静嘉堂文庫美術館の「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」ブロガー内覧会へ行ってきました。多数の応募の中から、抽選の結果招待されました。
日本刀?刀剣?見どころもわからなければ、良さも、どこをどう見ればいいのか、まったくわかりません。トーハクの2階5、6室に「武士の装い―平安~江戸」がありますが、7室の「屏風と襖絵―安土桃山・江戸」を観るために、いつも素通りでした。「日本刀入門」に「超」が付いていたので、僕でもなんとかついていくことができるだろう思い、参加しました。が、参加してみて、やはり日本刀の世界は「奥が深い」ことを知らされました。
ブロガー内覧会概要
日時:2017年1月21日(土)16:00~18:00
スケジュール:
15:45~ 受付開始(地下構堂へ)
16:00 静嘉堂文庫美術紹介ビデオ上映(約10分)
展覧会説明 山田正樹(静嘉堂文庫美術館学芸員、本展企画担当)(約10分)
「超・日本刀入門」アートトーク
出席 静嘉堂文庫美術館 館長 河野元昭
静嘉堂文庫美術館 学芸員 山田正樹
ナビゲーター 青い日記帳主宰 Tak氏
16:50 質疑応答(約10分)
17:00 1階展示会場へ移動
ギャラリートーク 山田正樹(静嘉堂文庫美術館学芸員)
~18:00 ブロガー内覧会終了
会場: 静嘉堂文庫美術館(東京都世田谷区岡本2-23-1)
展覧会の概要:
http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html
展覧会説明 山田正樹(静嘉堂文庫美術館学芸員、本展企画担当)
日本刀、全部同じに見える、どこを見たらいいの?そういう人に見ていただきたい企画です。様々な切り口から、日本刀の魅力に迫ります。岩崎彌之助の蒐集品を基礎に、嗣子小彌太が所蔵した日本刀の所蔵数約120振。国宝1件、重要文化財8件、重要美術品23件を展示します。彌之助は本当に好きだったという日本刀、30振を展示します。
見どころ1
静嘉堂所蔵の刀剣は約120振、そのうちには国宝1件、重要文化財8件が含まれています。本展では、その中から30振を精選、所蔵する国宝・重文の刀剣9振すべてが美術館開館以来、初めて一堂に会します!
見どころ2
刀匠をはじめとする多くの職人たちの手を経て生み出され、数百年の時をこえて今に伝わる古い日本刀は、名だたる武将たちの愛刀となり、戦陣においてサムライたちの心を奮い立たせてきました。静嘉堂には皆様ご存じの超有名戦国武将から、知る人ぞ知るマニア好みの武将まで、彼らの所持した刀が伝わっています。本展では、そのうち代表的な7振を出品いたします。
見どころ3
源平の争乱の前触れとなった「平治の乱」(1160年)。そのおよそ100年後の鎌倉時代中期に描かれたと考えられる「平治物語絵巻」は、現在「三条殿夜討巻」(ボストン美術館)、「信西巻」(当館)、「六波羅行幸巻」(東京国立博物館)の3巻が現存しています。会場に並ぶ鎌倉時代の刀剣と合わせ、絵巻の中に細かく描写された太刀や薙刀、鎧兜の様子をじっくりとご覧ください。
「超・日本刀入門」アートトーク(文責:tonton)
河野:昨年の秋から館長を仰せつかりました。刀剣、まだマイナーなジャンルだが、昨今、刀剣ブームが到来。日本刀は簡潔のなかの簡潔、日本の美意識の極みです。
Tak:参加者が女性が多いのは嬉しいことです。「刀剣乱舞」の影響も多いようです。
山田:5年位前までは日本刀に対する関心が非常に低く、悩みのタネでした。「曜変天目」に比べると、関心の度合いは10~20%です。
河野:今から会場に行きますが、先ほど見てきたところによると、会場は女性が、なかんずく若い女性が見てくれています。「刀剣女子」が増えています。会場には山田さんが書いた3つの見方が書いてあります。
Takさん:会場は今日はブロガー貸し切りですよね。
山田:120振を厳選して展示してあります。国宝や重文の指定のがないけれど、いわば「無冠の太刀」にもいいものがあります。工芸分野での国宝は、日本刀が約半数あります。
河野:私は絵画が専門ですが、日本刀も好きです。「国華」に刀剣を紹介したいが、他の編集委員が反対するので、なかなか出せません。また専門の人に書いてもらうと専門用語が多くなる。「国華」はたった600部で7000円/冊ですが、一般の人に読んでもらいたいので。
Tak:世界で一番古い美術雑誌ですよね。
河野:主幹は小林忠さん、旧字体であんなもの全然読めない。ということで、最近、分かりやすい活字、常用漢字になりました。
質問:吉川永一さん(日本刀剣保存会幹事)に関する会場からの質問あり。
会場構成は、以下の通りです。
国宝・重文の刀剣
古刀期の五か伝
新刀期―三都と大名お抱えの名工
武将と名刀
「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」
明治のサムライ実業家、被造のコレクション
武士の魂“日本刀”は、1000年におよぶ歴史のなかで、武器として武人を鼓舞し、美術品としても鑑賞されてきました。近年ブームに沸きながら、しかし道具としても美術品としても身近ではない日本刀。「全部同じに見える」「どこを見ればいいのか分からない」「専門用語が難しすぎる」といったさまざまな疑問やお悩みを徹底的に解決します!
国宝の「手搔包永太刀(てがいかねながたち)」をはじめとする選りすぐりの名刀約30振から、日本刀の主な見どころ―姿・刃文(はもん)・鍛え肌(きたえはだ)の鑑賞や、刀剣の歴史や産地、戦国武将が所持した刀の逸話など、めくるめく刀剣の魅力に迫ります。
小冊子
「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」
(2017年1月21日~3月20日)に祭祀発行されたもの。
編集・発行:静嘉堂文庫美術館
表紙:国宝「手掻包永太刀」
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