「さとりをひらいた犬/ほんとうの自分に出会う物語」無料公開を再開します。

 

もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。


 

 

最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。

 

⓳予期せぬ再会

 

 

第4章:アマナ平原

 

 

翌朝、僕はゾバックに別れを告げ、アマナ平原へ向かった。

 

アマナ平原は、ベレン山から東へ二十日ほど歩いたところにある、とても広い平原とのことだった。

 

アマナ平原へ行く途中、何本もの分かれ道があるけれど、今の季節であれば太陽の昇る方角を目指して歩いていけば、間違いなくチカルにたどり着くことが出来るらしい。

 

 

 

 

僕は途中でいったん引き返して、マフィーたちにゾバックの話をしようと思ったけれど、やっぱりやめた。

 

いったん先に行った僕が戻って説明するのは、なんか違う気がした。

 

彼らが自分の『魂の声』が聞こえるようになって“恐怖”に打ち勝ち、先へ進むことを信じることにしよう。

 

 

 

 

ベレン山から歩いて十二日目の夕方、雲行きが怪しくなってきたので空を見上げると、太陽が灰色の雲に覆われ始め、大気が湿っぽくなってきた。

 

 

 

 

これは、雨になる。

 

急いで雨宿りできる場所を探そう。

 

 

 

 

キョロキョロしているうちに、ポツリ、ポツリと大粒の雨が落ちてきた。

 

あ、降ってきた。早く捜さなきゃ。

 

急いで走り出すと、前方に人間の住んでいたと思われる大きな廃屋が見えてきた。

 

 

おお、ちょうどいいところに…よし、今日はここに泊まろう!

 

 

 

僕は用心深く廃屋に近づいていった。

 

すでにここを住処にしている先住の動物たちや、雨宿りの先客たちがいるかもしれなかったから。

 

 

 

 

しかし、それにしても大きなお屋敷だな~。ご主人様のお屋敷よりも大きいぞ。

 

 

注意深く廃屋に近づくと、表の入り口でなく、裏の入り口に廻った。

 

 

用心、用心…っと。

 

 

ここは人間たちが住まなくなってから、ずいぶん時間がたっているようだ。

 

屋敷は所々に動物が出入りしていると思われる穴が開いてた。

 

僕はその穴からではなく、人間たちが使っていたと思われる入り口から屋敷の中に入った。

 

 

 

目前に広い廊下がまっすぐに伸び、その両横に小さな部屋がいくつも連なっていた。

 

これはいいや。他の動物たちと出くわさなくてもよさそうだ。

 

他の動物たちと出くわして、もめ事になったりするのは面倒だからね。

 

 

 

小部屋をいくつか見まわった後、誰もいないやや大きめの部屋を一つ見つけた。

 

部屋は人間たちが食堂にでも使っていたのか、ホコリとクモの巣だらけのテーブルやいすが乱雑に散らばっていた。

 

幸い、その部屋には他の動物の気配はなかった。

 

 

 

よし、お腹が減っているけど、今晩はここで寝るとしよう。

 

僕は部屋の隅にあるホコリだらけで古くなった布の上に丸くなり、眠りについた。

 

 

ピカッ!

 

 

ドド~ンッ!!

 

 

 

夜中、雷の落ちる大きな音で目が覚めた。

 

ざあざあと雨粒がたたきつける音も響いている。

 

 

 

 

ピカッと光ったとき、部屋の入り口付近に動物の影が映った。

 

 

 

 

誰か来た! 

 

 

 

 

僕は目を開け、警戒モードに移行した。

 

ピカピカっと光るたびに、その影が大きく踊っている。

 

 

 

敵か? 

 

味方か? 

 

それともただの雨宿りか?

 

 

 

 

その影は、ゆらゆらと光に揺られていたが、しばらくしてばったりと倒れた。

 

倒れたぞ。

 

あの倒れ方はただ事じゃないな…

 

どうする? 

 

行ってみるか?

 

 

 

 

しばらく迷ったけれど、僕の魂の声は「行けよ」と言っている気がした。

 

慎重に部屋の入り口付近に向かうと、確かにそこに動物が倒れていた。

 

あまり大きくない…僕と同じくらいだろうか…

 

 

 

 

また稲光がピカッと光った。

 

 

そのとき、稲光の中に倒れた姿がくっきりと浮かび上がった。

 

 

 

犬だ。

 

僕と同じ、犬だ…

 

 

 

稲妻の光に映し出された動物は、僕と同じくらいの大きさのやせこけた犬で、雨でびしょびしょになって倒れていた。

 

僕はピカピカと光る稲光に映し出される犬の姿を見つめた。

 

暗がりに横たわる犬の背中を見ていると、脳裏の中を古い記憶がかすめた。

 

 

 

 

ん…? 

 

 

どこかで…?

 

 

 

 

僕は、必死で記憶の糸をたどった。

 

 

 

 

 

どこで、どこで見たんだ?

 

 

 

すると、過去の記憶と、目の前に寝ている犬が唐突につながった。

 

 

 

 

「ガジョ!! ガジョじゃないか?!」

 

 

 

 

⑳『負け犬・ガジョ』へ続く

 

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②先日のリーらの会の画像です。

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こちらも、よろしければご覧くださいね。

(8月26日リーらの会)

 

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ありがとうございます。

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とても素晴らしい解説&動画です。

みなさまもぜひ、ご覧下さい。

シンプリーライフさま、ありがとうございます。

感謝です。

 

 

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よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。

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サレンダー瞑想キャンプ案内

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今月25日(火)20時から2時間ほど、毎月恒例の無料お話会「リーらの会」(ZOOM)を開催します。

先月も約60名の方が来られて、楽しい時間を過ごしました。

 

全体の話では、僕の話の他に、「家で手軽にできる発酵食品」や「笑うことで免疫が上がる→ステージ4からの寛解」をご参加の方々に体験談と共に話していただきました。

 

やはり体験者の方のお話は、説得力があります。

よろしければ、お越しくださいね。

 

 

 

③元気がでる講演会

浜松に行きます!

 

2023年1月7日から第2回ハイランドセミナーを行います。