫の創設

 

岩崎家深川別邸 岩崎家コレクションの展示 美術館の原点

 

岩崎家玉川霊廟と静嘉堂文庫(世田谷区岡本)

 

 

静嘉堂文庫

 

静嘉堂文庫美術館 小彌太の念願、美術館開館

 

明治生命館 静嘉堂文庫美術館、丸の内へ

 

「旅立ちの美術”Departure”in Arts」

静嘉堂は令和4年(2022)、美術館展示ギャラリーを丸の内の明治生命館(1934年竣工、重要文化財)内に移転します。本展は世田谷岡本で開催する最後の展覧会となります。静嘉堂は、明治25年(1892)岩崎彌之助の神田駿河台邸にこける文庫創設以来、同44年(1911)に高輪、そして大正13年(1924)に現在の世田谷へ 拠点を移し、昭和52年(1977)より所蔵する美術品等の一般公開を行ってまいりました。本展では「旅立ち」をテーマに、日本・東洋における旅とそれに伴う出会いと別れ、そして旅立つ人びとが目指した理想の地のイメージを探ります。また現在静嘉堂が収蔵する名品の伝来にまつわるエピソードを紹介するとともに、静嘉堂130年のあゆみと美術館の30年を振り返ります。

 

「静嘉堂文庫美術館」ホームページ

静嘉堂文庫美術館 (seikado.or.jp)

 

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朝日新聞:2021年5月25日