「さとりをひらいた犬／ほんとうの自分に出会う物語」無料公開です。
（本篇）
第1章「旅の始まり」
第2章「三つの存在」
第3章「恐れ」
第4章「エゴ」
第5章レグードゥの森
第6章女神シャーレーン
第7章最後のたたかい
本で読みたい方は。
もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。
最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。
前回は銃に打たれて気を失ったジョンがお花畑で目を覚まし、ダルシャと会うところでしたね。
そのあと、どうなったのでしょう？
(５9）ダルシャ
「ジョン、来るな、こっちに来ちゃいけない。すぐ、自分のいた岸に戻るんだ」
「ダルシャ！ ダルシャじゃないか！」
僕はダルシャに言われたとおり、自分がいた岸に戻った。
「ダルシャ、あれからいろんなことがあったんだ、君に話したいことがいっぱいあるんだ」
ダルシャはやさしく微笑み、満足したように言った。
「ジョン、みんな見てたよ。お前さんのことは、全部こっちから見てたさ」
「こっち？」
「ああ、こっち側さ。お前さんも聞いたことがあるだろう？
この川が例の有名な“三途の川”さ。これを越えてこっちにきたら、もうそっち側には戻れなくなるんだ」
「じゃあ、僕は死んだってこと？」
「ああ、そうだな。半分死んでて、半分生きている状態かな？」
「ずいぶん、中途半端なとこにいるんだね、僕は」
「ああそうだな、ずいぶんと中途半端だ」
ダルシャはそう言って、はははと笑った。
「ジョン、お前さんはまだこっちに来ちゃいけない。まだやることがあるだろう？」
「いや、でも僕はすぐにでもそっちに行きたいと思ってるんだけど…」
「ジョン、お前さんの魂の声は、それでいいって言っているのか？」
「魂の声…」
「お前さんの魂は“もう、いい、もう十分…”って言ってるかい？」
僕は顔を上げ、きれいな大空に視線を投げかけながら、自分の魂に問いかけた。
魂よ…魂よ…
すると不思議なことにすぐに返事があった。それもとっても明快だった。
（これからだよ）
これから？
（そう、これからさ。
死ぬことならいつでもできる。
せっかく身体と命をもってこの世界に顕現しているんだから、もっともっと生きなくちゃもったいないじゃないか。
いろんな体験をして、いろんなことを学んで、この世界と自分自身を体験し尽くしたいんだよ！
それが僕の生まれた意味なんだよ！）
「ジョン、お前さんの『魂の声』は聞こえたかい？」
「ああ、聞こえた。しっかりと聞こえたよ」
「そいつは良かった。魂の声が聴こえれば安心だ」
「ダルシャ…」
「おっと、待った。話はお前さんがこっちに来てから十分に出来る。なんせ、こっちには時間ってもんがないからな。知り合いもいっぱいいるし」
ダルシャは後ろを振り向いた。
ダルシャの視線の先を追うと、森の中から知った顔が続々と出てきた。
「ゲトリクス！」
（60）へつづく
【お知らせ】
【お知らせ】
●9月末に「ほんものさがし」という YouTube 番組に出演させていただきました。
全部で3回収録をしていただきまして、その第３回目が公開されました。
（第1回）
（第2回）
●「さとりをひらいた犬」が Audible になりました。
ジョンやゾバック、クーヨやシャーレーンなどのキャラクターたちが、音声になって飛び出してくるということを想像するだけで、言葉にできない思いが湧き上がってきます。
●こちらも素晴らしいです。
ご覧になっていない方は、ぜひ一度ご覧ください。
【動画・英語版／翻訳動画（各回約10分）】
（最新動画）
（予告編／1分半）
（エピソード１）
（エピソード２）
（エピソード3）
エピソード４
●オンラインサロン
ガンの方を中心に、みんなで支え合いながら前に進んでいます。
ガン等や人生についてお悩みの方、僕たち仲間と一緒に支え合って前に歩いていきましょう。やはり仲間は『力』です(^-^)
入会・退会自由です（1か月のしばりはありますが）
https://www.leela-salon.fants.jp/
●オススメのお水やお茶など
よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。
オススメの本①（読むと元気になる）
おススメの本②（劇的寛解事例）
おススメ本③（生還者たちの体験記）
おススメ本④（食事関連）
